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【ハライチライブ けもの道】配信ライブに参加した

私はライブ会場が好きで、お笑い、音楽、演劇を含めれば何本いったのかは覚えてないし、数えようともしていない。ある時期までは、ご丁寧にワインラベルコレクションしてる人みたく参戦したチケットを貼り付けては、その日の出演者やセットリストを書き記していたものだけど…半券の存在しないライブや仕事で出向いたりするようになってからは、もう内容を記すことすら億劫になってしまいSNS文化に飲み込まれていった。「なう」→「さいこー」→「らーめん」→「おやすみ」。そして、流れていく。

ハライチライブ「けもの道」

2020年9月21日(月・祝)ハライチの単独ライブ「けもの道」をオンライン配信で参加した。

本来ならライブ会場に行きたかった。けど、小さい子供が2人居る身としてはなかなか難しく。天秤にかけたとき配信が選択できることのありがたみのほうに心惹かれてしまう現実がある。それはまぁ子供のせいというわけではなく、その有り難さに甘えてしまう自分の選択だ。

コロナ騒動がなければ行っていたはずのデルタホースに想いを馳せつつ、スタンドマイクの前に立つハライチの2人に熱視線を送った。ネタに対して言及するのはとてもじゃないが出来ない。プロじゃないし。まして大好きなので欲目ばかりでとても書けないけれど、岩井さんが澤部さんに媚びて落とす形式をとっていて少し新鮮だった。

自分のもってる知識だけの範囲なので岩井さんにはもっと意図があるのだろうけど、さながらアルコ&ピースのラジオのようで。こちらも一緒になって澤部さんを持ち上げる気持ちで画面を眺めて笑っていた。

さらには、今回のゲストであるオードリーの2人とのトークコーナーの時間がネタや2人の立ちトークよりも遥かにたっぷりととられていて、あちこちオードリー番外編、というか続編?!の様相を呈していた。
編集がない状態で4人のトーク姿を見られることの貴重さに震える。メインで話しているわけではない場面でのそれぞれの表情や反応が、画面越しに垣間見えることにワクワクした。話を展開するのは決まって岩井さん。切り込んで深めるのは若林さん。バランスをとったり、クルッとひと塊にするのが澤部さん。そして、やっぱりカスミンはカスミンであってカスミン以外の何物でもない。

愛すべき4人が一堂に会して、とにかく楽しそうに話している姿がそこにあることをうっかり感謝しそうになった。(神様ありがとう、とか)

【TODAYS TICKET SOLD OUT】の価値

ライブチケットを購入する行為は、ファンにとって演者を生で見たい!という欲求に加えて、そのライブチケットをある種のプラチナチケットにすることの責任を担っているように思える。プラチナチケットをつくりあげた上でチケットを手にし、彼らの元に駆け付けることを含んだ行為。
【TODAYS TICKET SOLD OUT】の文字を会場で見ることが誇らしい気分になる経験を知っている人も少なくないんじゃないだろうか。
「君たちを愛する人は、会場にいる人数よりも遥かに多く存在していて、目に見えているのはほんの一部なんだよ!!」と、メッセージを届ける役割を担って会場に足を踏み入れる。(もちろん、生で見たい!ってのが最優先事項ですけどね)

生きていて自分の味方を圧倒的ビジュアルで認識することは、普通の人間にはなかなか叶わないことで、ステージに立つ人間だからこそ得られる快感とも言えるかもしれない。

ライブ配信に参加すること

今回ライブ配信に参加してみて感じたのは、オンライン配信のチケット購入は、グッズ購入に類するお布施のようなものなのだろうなという理解だった。
オンライン配信の私たちは会場には居ない。相互関係がない以上、まさにハライチ用語で言うところのただの「時の共有」でしかない。ライブだからラジオと違ってコチラからソチラに作用することすらできない。(リアクションメール送れないものね)
受け取る側(受け師?!)としてしか存在できない。というか存在してない。。!私たちどこに居るの?!?と、彷徨いはじめたときに気付いた

チケットを購入すること自体はこれまでのライブ興行と変わらずファンの数と人気に類する。
そして、オンライン配信をリアルタイムで鑑賞する人数。それはもしかしたらファンの帰属意識に直結する。愛情の深さというとあまりに稚拙だけれど、開演時間にあわせてアクセスして待機することの期待度の高さ。気持ちの高まり。

アーカイブも存在するライブ配信のチケットを購入することで興行主に直接の購入数を示せることに加えて、ライブ配信をリアルタイムに見ることは「生で見たい!」という欲求をもった人数が具体的に数字になる。さらにアーカイブ再生も実数になって、評判と同時に愛されていることの証明になる。(気に入らなかったら何回も見ないものね)

これらは、今までのライブでは得られなかった演者に属する人間たちの情報だ。そして、コチラ側からすれば新たな彼らへの愛情の表現だ。
リアルタイムでみて、何回か再生して、好きな場面で写真撮ったりして、この流れサイコーだよねーとか分析はじめて、もう一回見返す
ライブでは脳内でしか為せなかったあの行為が、まさかこの画面内でリアルに行えるなんて!

ファンレターを送る

加えてそれらの再生回数はおそらくすべて数値になってリアクションとして彼らの評価を示す実数になる。配信ライブだけでこれだけの熱量をもったファンがついている演者だという証明書は、今後の演者の仕事の幅や選べる箱に影響してくる。

遠回し!笑
めぐりめぐって遠くまわってラブレター!笑

でもなんだかそれくらいの距離感で届くファンレターも悪くなくないかい?と。
今の時代、芸能人の公式アカウントが存在してまして本人が直接打ってて交流できて、名前顔覚えてもらうとかそんなレベルじゃない交流をしているらしい。で、うっかり叫ぶよ
「そこに愛はあるのかい?!」
だから遠回りして間接的には届く愛を紡いではほぐしてニヤニヤするの悪くないわよね
と、いうようなことを考える午前1時14分。

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