「ハンコ」

ポン。
働いたことの証明。
ポン。
受け取ったことの証明。
ポン。
身分を証明。
ポン。
了解致しましたの証明。

ハンコは大切だ。
人間が生きていく上でとても重要なシーンでハンコは活躍する。

でも、ハンコ目線に立つと、ずっと同じ単純作業だ。
まるで、朝起きてからのお母さんのルーティーン、起きる→トイレ→朝ごはん作る→たべる→仕事行く。

みたいに、ケースから出る→朱肉つけられる→紙に押し付けられる→拭かれる→直される。

一生この動作しかない。

こんな、退屈な世界飛び出したいと思っているはずだ。

「飛び出した印〜飛び出した印〜いーんいーん」

ほら、やっぱり。

ハンコの退屈な世界にスパイスを加えよう。

まずは箱から出す作業だ。
おみくじを引くときの高揚感で出そう。
いろんな種類のハンコを持っておくと臨場感がでていい。こんな期待の眼差しで毎回箱から出されれば、ハンコもきっとワクワクが止まらないはずだ。

次は朱肉だ、思い切って、ビーフストロガノフの液につけてみよう。きっと、びっくりしすぎて、ビーフストロガノフのお肉が柔らかくなる。一石二鳥だ。

押し付けられる紙をお皿に変えてみよう。
丸い大きいお皿だ。できるだけ真ん中に押す。

キッチンペーパーでハンコを拭こう!

キッチンの戸棚に直そう!

さぁ、押されたハンコは!?

大吉の字が大皿の真ん中に広がりツヤを出しながら輝くビーフストロガノフのツヤツヤスープだ!

なんの話だ!

お腹すいた!

「ハンコはハンコで印〜いーんいーん。」

ハンコは苗字で朱肉でハンコケースがいいみたいだ。

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