「本は紙であれ」

本は紙じゃないと読めない。
最近気づいたことである。

電子書籍をよんでいると
内容が入ってこないのだ。

集中力が散漫になっているわけではない。
字を追いかけてはいるのだ。
ただ、不思議なことに文章として入ってこない。

走り出した電車の中の人は見えるけど記憶はできない。
そんな感じかもしれない。

文章として入ってこない文字は、
ひらがなや漢字としてすぐに頭の中から消えていく。

ここでひとつ疑問が浮かんだ人へ伝えたいことがある。

授業で使う資料やデータは、電子でも読めるのだ。
今は電子で読むことの方が多いくらいかもしれない。

この2つは何が違うと言うのだろうか。
書籍と資料?縦書きと横書き?

いや、どれも違うだろう。
その差は私の心にある。

私は私に酔ってしまって、電子書籍が読めないのである。

電子で資料や授業関係のものを見たり調べたりするのは
大学生と名のつく人達はみんなやっているだろう。

しかし、電子書籍はどうだろうか?
友人たちから読んでいるとはあまり聞かない。
ちょっとしたレア感がある。
無地の王冠を見つけた感じだ。

昔からレア感があるものに手を出しては
自分に酔いしれることが好きだった。
人と同じは敵だと思って生きてきた。

だからこそ、電子書籍をみると、
自分に酔ってしまい内容が入ってこなくなる。

吾輩は猫である

「電子書籍読んでる自分スマートやな〜」

名前はまだない

「iPadで、吾輩は猫である読んでるって最先端やわ〜」

ほらね、本の文章が全く入ってきていない。
入るとしてもタイトルぐらいだ。

電子書籍を読める人は、どうやって自分に酔えずにいるのだろう。知っていたら教えて欲しい。

残念ながら、自分に酔ってしまう間は

「本は紙であれ」と思って生きていくことにする。

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