「七草+1」
せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ
七草ってなんだ。
1年でこの日しか食べられているのを見ないけど、
7つそれぞれが面白そうだ。
せりは、いけすかない。キツネみたいな顔だ。生きていく知恵はある。世渡り上手。
なずなは、流行の先をいく一匹狼のイケイケだろう。
誰も彼女の流行りを理解できない。
ごぎょうは、絶対に柔道部だ。心優しく強い。
はこべらは、ハーフ顔のド関西人だ。めちゃくちゃ関西弁で喋る。でも顔はハーフ顔だ。
ほとけのざ、なんでもできる。仏。
すずなとすずしろはたぶん仲良しだ。
とても気が弱そうだ。教室の端で最近読んだ本とかの話をしているタイプだ。
絶対に面白い。
七草粥の入った器は絶対にはちゃめちゃだ。
はこべらはなずなのことが好きだし、ごぎょうはすずしろがすきだ。せりとなずなは幼なじみだが仲は悪い。
8日になり、そんな七草たちの元に転校生がやってきた。
名前はきゅーり。
背が高い。そんな彼を最初はみんなが遠ざけていた。
しかし、きゅーりは諦めなかった、薄切りスライスの格好で登場したり、皮の状態できたり、細切りになってきたこともあった。そんなきゅーりに徐々に七草たちも心を開いていった。
1年後
今日は七草粥の主役の日1月7日だ。
とても仲良くなったきゅーりは、初めてみんなと器に入れるととてもワクワクしていた。
ワクワクしながら、お鍋にドンドンと七草のみんなが投入されていくのをだまって見守った。
次だ!と思った瞬間、徐に誰かに掴まれた!
お父さん!お父さん!なにするの!なんで握ってるの!
しゃりっ!
「七草粥にきゅーりは流石になぁ!」
「きゅーりは、まるかじりが1番や!」
こうして、日本の七草+1事件は無事幕を閉じたのであった。
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