中部学生ジャグリング大会ジュニア部門に出てみました
普通こういうのって結果出した人とか惜しくも入選できなかった人が残す気がするのに、最下位の人が堂々と書くと逆にカッコいいですね
そしてこの始まりに既視感がある方は私の古参です。(硬い握手)
タイトルどおり、歴2年目に突入して「自分は意外とルーティンをこの世に発信していないな?」と気付いたので大会に出てみることにしました。そしたらとんでもなく沢山の学びが得られたので忘れないうちに書いときます。
出場経緯
2022JJFCSを見てジャグリングモチベが過去最大にアツい中、オンライン新人戦で一緒に戦った02の子達が次に出る大会を相談していました。
正直もう大会に出る予定はありませんでしたが、CSに感化された20分後ですよ?何かしらは出たくなるのがジャグラーって者です。
当時の選択肢は新人戦のフリー部門と中部学生ジャグリング大会の2つでした。
何枠残るか読めない新人戦に期待するより、みんなで中部に集まろう!と西の人々が盛り上がる中、『負ける大会のために名古屋か…』とやや乗り切れない自分がいました。
そんな私の顔色を察した友人のごまちゃんが
「夜行バス乗って来たたんだもん、次こっち来るよね?(肩ガシッ」
と脅してきました。
彼女は新人戦3位の実力者です、逆らえるわけありません。
ウッス……と弱い返事をしながら手帳アプリに3/19を埋めました。
目標
多くの人は入選や優勝を志して大会に出ると思うのですが、私の場合めちゃくちゃ変なモチベでした。
色々端折るけど良い意味で勝とうと思っていませんでした。
一度競技に本気で挑んで負けて辛い思いをした経験もあるので勝ちにこだわってジャグリング嫌いになりたくないな〜〜〜って気持ちもデカかったです
ジュニアみんな強すぎるし本番直前に不慮の事故で全員が利き腕骨折or舞台から道具が落ちて踊り出す怪奇現象が起こらない限り自分の入選は難しいと考えていたので、”今後の大会運営をより良くする為に演者の気持ちを味わう&糸なしけん玉が大会に出た前例を増やしたり知名度アップを図る”目的で大会に出ました。
あとはもちろん場数踏みたい、褒められたい、こうでもしないとちゃんと練習しないから自分を追い込む為、ごまちゃん etc…など一般的な理由もありますが略。
結果として自分に足りないものが沢山分かったしこの2ヶ月でめっちゃ技増えたし本当に出てよかったです。
ルーティンはジャグラーの名刺だから発表後とても色んな人から話しかけてもらえて嬉しかった。あれは優勝並みにいい経験だし今までの苦労がチャラになってまた大会出たくなってる。あれが人生のサビだ
好きな技
動画だけ見てもあんまし何がどう凄いのか伝わらないから特に思い入れのある技を解説させてください!!!ミスしてるのも含め!
1.けん1玉1ラストの背面キャッチ(1:16~)
同期ボーラーの部内杯ルーティンから着想を得ました。けん玉でやるにはどう投げればいいの???と混乱していたらジャグてっくの方に助けていただいたので勝手に『てっくステップ・壱』と呼んでおります。流行れ
(多分今後も増えるから数字振った)
本当は歌詞の「1000年生きてるのさ」にしっかり合わせたかった。
2.玉1クレイドル〜灯台(1:08~)
ずっとけん玉らしい手元系を模索していて、9時間ぶんぶに籠った時に偶然生まれました。演技順が発表され、自分がコンタクトのごまちゃんの後だと分かった後に「お前を意識してるぞ!」という意味も込めて入れました。
まだクレイドルも灯台も汚いけどとてもお気に入りの初見不意打ちシーケンスでとても好きです(不意打ちならもう使えないね)
3.けん2玉1風見鶏(1:52~)
演技終了後ベンチで放心してたら突然とある人から「あのなつきさんですよね僕です○○ですルーティンとてもよかったです特にけんがけんの上でクルルルッ!!!!ってやつ!!!」と交通事故並の勢いで伝えていただけたので多分本当に良かったんだと思います。
結構成功率悪かったけど直前になってけん1号を上にするとよく回ることに気付いて本番はまぁまぁ回った。動画でも嬉しそうな顔していますね ←他人?
1:28が右手で2本目拾ってるのはけん1号を上にする為でした
風見鶏はけん玉というか完全バランス技なので手元に2本あったら是非やってみてください。
4.けん1玉2 [34]14222(2:16~)
難しい名前ですが足の下通すマルチトスです。けん1玉2とけん2玉2の魅力でもあるこの[34]マルチトスは絶対入れたかった。
けん1玉2本番ボロボロで弱点丸見えでしたね。精進します
5.ダウンスパイク〜ふくもんステップ(2:54~)
この曲の雰囲気的に豪快に刺して拍手もらうのはなんか違和感があった時、ネトストばりにルーティンを見ているデビルのふくもん君のフィニプロ『喜劇』を思い出して参考にしました。このルーティンはすぐ見つけられる所にあるけど一応限定公開になっているのでURL貼れません。皆さんもネトストして見つけてください。
このステップも念の為本人に使用許可を得たけどもし断られてたら私の人生初オフライン大会は死んでおりましたので改めてお礼を。
6.けん2玉2 [34]23
ゥゥゥウウウウウンン本番で決めたかった……
まだ身の丈に合ってなかった。これからも頑張ります。
Twitterに練習課程を沢山載せているので「これやりたかったんだ」って思ってもらえたら幸いです。
けんの回転数と面を制御しながら投げなきゃいけないのでとても難しいが、けん2玉2を極めるなら息するようにできるようになれと言われた。無茶ャン
この技の派生は本当に見応えがあってカッコよくて憧れます。是非ズメさんのインスタ見てください
以上6個を見せたいが為に合計26,600円かけて中部学生大会に出ました。
1個あたり4,433円。 ※新幹線+宿代+エントリーフィーです
少しでも「ふ〜ん、おもしれー道具」って思っていただけたら嬉しいです!!
(東海ツアーズと全国旅行支援、サイコ〜!!)
さいごに
大会の思い出的なの語っていいですか、いいよ。ヤッタァ
じゃあ今回は3,300字に及ぶ言い訳にお付き合いいただきありがとうございます。ルーティン動画です。
『好きな技をいっぱい込めて、沢山の方からアドバイスを頂いて作ったルーティンです。この演技が少しでも誰かの心に生きてくれたら嬉しいです。』
私の中で「新人戦からの成長度合いがヤバい!」と話題なのでもしよろしければ是非こちらも。
感想コメントアドバイスどしどし募集中。突然のDM大歓迎ですが悲しい言葉はお控えください…;;
追記:3/27
《目標》で「勝とうと思っていませんでした」と書きましたが、本当の本当の本当のことを言うと、3月から大会に勝ちたいという気持ちは少し出てきました。
理由はこのルーティンの構成に大きく携わった3人にあります
一人は『てっくステップ・壱』の発想をくれたボーラー同期です。
彼の考えるシーケンスが本当に大好きで、この技以外にも沢山の影響が私の動きに多く含まれています。
構成が苦手な私はルーティンの完成が非常に遅く、2/27の合宿初日にルーティンの草案を彼に見てもらい大量のダメ出しを喰らい修正しました。
彼の凄く優しいところが、舞台移動や道具の拾い方や拍手ポイントの止まる秒数のアドバイスなどに留め大幅な技の変更は一切提案して来なかったことです。
おかげで最後まで”自分のルーティン”と胸を張って言うことができました。
ただの技の羅列だったものが演技と呼べる程度にはなり、見違えるほど良くなったルーティンが嬉しくて思わず
「これノードロならちょっとはマシかもね」と自嘲気味に言うと、
「マシじゃなくてめっちゃ良いと思うよ。ノードロならね」と厳しくも褒めてくれました。
新歓追いコン合宿後処理とバイトの合間を縫って体育館に通う過酷な日々もこの言葉のおかげで乗り越えられました。
二人目は糸なしけん玉を始めたきっかけであるOBの先輩です。
新人戦の頃は基礎も無いのにやみくもに先輩の真似をしていつまでも近づけないと泣きそうになっていました。
合宿3日目に強化版草案を見てもらうと、今までにない程好評でした。
「もう完全に個性が出て俺の弟子じゃないみたいだね」と言われてしまいましたが、いつまでも私の原点は先輩の文化祭動画ですよ。
三人目は動画を元にDMでアドバイスをくれた数少ない手元系糸なしけん玉ジャグラーの方です。
先輩の次に見た糸なしけん玉ルーティンがこの人だったので対極の世界に慄いたことを今でも鮮明に覚えています。
本当に長文でアドバイスや褒め言葉を送っていただき、納得のいかないシーケンスの終わり方や技の順番を一緒に考えてもらいました。
惜しげもなく自分の時間を私の演技に費やしてくれる三人に自分は何を返せるだろうと悩み、やはり結果が一番嬉しいのではないかとよぎりました。
優しい御三方は最下位という結果を伝えても責めることなく「お疲れ」と言ってくれるだけでしたが、その優しさも相まって不甲斐ない結果で終わった大会への悔しさは膨れ上がっていきました。
また”所属団体:JugAgri”として出場した大会で二度もビリになってしまったこと、そして今回は会長であることも含め自分はもう表に立たない方がいいのではないかとさえ考えてしまいました。
その頃同時にとある審査員の方からDMで演技の講評をいただきました。
褒めていただいた点は自分が特に力を注いだところ、改善点はすべて苦手として避けていたものばかりだったのでそれを瞬時に見抜く洞察力は素晴らしいなと思いました。
もう大会に出ないから関係ないと思いつつ審査結果についてどうしても気になっていた点について勇気を出して質問しました。
「あくまで僕個人の意見だけど」と非常に丁寧に解説してもらい、自分は大きな勘違いとマイナー道具の人口の少なさに甘えた演技をしていた事に気付けました。
そして『次はその気付きを活かし逃げていた苦手に挑み自分のやりたいことが観客に伝わるルーティンをどこかで披露したいし、願わくばこのお世話になったJugAgriの名前を少しでも多くの人に覚えてほしい』と考えるようになりました。
大会もう出ませんって言った数時間後にこの様です
呆れるけど納得のいく結果を残すまで演者として挑み続けるかもしれません。大会運営に専念するのはもう少しお待ちください…