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日本アジアのクラウンジュエル/焦土作戦

最初に。日本アジアの買い、売りを推奨するものではありません。クラウンジュエル/焦土作戦が特異なので淡々とまとめてみました。

■2021/3/2の開示
当社の企業価値の向上及び株主還元に係る施策等に関するお知らせ(概要)
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120210301471659.pdf

■2021/3/2の開示
当社の企業価値の向上及び株主還元に係る施策等に関するお知らせ(概要)
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120210301471659.pdf

当社の企業価値の向上及び株主還元に係る施策等に関するお知らせ
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120210301471610.pdf

剰余金の配当(特別配当)、剰余金の配当(特別配当)及び 臨時株主総会召集に係る基準日設定並びに株主還元方針に関するお知らせ
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120210301471667.pdf

村上殿1210円/上限株と下限株無しのTOB実施中。TOB締切日の2営業日前300円特配権利日は3/16(基準日3/18)、臨時株主総会で問う。
※3/5、修正前は権利日は3/18と間違っていました。訂正します

村上殿、現在20%程保有中。この特配案は撤回されず、村上殿以外80%の株主は反対する理由なさそう。可決される可能性極めて大。となるとクラウンジェル/焦土作戦が実行される。

■2/5村上殿の公開買付書
EDINETのこれ

・31Pに『本公開買付けの撤回等を行うことがあります/最近事業年度の末日における単体の貸借対照表上の純資産の帳簿価額の10%に相当する額を上回る規模の配当がなされる可能性がある場合』

300円特配の総額は82.4億円。間近の純資産は243億円。10%を超えてるのでTOB撤回する条件を満たす。

・32Pに『法第27条の6第1項第1号の規定により、対象者が公開買付期間中に令第13条第1項に定める行為を行った場合は、府令第19条第1項に定める基準により買付け等の価格の引下げを行うことがあります。』

純資産・配当・引き下げなどをぐぐっても見つからない。過大な特配の場合TOB価格引き下げへの変更できるかどうか分からず。

■純資産/BPS的に考慮すると、1株の価値は特配300円分安くなるような。そう考えると日本アジアが再度MBO開始するなら前回TOB価格1200円-300円=900円、村上殿がTOBを一度TOB撤回して再度TOB開始するなら前回TOB価格1210円-300円=910円が妥当かなと思ったり。

もしくは配当総額8240000000/(発行済株数27763882-議決権株数895285)=307円。日本アジア前回MBO価格1200円-307円=893円、村上殿前回TOB価格1210円-307円=903円が再度TOB開始する妥当価格とも思ったり。

■日本アジアによるMBOは不成立となった。子会社2社・国際航業97.5%とJAG国際エナジー95%の株券を480億円でカーライルに売るスキームだった。2社の評価額は490億円程となる。
https://minkabu.jp/announcements/3751/140120210126448850.pdf の10P。

村上殿がTOB成立(一度TOB撤回して再度TOB開始と仮定した場合も含む)してスクイーズアウトチャレンジし成功(時間がかかる)したとしても、その前に子会社2社を売却される可能性がある。

2021/3/2の開示↑「当社の企業価値の向上及び株主還元に係る施策等に関するお知らせ(概要)」の15Pからだと
『特別配当(300円/株)、配当総額:82.4億円、基準日:3月18日
追加の大幅な株主還元策、今後、中心的事業会社2社の売却方針が決まり次第、売却資金を以て、追加の大幅な株主還元策を予定

と子会社2社をどう売却するか具体的に提示してない。仮に490億円で売れたとして、借金返済する分以外多くの額を配当で株主還元するとする。村上殿20%保有(1210円TOB不成立後、市場で買い増ししたとしても一気に大量買うのは不可能)以外80%保有してる他の株主にお金が流れる。つまりBPS的に株主価値が落ちる。

子会社2社を売らない状態で1210円(300円特配無しと前提)スクイーズアウトし100%保有した方が旨味があるかも、ここは推測の域ですが。と先行き不透明なので村上殿が今のTOBを撤回して再度TOB開始するの躊躇するような。

■前田建設による前田道路へのTOB時も、前田道路が特配の焦土作戦を実行した。しかし前田建設は焦土作戦に対して折れず、TOBの条件を変更せずTOBを成立させた。TOB撤回を恐れずTOBに申し込んだ買い方は儲かった。後に前田建設は前田道路を株式交換を用いて完全子会社化、完全に支配する方向へ。

■今回、村上殿は1210円TOBを維持し続けるのか?そうなったらTOBに申し込んだ買い方は300円の特配を貰えそう&1210円で買い取ってもらい(TOBの条件、上限株下限株無し)報われる。(この記事書いてる3/2の終値は1089円)

と走り書きでまとめてみました。ご意見や反論をコメントもしくはツイッターで教えていただければ幸いです。

※3/3の午前中、子会社2社売却。その後の株主還元方針の箇所を追伸
※3/3、15:30に村上殿がTOB撤回へEDINETはこちら