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ドイツでは出産したら胎盤を持ち帰る?

数年前、ドイツでの出産に備えていた頃、分娩当日病院に求める対応を考えた方が良いと旦那が言い、どんなオプションがあるのか一例として、ネットで見つけたリストを送ってくれた。

先に書くと実際に細かく聞かれる事はなかった。
今になって思えば旦那の思い違いだったと分かるが、当時の旦那も私も人生初の大イベントに勝手がよく分かっておらず、真面目に熟読した。

このリストでは、出産希望場所や誰に付き添ってほしいか、会陰切開の希望などが質問され、初産である私にとっては色々と興味深かった。
例えば、分娩室での雰囲気についても希望を述べることができ、音楽を流したり照明を暗くするなどのオプションも存在した。

そして、出産直後の新生児の処遇や臍の緒の処遇に関する質問も多岐にわたった。沢山の選択肢があるんだなと思いながら一つ一つ目を通す⋯⋯。

„Was soll mit der Plazenta geschehen?“
あぁ、これは胎盤の処置の事か。

◻︎ 廃棄
◻︎ じっくり見る
◻︎ 持ち帰る

持ち帰る???????


2番目のじっくり見るもよく分からないがそれ以上に3番目が衝撃的だった。
この内容について、ドイツ人の見解を求めたところ、「記念として」「家で食べるんだと思う」「こんな質問初めて見た」と様々な回答が。

何故こんな選択肢があるのか、ちゃんとした理由を知りたくて調べてみたら、胎盤は赤ちゃんの元一部と見做されるらしい。
そして出産を通じて死んでしまったから家に持ち帰って庭に埋葬するんだとか。

この説明を読んだ時、そんな捉え方があるのかと目から鱗だった。ただ、上記の通りよく分かってないドイツ人たちもいるので、スタンダードな考えではないんだなと、当時一人納得したのを覚えている。



そして実際の出産当日。持ち帰り希望は聞かれなかったが胎盤を見るかという質問はされた。
“じっくり見る”。あったよ。

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