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メモリ1GBのネットブックで遊ぶ

 2010年頃のネットブックが手元にあります。
レノボ ideapad S10-3s
CPU:Intel Atom N475 1.83GHz
RAM:1GB DDR3
HDD:250GB
OS:Windows 7 Starter

CPUは1コア2スレッド

 使わなくなって何年も経っていますが、時々引っ張り出して触っています。
 無料アップグレード期間中にWindows10にしましたが、起動も表示も反応も全てが遅く、ほぼ壊れている状態です。
 それでも液晶パネルや画面の表示に異常はなくキーボードも反応しバッテリーも膨らんでいないため捨てられません。
 久しぶりに電源を入れると相変わらずの遅さです。ログイン画面が出るまで時間がかかり、暗転してデスクトップが表示されるまでも遅く、タスクバーにアイコンが出揃うまで更に待ちます。
 マウスの動きが以前よりは滑らかに感じましたが、スタートボタンをクリックしてからスタートメニュー表示されるまでの時間は故障を疑うレベルです。しかし待っていれば表示されるので壊れているわけではなく、遅いだけです。

軽量化を試す

 今回(2023年3月)は前回(2022年9月)の記憶「ディスプレイドライバが適合していない」があったので、デバイスマネージャーからディスプレイドライバの更新を試したり、Windows Updateをチェックしたり、レノボのサイトに残っていた最新のドライバ(Windows7用)を入れたりしました。
 グラフィック効果や電源プランをパフォーマンス優先にしたり、スタートアップアプリも停止しました。いずれの設定変更もクリックごとに待ち時間が発生するため一日がかりの作業です。
 SSDではなくHDDのためページファイルをオフにしたり、逆に4GBに増やしたりもしましたが、SSD化を前回試したことを思い出しました。
 タスクマネージャーでメモリ使用量の多いWindowsセキュリティを止めようとしても止まらず、最終的にAvastを入れました。Avastが動けばWindowsセキュリティは止まります。Avastの方がメモリ使用量が少ないため数字上の効果はありましたが体感的な変化はありません。
 Avastを入れるためのEdgeも頻繁に応答なしになるため、FireFoxも入れました。FireFoxも応答なしになりますが、Edgeよりは軽そうです。

メモリは1GB。空きスロットがあるが今更増設はしない

動画サイト視聴

 YouTubeを開いたところ、全てのサムネ画像が表示されるまで時間がかかり、検索の文字入力にも遅延があります。
 長い読み込み後にやっと動画が表示されたら広告で、そのまま固まりました。固まっていないのかもしれませんが待ちきれず再読み込みをし、動画本編が動き出すまで1時間くらいかかりました。
 動画は体感的に20fps程度で更に時々止まります。映像に比べれば音声の途切れは少ないですが、音の出始めがノイズになることもあります。それでもどうにか視聴できますが、途中の広告でまた長い読み込みが始まります。20分の動画を見終わるまで1時間くらいかかったかもしれません。
 光沢ディスプレイのためデスクトップの表示は一見すると綺麗です。しかし解像度1024×600の低画質のため動画は美しくありません。
 ところがTVerを開くとYouTubeとは違い画質は綺麗です。しかしfpsは1かそれ以下の紙芝居です。人物の表情は動きませんがシーンごとの描写はされるためドラマの流れを理解することはできます。音声も途切れず聞きにくさはありません。
 GYAO!は画質も綺麗で滑らかに動きますが短時間で読み込みが入り止まります。音も寸断されるため聞きづらく視聴していられません。
 動画サイトによって動き優先と画質優先の違いがあるのは新たな発見です。

GPUがない

 タスクマネージャーにGPUの項目がありません。グラボはありませんがCPU内蔵GPUがあるため表示されないわけはありません。調べてみるとグラフィックドライバが古いと表示されないようです。WDDM2以降なら表示されるようですが、このPCはWDDM1.0でした。

WDDM1.0のためタスクマネージャーにGPUの項目が表示されない

Android_x86も試す

 Windowsでの運用を諦めようともしました。
 Linux系のUbuntuは軽いと聞いていましたが動作環境を調べるとメモリは4GB、CPUもデュアルコアとあるため、このPCでは要件を満たしません。
 Android_x86も試しました。ある程度は動きましたがWi-Fiを認識しなかったため断念しました。おそらくUSBメモリから起動したことが原因ですがHDDにインストールする気にはなりません。2022年にCore2DuoE8500、RAM2GBのPCでHDDにインストールし使っていた際に不安定だったことが理由です。

noteは執筆できる

 動画視聴は難ありで快適とは程遠い環境ですが、このnoteを書くことはできています。noteのサイトを開くまで時間がかかり漢字変換も遅くスラスラとは進みませんが、タスクマネージャーのスクショを撮りペイントアプリに貼り付けトップ画像に指定する作業もできます。
 試しにFireFoxを二つとタスクマネージャー、フォトの合計四つのアプリを並べてみましたが1GBのメモリ使用率が100%に張り付かずクラッシュもせず電源も落ちないのは優秀です。ブラウザだけならタブ4つは開けます。新しいタブを開くために時間がかかるためそれ以上は試していません。

4つのアプリを起動中

 動きは遅いもののメモリ不足の警告が出ないことは予想以上でしたが、やはり複数のアプリを同時に開かないように気を使います。
 Window(窓=アプリ)を複数開くことができることからWindowsになったという由来があるはずですが、このPCはWindowsを名乗るには相応しくありません。

22H2にアプデ失敗

 最適なドライバを充てるためにWindows Updateはしていましたが、22H2は負担が大きそうなので実行したくありません。しかし、動きが軽くなる可能性に賭けてアプデ実行したところ失敗しました。
 指示に従い、アプデに関するトラブルシューティングを実行しても直りません。初期化することになり、個人情報を残す初期化を実行しても43%で止まります。強制終了してやり直しでも43%で止まります。が、初期化しなくてもWindowsが起動する状態にはなりました。
 元通りかと思いきやネットにつながりません。デバイスマネージャーを見るとネットワークアダプターに三角の注意マークが付いています。ドライバ更新をしようにもネットにつながっていないためネットからダウンロードすることができません。有線LANのアダプターも同様につながりません。スマホでUSBテザリングも試しましたがつながりません。

Windows10 22H2をクリーンインストール

 ネットにもつながらなくなったためUSBメモリから初期化するしかありません。RAM1GBのこのPCやRAM2GBのスティックPC用にWindows10の32Bit版のISOファイルが入ったUSBメモリは持っています。ただ2017年のクリエイターズアップデート版のため、インストール後に大量のアップデートがありそうです。
 ここで別のUSBメモリにWin10 v22H2の文字を見つけました。別のPC用のため64Bit版しか入っていないはずですが、試しに刺すと32Bit版の表示もあります。ここから難なくインストールできました。

22H2は重くもなく軽くもなく

 22H2で恐れていたような負荷はありません。期待したような改善もありません。Windowsセキュリティがメモリを大量消費しないためAvastは入れずに使えています。EdgeのチャットAIを使ってみたいためFireFoxを入れるのもやめました。Edgeはスタートページの表示を減らすなど軽量化を行い負荷を減らします。

ReadyBoostとページファイル

 USBメモリを入手したのでReadyBoostを設定してみましたが特に変化を感じません。ページファイルを無効にしてみても変わりません。
 USB3.2gen1のUSBメモリ(32GB)を使っていてもPC側の端子がUSB2.0のため高速化は望めず、SATA2接続で5,200回転のHDDと比較しても差はありません。
 ReadyBoostもページファイルもPCの軽量化・高速化に影響しないためRAM1GBよりもグラフィック系に問題がある気がしています。

Microsoft EdgeでBingのAIを試す

 EdgeにChatGPTが導入されたと聞き使ってみました。
 余談ですが、22H2をインストールした初日と翌日でEdgeのバージョンが変わったらしく、初日は検索や画像、ショッピングの並びにチャットがある状態でしたが、翌日には画面の右上にBingのアイコンが表示されるようになりました。それをクリックするとサイドバーでAIとチャットができます。EdgeもChatもバージョンアップを頻繁に行っているようです。Chatの順番待ちもなく1日の上限数も段階的に増えているようです。
 さて、Edgeの起動には時間がかかりますが、チャットを起動さえできればAIとの会話はスムーズです。
 グーグルで検索するかのように質問すれば直ぐに回答が返ってきます。もちろん日本語対応で無理やり翻訳したような不自然さもありません。あまりにも自然な会話が進むため全てを信じてしまいそうになります。
 しかし、自分が知っていることを質問すると回答に嘘が含まれていることに気が付きます。いくつか質問しているとAIの回答は関連サイトの記述を組み合わせていることがわかり、途中から逆の結果になってしまうものも出てきます。
 最も面白かった事例は「fpsとHzの違い」を質問した時です。その回答は自分が書いたnoteの文章でした。PCやディスプレイのメーカーのサイトから引用するのではなく、個人の趣味の記事から回答を生成していました。「フレームレートとリフレッシュレートの違い」とすればまた別の回答になりますが、あえて自分の記事のタイトルに近い聞き方をしたところAIの回答に採用されました。
 採用された嬉しさはありますが、個人ブログを基に回答している怖さも知ることになりました。
 また、AIに取り込まれるような不気味な感覚もあります。

AIの回答はnoteの記事の一部と一致


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