「ジャスミングアップ」2016.1.24
「ジャスミングアップ」
WEST.さんのコンサート“あるある”にもなりつつある、開演前に場内のBGMに合わせてファンの方が声を出して歌うあの現象のことです。
元々ファンの間では“合唱”と言われていたこの現象、ファンネーム“ジャス民”と、“ウォーミングアップ”を掛け合わせて“ジャスミングアップ”という名を濵田さんが付けてくれました。(2019年/WESTV!大阪公演)
その“ジャスミングアップ”はいつどのような形で生まれたのか、たまたまその場に居合わせた者として10周年を機に記録しておこうと思います。(もはやそこに居合わせた色々な方目線の文章を読みたい!)
⚠️当時は“ジャニーズWEST”で活動していたため、そのように記載してる部分があります。
2016.1.24 (日)
ジャニーズWEST コンサートツアー 2016
「ラッキィィィィィィィ7」
福岡公演2日目、昼の部の出来事でした。
偶然にもこの土日を襲ってきた40年ぶりの大寒波という未知すぎる大物。公演日10日ほど前に予報が出て、日にちがズレてくれないかと祈ったのも虚しく…ドンピシャ。公演がある土日と翌日の月曜日がピークとのことでした。絶望。
地方民にとって貴重な九州公演なのにどうなってしまうのか、そもそも自分は辿り着けるのか、ジャニーズWESTさんは辿り着けるのか、着けたとして帰ることができるのか……………
おとなり県の私ですらハラハラしていたので、飛行機などで遠征を考えていた方にとっては計り知れない不安だったかと思います。
とはいえ公演前日の金曜日は穏やかな天気で、今思えばこれこそが“嵐の前の静けさ”なんだな…と。本当にそんな大物くるのか?と半信半疑な中、一応チェーンを買いに行ったり、一応予約できるホテルがあるか確認したり…ただでさえライブ前は緊張するのに、違う意味でも落ち着かない日を迎えていました。
そして土曜日。
昼過ぎから福岡に向けて出発。予報通り雪は少しずつ降ってきたものの、夕方、夜…とひどい吹雪の割には積もることはなく、こんなもんか…と拍子抜けでした。公演後、一応予約したホテルに一応宿泊しました。その“一応”マジで正解だったぞ…………………
そして、日曜日。
起きて外を見て開いた口が塞がらなかった。雪、雪、雪。一面銀世界。いつの間にこんなことになった???????
昼の部は11時公演。
ホテルから車で15分ほどの距離なのに、一気に焦燥感に襲われた私と友人は3時間前にホテルを出ました。
駐車場に向かう時点で雪の積もり具合にギャーギャー言いながら一歩一歩慎重に進みました。寒さ対策でムートンブーツを履いていた私、すぐ濡れて足元終了←雪に慣れてないとこんなことをやらかしてしまう……
決死の思いで運転し始めるともうどの車も最徐行。みんなアクセル踏んでなかったと思います。その速度でもブレーキが効かなくて赤信号で斜めに止まったりして、本当に心臓に悪すぎる時間でした…
無事にチェーンをつけてやっと安心!かと思いきやガタガタガタガタガタガタガタ音と振動がとんでもなくて穏やかではなく…
着いたら着いたでまた滑らないように一歩一歩慎重に歩かなきゃいけなくて…
こんなに怖い運転も、チェーンをつけた運転も、そこそこの距離を走ってるドライバー人生でこの一度きりです……
でも、それでも、どうしてもジャニーズWESTのコンサートに行きたかった。こんな経験をしても行きたいと思えるほど大好きなコンサートだった。
連番する友人はシャトルバスを利用して会場に向かっていました。あれだけ車が最徐行してるので当然バスの回転率も悪く、いつ辿り着けるか分からないという状態でした。
バス停はパンク状態だったでしょうし、諦めて歩いた方たちがいたとしたら、一歩一歩慎重に…果てしない道のりだったと思います。
SNSを見ると、翌日のことを考え参戦を断念した方がフォロワーさんだけでも数名いらっしゃいました。シャトルバスの影響も相まってかなり空席が目立っているとのことでした。
友人と合流できたのは、10:55。
開演5分前でした。
わ~!と大興奮な顔と、滑るのが怖くて思うように動かせない足←
すぐに会場入りし、座席まで向かい、アウターを脱いだりペンラやうちわを出したり…いつ暗転してもおかしくないと思いながら動いていたのですが、暗転しない。あれ?
…時計を見ると、11時はとっくに過ぎている。
え……………
何で…………………
怖くなった。無性に怖くなった。
公演、あるよね?
ジャニーズWESTさん、
会場入りできてる………???
一抹の不安をよそに、会場で流れ続けているBGM。
「ええじゃないか」
BGMに合わせてバナナ型の黄色いペンライトが横に揺れている綺麗な光景が広がっていました。
みんな、開演を待っている。準備万端。
私もその横揺れに合わせながら動かし、友人と小声で歌い、小さく踊り、仲間内でのつもりで発した「もう一回!」………
“仲間内でのつもりで発した”人の多さにかなりの声量の「もう一回!!!!!!!」になってしまい、まさかの事態に驚き、フフフフフ…(笑)となる客席。
何だこれ、楽しすぎる。自分たちがものすごくレアな状況を作り上げてしまったことにすぐに気づき、もっと盛り上げたくなってボリュームが1段階2段階と上がり、メロディーラインを歌う声も大きくなっていきました。
「粉もん」←速すぎる歌詞もきっと普段はそこそこ歌えてるだろうにこういう場になるとみんなしてボロボロになるんだから爆笑
楽しかったし、もう泣きそうだった。
めちゃくちゃに感動して。
まだメンバーも出てきてない。誰かが指揮を執ってるわけでもない。いつもと同じように会場で流れているBGM。
でも、この会場に辿り着く道のりは決して“いつもと同じように”ではなかったわけで…各々恐怖を感じながらもジャニーズWESTのコンサートに行きたい一心でやってきたわけで。
行きが壮絶だったからこそ、この後帰れるのかも不安だし、明日月曜日だけど仕事や学校に行けるのかも不安。
でも今だけは大好きな大好きなジャニーズWESTのコンサートを楽しみたくて…
ラキセ、最高だったしな~!
でもそれでこんなに多くの人とこんな一体感を自然発生的に作り上げることができるってものすごい奇跡のように感じて、ものすごい景色に胸がいっぱいになりました…
友人と「すごいね…」ってうるうるしてたら、ついに暗転。
暗転=開演。
良かった。ホッとした。
もうすでに温まりまくった会場に泣きそうになってるのに、彼らのコンサートを無事に浴びることができる。それでまたちょっと泣きました。
あの高揚感満載なオープニング映像を見てまた鳥肌が立ち、ついにメンバーが登場。昨日とは見え方がまた全然違いました。
登場して重岡くんの第一声がまさかの
「声聞こえてたぞ~!!!!!!!」
で私の涙腺崩壊。ボロッボロ泣いた。
元々涙腺緩い私でも、現場では緊張や“見たい”が勝ってしまってなかなか泣くことがなかったんですが、このとき初めて、本当に人生で初めてライブで泣きました。大泣きレベルで。
聴いてくれてたんだ…( ; ; )っていうのが何よりの衝撃でした。2回目以降は彼らが聴いてくれてるのを知っているから届けているところもありますが、会場入りできているのかも分からない状況ではそこまで考えられていなかったんですよね。
純粋に自分たちが楽しんでいた、という方が正しかったと思います。それはそれでジャニーズWESTさんにとって喜ばしいことだと思いますが。
実は裏で中止が囁かれていた中で、待ってることを伝える術になっていたなんて…そんなの泣く。
WEST.さんいつものスタンバイ中はみんなでわいわいしゃべってるらしいのですが、このときはイヤモニ押さえて黙って聴いてたらしく…そんなん泣く。
「生きててよかったと思える瞬間ってあるでしょ?今日開演前後ろにいたときでした」って言う重岡くん。この言葉が今でも栄養になってますよ、こちら…
彼らが裏でどんな反応をしてくれていたのか、その年の円盤にはたまたまメイキングがなかったので映像として見ることは叶わなかったのですが、彼らの公演中の熱さで伝わってくるものはたくさんありました。
Xで検索したらまだレポを残してくださってる方が一定数いらっしゃるんじゃないかなと思います。ご興味があればぜひ。
この日のことは、後日雑誌のインタビューや夏の音楽特番での上半期印象的な出来事としても話してくれました。それほど響くようなものを届けられたこと、本当に本当に嬉しかったです。
あまりにも特別な体験をしたので、帰りは高速道路閉鎖かつ雪によるとてつもない渋滞で8時間ほど運転したのに(通常時は1時間半)、余韻がものすごくて普通に歌い踊りながら帰りました。狂気。伝説。
翌年もその次もずっと続けていったことで、彼らもずっとMCで触れて喜んでくれて、“他のグループのコンサートでは見たことがない” “ゆいむに(唯一無二)”と言ってくれて…………
今思うとあの頃は“凪”と言われる時期で、きっと個人としてもグループとしてももがき続けていただろうタイミングだったと思います。そんな中で、大好きな大好きなジャニーズWESTさんが自分たちにしかない強みを一つ感じてもらえたことは本当に本当に嬉しかったです。
それから2020年、コロナ禍に入りライブが全公演中止に。翌年再開されても声出しができず、3年経ってようやく前のように声出しができるようになりました。
その最初の公演からジャスミングアップも再開していて、すっかり根付いてる事実にまた感慨深い気持ちにさせられました。
ジャニーズWESTさんもまたあの頃のようにジャスミングアップに触れてくれて、今年あの大雪から8年。今でも「ここ福岡から始まったんだよ」って覚えていてくれて、言葉にして言ってくれることが嬉しくて嬉しくて…
あの日のこと忘れたくないし、今に繋がっていることが嬉しいし、10周年だし。ちょっと書いておきたいなと思って書きました。
私自身そんなに声が出せる方ではないんですが、やっぱりこの“ゆいむに”な文化はずっと続いてほしいし、WEST.さんにとって今後もこの声を活力にしてもらえたらいいなとずっと思っています。
来月はついに、WEST.さん初めてのPayPayドーム公演。同じ福岡から始まったジャスミングアップがもっと大きい会場であるPayPayドームでどんなことになるのか、今から楽しみです!!!!!!!
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