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愛犬・外飼いトイプードルの思い出31

飼い主の仕事の都合で、親戚の犬を一時預かりすることになった。仲良しだったトイプードルではなく、今回は別の親戚が飼うマルチーズだ。

愛犬が亡くなってから早一月。久しぶりに犬の散歩をした。梅雨入りで雨模様のため、短めの散歩。家のごく近所をくるりと回るだけだけど、電柱一本一本に寄り道するので、それなりに時間がかかった。

そういえば、愛犬は雌だからか、電柱フェチじゃなかったな。ん?一時預かりの犬も雌なんだけど……。まぁいつもと違う場所だから、念入りに匂いを嗅いでいるんだろう。

このマルチーズのこと、愛犬は好きじゃなかったなぁ。室内にいるから自分の家じゃないのに我が物顔で振る舞って、小さいからって家中の人間に愛想を振りまいて可愛がってもらって、挙げ句の果てに、庭に出た時は愛犬の犬小屋に勝手に入り込み、困り顔の愛犬にかみついたりしていたっけ。そりゃぁ、鼻持ちならないよね。その気持ち、よく分かったよ。

でも、散歩は一緒に行っていた。マルチーズはまだ幼く、一匹だけ散歩に連れていこうとすると全然歩かなかったけど、愛犬と一緒だと心強いのかがんばって歩いた。初めのうちは上れなかった公園の階段も、飛び越えられなかった側溝の蓋も、一緒に散歩するうちにクリアできるようになった。なんだかんだ言って、手本を見せてあげていたんだな。あまり好きじゃなかったのに、偉かったね。

ちびっ子マルチーズ。愛犬がいなくても、堂々と散歩ができるようになっていた。そして久しぶりの散歩は、楽しかった。



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