わたしが『パウパー』をする理由

序文

2024年1月1日。5月でついに30代に突入する2024年を迎えながら、わたしはぼんやりと考えていた。「仕事面でも生活面でも2024年は変化が大きそうな予感がする」「今と同じように趣味に時間をかけられなくなるかもなぁ」「パウパーにかけられる時間も減ってしまいそう」と、こんな感じである。

そんなときにふと浮かんできたのが「なんでパウパーをやっているんだろう」という気持ちだった。別にパウパーを嫌いになったとかいう話では全然ないのだが、たしかに2023年のあるタイミングから戦績が振るわない時期ではあったのだ。この思いは日を追うごとに大きくなり、以前はかなりの頻度でプレイしていたMOもプレイしない日が続いた。つばさくんに「最近マジックプレイしてるイメージ無いね」と言われたのも鮮明に覚えている。

かと言って、前述したとおり別にパウパーが嫌いになったわけではない。プレイしているときやパウパーについて友人と話している時間はとても楽しいし充実している。ただただ、ぼんやりと浮かんだ「?」に答えが見つからないのが嫌なのだ。

だから自己分析することにした。新社会人の季節だったり就活の始まる時期だったりと、ちょうどいいタイミングでしょ?
この記事は、わたしが過去を振り返りながらパウパーに対する自分を見つめ直す。そんな記事です。


カードゲームとわたし

まずはカードゲームとわたしの付き合いについて、振り返ってみようと思う。

~少年期

初めて手にしたカードは遊戯王。アニメもちょうど始まった時期で興味を持っていた。そんな中で母親に買ってもらった【青眼白龍伝説 -LEGEND OF BLUE EYES WHITE DRAGON-】1パックからカードゲームとの付き合いが始まる。
そこから出てきたのがこちら。

初めて手にしたFoilカード

初めてピカピカ光るカードを見て興奮したのを今でも覚えている。ルールも何もわからないが、地割れを含むパックから出てきた5枚のカードで1人遊んでいた(ガチ話1)。どのようにして遊んでいたかは定かではないが…

生まれがド田舎でかつ一人っ子だったのでカードゲームの遊び相手がおらず、それからしばらくはパックを買ってもらうこともなかった。再びパックを買ってもらうのは地割れを手にしてから一年後。【Spell of Mask -仮面の呪縛-】を1パック買ってもらい出てきたのは、

いまこんな値上がってるの…

1パックでレリーフレア、しかも2パックでどちらもSR以上を引き当てるという、なかなかの豪運だったなと今となっては思う。この頃は全てのパックに光るカードが封入されていると本気で思っていた(ガチ話2)。
そして小学2年生だったにしむー少年は漢字という概念を理解しておらず、マスクド・ヘルレイザーのテキストを読んで「バカテフダ ってなんだよw馬鹿な手札?www」と本気で思っていた(ガチ話3)。
お前のほうが馬鹿である。

そんなわたしに転機が訪れたのは2002年5月30日。そう、デュエルマスターズ第1弾の発売だ。

パッケージにボルカノドンしかいないのおかしくない?

数少ない小学校の同級生たちも皆コロコロコミックを愛読しており、その中でもデュエルマスターズは人気だった。勝舞くんがちょうどMTG→デュエマに移ったくらいの時期でもあったため、皆デュエルマスターズをプレイし始め、もちろんわたしものめり込んでいく。
田舎という特性上イベント参加の機会は全くなかったが、友人たちと自分が持ちうるカードで組んだデッキで遊ぶのは本当に楽しかった。根が負けず嫌いな性格も相まって可能な限り強いデッキを目指して、少年期のわたしも赤単速攻に目覚めていた。

唯一小学生のときに出た地元の草の根大会で、ターン開始時にアンタップを忘れたわたしに「はいアンタップしてないから殴れませえぇん」と言ってきて、勝ち試合だったのにそのまま負け試合にされたのは一生忘れません。ブレイズクローは毎ターン殴らないといけないんだよ、、
あの頃はジャッジとかもいなかったなぁ。

こんな感じで初めてカードゲームに触れつつ、ピカピカ光るレアカード強いデッキに目覚めつつあった少年期だった。

中学・高校生期

とにかくデュエマにのめりこんでいた時期。カードキン〇ダムのいけ〇ち店長の動画を見たりDMVaultを眺めたりしながらいろいろなデッキを試していた。
このころからコピーデッカー気質だったのだろう。ボルバルブルー、赤単速攻、除去コン、茄子サファイア、連ドラ、シノビドルゲ、ドロマー超次元、5Cゼニスなどなんでも組んでたな。リストを見つけてはデッキを組み、地元の友人たちと競い合っていた。

ただし少年期と同じく、田舎の特性から大きなイベントに出たり競技志向になったりしたことは一度もない。月一回くらいの頻度で行われていたデュエルロードに参加するくらいであった。ただ競技志向ではないと言いつつも優勝してプロモがもらえたときは飛んで喜んでたし、負けたときはイライラするくらいに悔しかったし、競技志向の片鱗はあったのかもしれない。

中高生にもなるとただキラキラ光るカードではときめかなくなっていたが、珍しいカードには相変わらず心躍らせていた。

高校生で愛用したシークレット版ディアボロスZ

大学生期

B1~M2の6年間を通してカードゲームに触れた記憶はほとんどない。大学受験期でさえ遊んでいたデュエマにも全く触れず、あまつさえ集めていたカードをメルカリで売り始める始末であった。
実際、デュエマの過去の環境デッキを調べてみたところ2014年以降のデッキは見覚えが一切ない。

講義、サークル、コント、派遣バイト、恋愛、二郎系ラーメン屋などカードゲームとは距離を置きつつ一般大学生の生活を送っていたわたしだが、新しくボードゲームの趣味が生まれた。
気の合うサークルメンバーとワイワイ遊んでいただけで中高生の時のカードゲームのような切磋琢磨している感じもなかったが、ゲームとは直接関係のない会話もしつつ遊ぶ楽しさに目覚めたのは間違いなくこの時期。(そしてこれは今も変わらず、ボードゲームではコミュニケーション系ゲームが好きである。)

新社会人期~コロナ渦

わたしがMTGに触れたのは社会人になってから。昔から存在は知っており興味もあったのだが『お金がかかる趣味』のイメージが強く手を出せていなかった。

社会人1年目のゴールデンウィーク。まだ研修中で友人も少なく暇だったため適当にネットやTwitterを眺めているうちに アレ に出会ってしまう。そう、MTG Arenaだ。「基本プレイ無料!?」即インストールしてチュートリアルをプレイした。デュエマとは違ったコンバットルール、ライフ制、パワー/タフネスの概念、相手ターンでもプレイに介入できるカードの多さ。すべてが新鮮でワクワクした。英語のみ対応、プレイはPCのみといった縛りはあったが全く気にならなかった。
今でこそMTGAはほとんどやらなくなってしまったが、あの頃は仕事終わりや休日など時間を見つけてはプレイしていた。

そうこうしているうちに、2019年の夏、高校時代のデュエマ友達と関東で偶然再会することになる。彼も大学に入ってカードゲームは辞めていたようだったが、彼を誘って紙マジックを始めた。

二人で遊ぶことができればよくてイベントに参加するといった発想は全くなかったため、できるだけお金はかけずに遊ぶ方法を二人で調べた。その結果出てきたのが、

  • スタンダード

  • パウパー

そう、このころからパウパーというフォーマット自体は認知しており、始める可能性まであったのだ。しかし、初心者で右も左もわからなかった二人はあずまやの店員さんに相談したりもして、わたしたちはスタンダートを始めることに決めた。パウパーを選んでいればもっとうまくなれていたのかなと思ったりすることもあり、このときの選択は悔やんでも悔やみきれない。

それでもチャレンジャーデッキからスタンを始めたわたしたちは定期的に集まって遊び、ストレージを漁りながら少しずつデッキを強化して、慎ましくも楽しく遊んでいた。(ストレージから《殺し》を見つけて「弱すぎるだろ!」とか言って笑っていたのはいい思い出)

初心者でこの強さには気づけないよね

半年ほど経って年度が変わるころ、友人が東北に異動になり、同時にコロナ渦に陥ったこともあり、わたしの紙マジック生活は一度止まることになる。

2022年~

ポストコロナに移行しつつあった2022年の夏。ステイホームで暇すぎてYouTubeを見まくっていたわたしはある動画に出会う。

この動画を見て久しぶりに紙マジック、特にパウパーを始めたくなった。安価に始められる、スタンと違ってエターナルフォーマットである、間口が広いと紹介されていて魅力しかなく、始めない理由がなかった。
こうしていてもたってもいられなくなったわたしは情報をかき集め、何も分からないながらもデッキを組み、参加できるイベントを探した。この頃はMTG友達が一人もいなかったため、一緒にプレイできる知り合いを作りたい!という気持ちが大きかった。
天下の晴れる屋さんのイベントは「なんか怖そう…」というイメージがあったので、Twitterを見て気になったいしかじさんのイベントに参加させていただくことに。

そして記念すべき初パウパーイベント参加の記録がこちら。

(いま見返してもなんでこんなリストを思いついたのか全く思い出せない。)
いしかじ杯の和気藹々とした雰囲気がとても楽しく、また知り合いが増えたことが嬉しかったため、晴れる屋含め積極的にイベントに参加するようになる。

いまも仲良くさせてもらっている友人たちと知り合ってどんどん楽しくなっていったのがこの時期。
わたし雑談が好きすぎるね。

こうして知り合いもたくさん増え、神決や提督戦/彩強戦など競技志向なイベントにも参加するようになり、今に至るわけです。

なぜパウパーをプレイし続けるのか

やっと本題。
パウパーの魅力的な話はPauper MTGさんの動画で語られているし、「パウパーは別フォーマットと違って相手との対話が多くてカードゲームをやってる感が強い」など他フォーマットと比べた際のパウパーの良さなどもあるが、ここではこれまで振り返ってきた自分自身の特性をもとに考えてみる。

雑談が好き

イベント開始前やマッチとマッチの合間時間、イベント後にご飯を食べにいったときなどに、デッキの趣味嗜好・試合のターニングポイント・気になるカード・愛用しているサプライなどいろいろな会話をするのが楽しい。好き。
おかげさまでたくさんの友人、知人に恵まれ、イベント参加のたびに雑談できている。
これは別にパウパーに限った話ではないかもしれないが、わたしはパウパーを通じてできた友人たちが好きであり、パウパーを続ける原動力の一つになっている。

珍しいカードが好き

振り返ってみて気づいたが、わたしは昔からレアカードや珍しいカードが好きだった。そういった意味で安価にデッキが組めるパウパーではオシャレし得なのである。
お気に入りのイラストでプレイするとテンションも上がるし愛着も沸く。視認性も向上する。好きなイラストについて雑談に花を咲かせることもできる。みんなもパウパーでオシャレしよう!

お気に入りの一枚

勝ちたい!!!

負けず嫌いのわたしは結局ここにたどり着いた。せっかく真面目に取り組み始めたわけだし、どうせなら結果を残したい。(長々と過去を振り返っておいて結局かい!という声もありそうですが)
そのために可能な限り時間を使っていきたいし、これまでほど時間がかけられなくなるのが見えているからこそ「やらないこと」も決めていきたい。
好きになれて1年以上も続けてきているパウパーをプレイしているのだから、「なんでやっているんだろう」なんて気持ちにならずに楽しくひたむきにプレイしたい。

許されるなら無限に練習したいと思ってるので、練習会にお声がけもするし、良ければぜひお声がけください。
ブレスト撃つたびに「全然違う!」と言われるわたしですが予定こじあけて参加します。
そのときは雑談も忘れずにね。

おわりに

(思いがけず自分でも飽きるほどの長文になりました)
記事を書き始めたときのモヤモヤは書き終わりの今となっては晴れていた。

「時間は有限ながらもうまくやりくりして、パウパーを通じてつながれた友人たちと楽しくひたむきにパウパーと向き合って、最終的には結果を残したい」
この願望を叶えるためにわたしはパウパーをプレイしているんだなと気づくことができた。

長々お付き合いいただきありがとうございました。
また会ったときは雑談しましょう。フリプしましょう。練習しましょう。強くなりましょう。

次はどのSecret Lairを買おうかな。

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