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【美術ブックリスト】 『うごく木 山本尚志 2016‒2023作品集』山本尚志著

【概要】
「ART SHODO」を提唱し、現代美術ギャラリーを含め国内外で展覧会を重ねる山本尚志は、現代書と現代美術とを横断しながら強い存在感を放つ。代表作《うごく木》《マシーン》《フエ》を含む2016年から23年の作品群を紹介するほか、清水穣による解説「名を与える 山本尚志の書」を収録した作品集。

【感想】
書という言葉は中国由来の伝統芸術の意味あいが強い。とはいえ書道というと、華道などの芸道や剣道や柔道などの武道と同様に、禅宗的な宗教性とお稽古事のニュアンスがついている。西洋のカリグラフィーは装飾、タイポグラフィーはモダンデザインの文脈で登場したものでやはり違う。
よって美術として書をとらえなおしたい場合はそれらに代わる新しい言葉を必要とする。そのひとつがART SHODOだろう。
記号であり絵でもある文字の芸術であり、書くという動作も含めた言葉として、「書」以上の言葉はいまのところないのではないかとも思った次第。

アートダイバー A5変 104ページ 3500円


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