上野 達弘・前田哲男著『著作物の類似性判断: ビジュアルアート編』勁草書房
最近アートにまつわる法律の本も増えてきました。
これは著作権侵害をめぐる紛争でもっとも多い類似性の案件、つまり「盗作」「剽窃」「パクリ」の問題を、法学者と現場の弁護士が研究した本格的な研究書です。
何をもって似ているというのかの法的な考え方がよく分かります。
例えば、「魔法使いの少年が登場するファンタジー小説」という抽象的なアイデアだけでは、それが共通するからといって著作権侵害の議論にはなりません。それが「ハリーポッター」という表現になって初めて、著作権が発生し他の作品と類