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3月13日放送「GetSports」のまとめと感想

1.はじめに
2.概要
3.氷のクセ
4.カーリング は失敗するスポーツ
5.4年前から準備をしていた
6.準決勝スイス戦
7.まとめ
8. 補足

1.はじめに
3月13日深夜の放送されたテレビ朝日「GetSports」の中で「ロコ・ソラーレが北京五輪で銀メダルを獲れた本当の理由」が放送されました。
「GetSports」は一部の地域で放送されていない事と、自分なりに感想を含めてまとめておきたいと思い書き綴りました。
私はこの番組は録画していないので、記憶を辿り一部はSNSの投稿を引用、参考にしながら書きました。
前回投稿した内容に一部不手際があり、今回修正そして新たに得た情報を取り入れて再度投稿します。

1月16日に放送された「GetSports」ロコ・ソラーレのこの4年間の軌跡を描いた回も一緒に視聴すると、より北京オリンピックの余韻に浸ることができます。

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2.概要
今回は高校野球やゴルフの話題も含めての回でしたが、カーリングに関するパートは30分程度の内容にまとめられていました。
4年前の平昌オリンピック前後に放映された「GetSports」はチーム設立のいきさつやチーム、各メンバーがどのような形で歩んできたかに時間を割き、競技の戦術面等の言及は少なかったと記憶しています。
今回の放送では北京大会での戦術やそこまでに至る軌跡を詳しく描いている点が特徴です。
視聴者のカーリングに関する人気、認識の向上もその背景の一つだと言えます。

3.氷のクセ
いかに早く氷を読むこと、氷のクセを知ることは、どの大会でも重要なことですが、今回の北京大会ではその読みがより困難であった要因が説明されていました。
今大会のアリーナは2008年夏の北京オリンピックの水泳で使用された会場であり、高い天井がその特徴です。
この高い天井に起因する温度の変化がポイントになります。
一方会場はかなりの乾燥状態になっていることから、今までの大会や会場でも見られない加湿器が設置、運用されていたことが更なる氷にクセが増していたことが指摘されていました。
この点は現地北京で取材をしていた山口剛史さんが解説されていました。
加湿器の運用状態は下記のTwitterの映像を参照して下さい。

https://twitter.com/nhk_sports/status/1493463385031204866?s=20&t=t12RNtVF805_At-TL_ar5A

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4.カーリング は失敗するスポーツ
「カーリング は成功より失敗するスポーツである」と言葉は印象に残りました。この失敗、ミスでチームにヒビが入り、やがてチーム崩壊→解散を体験されたカーラーの話が紹介されていました。

https://twitter.com/maris_curling/status/1503055489063858178?s=20&t=VOb1dMmvVjjSO61PACkImw より

ロコ・ソラーレは負のスパイラルに陥らないように、笑顔ポジティブな言葉を掛け合うことが鉄則になっています。
藤沢五月選手がダブルテイクアウトをミスした時も吉田知那美選手が「さっちゃんナイス~」と笑顔で声掛けをしているのは皆さんご存じのことと思います。
実際に「ロコ・ソラーレの笑顔の理由」と言う研究論文も紹介されていました。

5.4年前 から準備をしていた
「この4年間、常に上にいくを"準備"にしていた」と竹田聡一郎さんが話されていました。

https://twitter.com/purefuku/status/1503144313617727488?s=20&t=VOb1dMmvVjjSO61PACkImw より

実際に平昌後の日本選手権での表彰式の際にも、表彰台の上で藤澤選手と吉田選手が試合について話しているシーンも映し出されていました。

https://twitter.com/purefuku/status/1503145976457957381?s=20&t=VOb1dMmvVjjSO61PACkImw より

6.準決勝スイス戦
準決勝スイス戦後の吉田知那美選手のインタビューで勝因はリンドコーチの分析を挙げていましたが、今回その具体的な内容が示されていました。
リンドコーチがスイスチームに感じた違和感、「胸がざわわ ざわわ」(カムカムの朝ドラ送りを見ている方ならわかるちょっとしたギャグ)した分析結果をメンバーに説明していたそうです。

https://twitter.com/maris_curling/status/1503058572720340996?s=20&t=8rQCbprzpctq41GGQr3itQ より

これに関しては北海道大学大学院情報科学研究院・山本雅人教授の解析内容が番組内で紹介されていましたが、これに関しては8.補足で詳細を触れます。
これを受けてロコ・ソラーレは相手にプレッシャーを与える作戦即ち相手にミスを負わせる攻撃的な戦術をとり、「勝負の沼」に引きずり下ろすという作戦です。
山口さんがタブレットを使ってダブルセンターガードをわかり易く説明してた点も、今回のスイス戦の戦いぶりを表す話であり、「勝負の沼」とリンクする深い話でした。
有名な野村ID野球ならぬ「リンドIDカーリング」の勝利と言えます。

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7.まとめ
決勝のイギリス戦や負けた試合に関することはあまり触れられていませんが、この点に関しては「カーリング沼」配信等を再度見返して復習したいと思います。
4年前の平昌オリンピック前後の回では、チームや各選手の軌跡を中心に描き「涙を誘う」構成になっていますが、今回の放送は戦術やそれに至る軌跡深堀する構成になっており、良質のスポーツドキュメンタリー番組に仕上がっています。
練習風景の映像等は平昌オリンピック前の古い映像が使われており、この2年間は取材が十分できなったことを如実に表しています。
あらためてこの2年間は大変な環境だったのだと感じました。

8.補足
北海道大学大学院情報科学研究院・山本雅人教授
の解析内容に関して、2022年3月世界選手権期間中に研究室のSNSアカウントに気が付きこれに関して言及します。

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https://twitter.com/jiritsukun_/status/1494578058740723718?s=20&t=VOb1dMmvVjjSO61PACkImw  より

スイスチームは北京大会予選リーグでは、SDは悪くないがHEは0.293とあまりよくない。
HEは過去3年のデータの平均値は0.4 、今回の世界選手権は驚異の0.6でした。
逆に日本はHEが0.417と上回っています。このデータを元に日本は攻撃的な戦術を取ったと理解できます。

過去のデータを見ても日本がスイスの値を上回っているのがわかります。

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https://twitter.com/doshinweb/status/1494534104263819266?s=20&t=eKgLVL9XKSp4YrI2rU-M2Q より

吉田知那美選手が3/25に配信された「カーリング沼」で、コメントしていましたが、世界的にはショット率は重要視されているのではなくここで示した値

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が重要視されているようです。

ここで紹介した🥌AIじりつくん@jiritsukun_ 今回の世界選手権の際にも継続してデータ解析をUPしているので、興味がある方は参考にするといいでしょう。
今回の世界選手権で採用された「ノーティックルール」によってこれらの数値がどのように変化するかも興味があります。


何か不備や誤りがあればご指摘いただければ幸いです。





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