2023.3.13 セックスしか勝たん

苦しかった日々を飾らずに書いて、ただ書いて、これは詩です、と、誤魔化すのはもう止そうと思いました
それはとても詩に対して失礼だと分かりました

だからこれは詩ではないのですが

たったひとつの愛を大切にできる人はきっと
たったひとつの愛を十二分に与えられ、そしてそれを疑いなく享受することのできた人だけだろう
ね
愛を疑うのはそんなにいけないことですか
そんなに唾を吐かれるようなことですか
どんだけ偉いん、その、愛ってやつが
なあ
誰から教わったん
ええなあ 信じられるだけの自信があって
ええな

性をぞんざいにすることは自傷行為で
それ以外のなんでもない
身体が、痛いのは嫌だな
でも心が、痛いのは嬉しい
愛を否定する時にだけ得られる快楽が
心を丁度良く傷つけてくれるんですよ
そんなにいけないことですか
死にたいな
死にたいな
死にたいな
ずっと
確かにどこにもいないのに
確かに此処に存在してしまうことが苦しいな
“誰でもない誰か”になって
宙ぶらりんになった愛を見つめている時だけ
自殺したような気持ちになれる
死にたいのにな
死にたいのにな
死にたいのにセックスしちゃうのは
面白いじゃん、馬鹿馬鹿しくて
命がうまれる行為をしながら死ぬことばかり考えているのは
自分勝手すぎて楽しいじゃん
ワガママのやり方がわからなくて
それくらいしか思いつかなくて
だから怒られてももう 分かりません
全部
分かんないな
分かんないな
分かんないな
何に怒ってんの
じゃあ殺してくれるんですか
できないよ何も行けないよ何処にも
キモ

“誰か”というのは“誰か”でしかないんだけど
その“誰か”を私が好きだ好きだと言うのは
不安だから
好き、って言っていないと崩れ落ちそうだから
一番手軽な暴力で“誰か”をこっそり傷つけていないと
不安で仕方がない、それだけ
全然本当はどうでもいい
本当にどうでもいい
“誰か”じゃなくても
あんたでもいいし
別にどうでも
私が死にたくないだけ
壊れたくないだけ
壊れるより壊していたいだけ
殺すこともできないのに好きだなんて言うのは
暴力でしかない
それを分かってくれる人だから
好き、って言ってるだけ
届いてしまわないことに救われているだけ
私のことを全く好きじゃなくて、ありがとう

どうでもいいな全部
心を欲しがるのはどうしてですか
出会って二秒で即合体もう二度とお目にかかりませんそれで、それでそれがそれが一番良いのに
分かってくれないな
もう若くないのに
こんなことできるのももうあとどれくらいだろう
不特定多数から都合の良い時に求められることがなくなってしまったら
もうその価値すらなくなってしまったら私はどうなるんだろう
怖いな単純に怖いな
正解のない問題が大嫌い
脱いだら喜んでくれてそれが一番嬉しくて
でもそうじゃなくなったら
もう死ぬしかないってずっと思ってて
そんなことないよ中身が好きだよって
は？
私の中身の何を知っているんですか、
私だって知らないよ、
適当言うなボケナス気持ちわりー
私が許せる私のことだけ許してろや
その他を判断しようなんてさ
本当に本当に本当に大嫌い
何が分かるの
何が好きだって？
説明してみろや
私が納得できるように
説明してみろや
無理な癖に中身が好きとか言うな
私は私の中身なんて何も知らない
だって何もないから
何もないから軽くて軽くて
何度落ちても死ねないんです
厚かましいな

うるせーもーどうでもいいんだってここまで書いたけど全部嘘どうでもよすぎる全部嘘全部嘘全部嘘
誰でも良いから本当に誰でも良いから
誰でも良いのにお前はお前はお前は
お前として存在しているからダメ
ダメなんだって
ダメだどいつもこいつも
存在があるからダメだ
ダメだ
空気
なんにもないところ
空 これは、“うろ”という意味で
そう、空
空だ
空とヤりてえなあ
もう
それしかないのにな
どこにもないから
ずっと救われないな
死にたい