別冊　函館競馬場特徴と傾向

芝コースの1周距離は1626.6メートル（芝コースの距離についてはAコースの数値を用いる）、ダートコースは1475.8メートルと札幌競馬場（芝は1640.9メートル、ダートは1487メートル）より少し短いが、勝負どころのカーブを滑らかに回れるよう、3、4コーナーにはスパイラルカーブが導入されています。これが最大の特徴です。
一方では、ゴール板から1コーナーまでの距離が長めにとられているレイアウトのため、直線の長さは芝コースが262.1メートル、ダートが260.3メートルと、全場のなかで最も短いです。この数字を東京・芝コースの直線にあてはめると、“坂を上り終えた地点からゴール板までの距離（300メートル）”よりも短い。それほど短い直線を背景に、レースではやはり逃げ、先行タイプの活躍が目立つ。反対に後方一気の追い込みタイプはかなりの苦戦をしています。
もっとも、ほぼ平坦な札幌とは違い、コース全体の高低差は芝、ダートとも3.5メートル。ローカル競馬場（札幌・函館・福島・新潟・中京・小倉）の中では最大（芝の3.5メートルは中京と同じ）の起伏がつけられていることに気を付けてください。もう少し詳細に書くと、ゴール板から2コーナーにかけてはゆるやかな下り勾配、その後は4コーナーまでだらだらとした上り勾配が続き、最後は直線に向けてなだらかに下るというレイアウト。つまり、3コーナーから4コーナーにかけて小高い丘が設けられています。
従って、2コーナーポケットからスタートを切る芝1200メートル、また、ダート1000メートルの序盤の先行争いはほぼ丸々、上り勾配で繰り広げられます。一方、向正面半ばにスタート地点が設けられている芝2600メートルでは、スタートからゴールまでの間に上り勾配を2回走ることに。勾配自体はそれほど急ではないものの、見た目よりもかなりタフな設定のコースと言えます。
札幌と同様、「オール洋芝」の芝コースの“変化”にも注意をして下さい。梅雨と重なる函館の開催は雨の影響を受けることが多いくて、芝コースの水はけは札幌ほどではないんです。洋芝はもともと、野芝より耐久性は見劣る品種でもあり、後半開催を迎える頃の芝コースは馬場の傷みが進行して、かなり時計を要するコンディションとなってしまうケースも少なくなります。
もちろん天候にもよるわけ何ですが、各馬の道悪適性や洋芝適性が札幌以上に結果に反映されやすいこと、基本的には開催が進めば進むほど、タフな馬場を苦にしない“パワータイプ”の台頭が目つことは頭に入れていた方が馬券に役立ちます。

あとリピーターの活躍も顕著です。
ダートは基本的に小回り適正が無いと無理です。大飛びの馬とか、コーナーリングが下手な馬は軽視して良いです。

つぎに芝、ダートの距離別特徴をアップします。

芝1000m
2歳新馬戦のみでの施行、逃げ馬が断然有利、ただ新馬戦なので血統からファルブラブやバクシンオー産駒が良いです。騎手では勝浦騎手が良績。


芝1200m
時計が掛かるレースが多いです。後方一気はまず無理です。開幕してから暫くは内枠天国ですが、後半になると外枠の馬の外差しが有利になる傾向あります。血統からはクロフネ、ヨハネスブルグ、ファルブラブ、騎手では岩田康成、丸山、原田などが好成績を残してます。

芝1800m
1コーナー迄の入りが短く、先行争いが激しくなる傾向あります。時計が掛かってスローペースになり易く、パワータイプが有利です。何故かわからないですけど過去に函館や札幌の洋芝で好走経験のある馬があなたあけてます。血統からはステイゴールド、キンカメ、ネオユニバース産駒が好成績、あとロージズインメイ産駒も注目です。騎手では岩田康成、三浦、池添が好成績あげてます。

芝2000m
前傾ラップになり易く、逃げ切りが難しいコース。先行馬か自分から動けるパワータイプの馬が有利です。血統からはステイゴールド、キンカメ、ゼンノロブロイ産駒が好成績、騎手ではここも岩田と池添騎手が得意としてます。

芝2600m
向正面をスタートして1周半回るコース、スローペースになり易いです。重い芝の長距離コースなのでスタミナの適性が1番問われます。穴で推奨したいのは人気薄のリピーターです。血統からはハーツクライ、ハービンジャー産駒が好成績。騎手では吉田隼人、武豊騎手が好成績あげてます。

ダート1000m
1番低い所から上りにかけて回るコース、内枠は包まれやすい為中〜外枠の先行馬が有利です。血統では、プリサイスエンド、ファスリエフ、ディープスカイ産駒と言うダート短距離血統が良い

ダート1700m
先行争いが割りかし激しくなり易く、ハイペースになる事が多いです。それでも逃げ、先行馬が残る事が多いのが特徴、あとは捲りが決まりやすいのもありますが4コーナーでは前段に来れないと無理です。血統からはハーツクライ、ゴールドアリュール、マンカフェ産駒が好成績です。

ダート2400m
スタミナが消耗しやすいコース、タフな流れに対応できる能力が必要です。2周目向正面から一気にペースアップする為逃げ馬が潰れ易く、好位付け出来る先行馬が有利です。血統からはサンプル少ないのでアルデバランIIの回収率良いのだけ上げておきます。騎手では勝浦、岩田康成騎手の成績が良いです。

芝単勝回収率、複勝回収率共に100％以上

勝浦正樹　単回収２９０％　複回収１０４％
団野大成　単回収２５４％　複回収１１０％
国分恭介　単回収１３３％　複回収１０８％
杉原誠人　単回収２２３％　複回収４２１％
松田大作　単回収１５１％　複回収１４１％

複勝回収率のみ１００％以上の騎手

大野拓弥　単回収７１％　複回収１４２％
小崎綾也　単回収８７％　複回収１０７％
横山和生　単回収２３％　複回収１２４％
三浦皇成　単回収１６％　複回収１３０％
木幡巧也　単回収１６％　複回収１２２％

函館競馬場の芝コースにおけるオススメ騎手
勝浦正樹、団野大成、横山武史、大野拓弥、杉原誠人ですかね。

ダート単勝回収率・複勝回収率共に１００％以上の騎手

吉田隼人　単回収２２１％　複回収１４１％
横山和生　単回収１６９％　複回収１６８％

複勝回収率のみ１００％以上の騎手
菅原明良　単回収６８％　複回収１０５％

単勝回収率・複勝回収率共に９０％以上の騎手
北村友一　単回収２１８％　複回収９８％
富田暁　単回収５２５％　複回収９２％


函館競馬場のダートコースにおけるオススメ騎手
吉田隼人、横山和生、北村友一、菅原明良がいいと思ってます。

函館に来るジョッキーは毎年大体同じメンバーなので、特徴掴めれば面白いと思ってます。ルメールさんなんかは暑いの苦手なのとゴルフしたくて毎年来ています笑

ただこれらはあくまでも去年のデータなので参考程度までにして下さい。