満ち足りて、愛
どんな事にも終わりは来るって、希望だし呪いだ。
この世界に生まれ落ちて以来逃れられない摂理に、それでも抗うように永遠を願ってしまう。或いはそんな瞬間のために、わたしたちは生きているのかもしれない。
十分に愛されていると自覚できることが人生で何度あるだろう。
果てしなく遠いのにとてつもなく近い、宗教でもある、そんな君がくれる愛を全身に浴びてわたしは今日も生き延びる。命をありがとう。ここに生きる意味があります。
思い出を塗り重ね過ぎて見えなくなった透明に、もう一度手を伸ばそう。
君となら出来る気がするんだ。
大人になるために捨ててきたこと、諦めてきたことがある。不条理を耐え抜いた夜、空に輝いていた星たちが一息に降り注ぐ。「もう大丈夫」やさしく囁いて。
暗闇でしか咲かない花がある。宇宙みたいだ、と君は言ったね。
その瞳にうつる景色が少しでも美しくあればいい。
君の優しさに生かされているんだよ。何もないなんて絶対に思わないでね。君の全てが愛おしくて仕方ない。
永遠を願いながら、「終わり」を歌う君を見つめる。最後まで幸せだよ、その微笑みにどうしようもなく救われる。
この気持ちは恋とは違う、まだ名前のない、限りなく透明な愛。
幸せです。
きっとこれからも、ずっと。
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