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2024年天秤座日食ーアサーティブネス

今回の天秤座日食の配置の特徴

太陽と月が天秤座で重なり、そこに水星と月の遠地点であるリリスも重なっています(表示しているホロスコープにリリスは載っていませんが、天秤座の11度で太陽と月と同じ度数に位置しています)。

この太陽・月・水星(とリリス)がオーブ広めですが蟹座の火星とスクエアを取っています。双子座の木星はノーアスペクトで、(東京のホロスコープでは)一番MCに近いところに位置しています。

天秤座の水星は魚座の海王星と、蠍座の金星は牡牛座の天王星と、蟹座の火星は山羊座の冥王星と、それぞれクインデチレ(165度)というアスペクトを取っています。クインデチレは、強迫観念的な衝動を示すアスペクトです。また、冥王星がアセンダントとMCのミッドポイントに位置しています。

新月には「始まり」「リセット」「リスタート」などの意味合いがありますが、日食はその意味合いの規模や影響が大きくなり、また「縁の切り替わり」といった意味合いも持ちます。

占星術において日食は、新月の特別版としてふだんの日食よりも影響を大きく、長く及ぼすと考えられます。今回の金環日食は日本では夜中に起こったため見ることができませんでしたが、やはり通常の新月よりも影響が大きいと考えます(メルマガでは追記に日食・月食の点数化の手法を紹介したのでご参照ください)。

読み取れること①とりあえず荒れ模様

配置の特徴で羅列したことを見ますと、正直荒れ模様の配置だと思います。今回の日食の配置が悪く出た場合には、思い込みや妄想がふくらむ、関係が唐突に変化する、極端な行動をとってしまう、それに歯止めが効かない、そしてアクシデントが起きやすい…みたいなふうにも読むことができ、不穏さを増すここ数日の世界情勢ともリンクする部分を感じます。

また、日本(東京)のホロスコープでは冥王星がアセンダントとMCのミッドポイントに位置しているのも、9月末に自民党の総裁選が行われ、トップが変わることで今後の日本が世界に見せる顔が変わってくることにも符合しているようにも感じられます。

読み取れること②仕切り直し/思い切った選択をしやすい

さて、今回の日食の配置を見ても、その後の公転周期の遅い天体の動きを考えても、世界の情勢はしばらく剣呑な空気が続くと思わざるを得ませんが、私たちは社会情勢に目配りしつつ、できることはしつつ、さしあたっての自分の生活を続けていかなければいけません。

今回の日食の配置のポジティブな側面として、リセット、リスタートがしやすいタイミングということが挙げられます。ごちゃっとしていた状況を仕切り直すことができるときです。考えあぐねてなかなか行動に移せなかったことや、手をつけてはみたけど止まっていることがらを、えいっともう一度動かすパワーを与えてくれる配置だと思います。「そういえばこれやりかけて忘れてたな」と思うことがあったら、仕切り直してリスタートしてみるのも良さそうです。

また、リリスが日食と重なっていることにより、心の中に押し込めていた本当にやりたいこと、本当に表現したい自分を打ち出すことのしやすいタイミングだと思います。例えばガラッと髪型を変えてみたり、遠方の引っ越しを決めたり、資格試験の取得を決意したりと、なるべき自分への第一歩を踏み出しやすい配置です。

読み取れること③ごり押しでも妥協でもない人との関わり方の模索

「対話」「交渉」「調和」などを司る天秤座で太陽・月・水星が重なり、かつ1ハウスで起こる日食ということで、「アサーティブネス」という言葉を想起しました。

アサーティブネスとは、他者を尊重しながらも自分の意志を主張することです。アサーティブなコミュニケーションは、円滑な対話や交渉には欠かせないものだと思います。ちなみにアサーティブなコミュニケーションについての本を読んでいると、はしごのような上下関係の中にいるかぎり、上にいても下にいてもアサーティブなやりとりはできない、相手との対等性を意識しなければいけないというようなことが書かれていて、「上下=はしご」の関係から降りて「対等=てんびん」の関係を意識することが大事なんだな、それで天秤座の象意に交渉が含まれているのかー、占星術の象意ってよくできてるなー、などと感心してしまいました。

それはさておき、今回の日食の配置は、強引に自分の意見を通すのでもなく、分かってもらえないからと最初から話をするのを諦めるのではなく、アサーティブなやりとりをする後押しをしてくれるような配置だと思います。いきなりうまくいくものでもなく、試行錯誤が必要だと思うので、日食が影響を及ぼす半年ほどの期間でアサーティブなコミュニケーションの練習をしてみるのも良いかもしれませんね。

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