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<星から目線で考える>山羊座の半影月食がもたらすもの


※この原稿は、スターピープルオンラインで連載している「シンクロ占星術」2020年7月5日UP分の、”全体的な星回りから読み解く「社会の様相」”部分の原稿です。

7月5日は半影月食

7月5日の13:45ごろに山羊座の満月(半影月食)が起こります。

今回の半影月食は、
6月6日:半影月食
6月21日:夏至・部分日食
7月5日:半影月食
と6月から続く一連の食の、最後の食です。

月食が起こる時間が日本では日中なので見られませんが、アメリカ大陸の大半、アフリカ大陸、ヨーロッパの一部では観測できるようです。
(アメリカでは、独立記念日当日に起こる月食ですね。)

話題の「惑星直列」とは?

また、最近天体の配列についても話題になっていますね。
7月4日は、天王星と海王星を除いた7天体(水星、金星、地球、火星、木星、土星、冥王星)が一方向に並んでいるように見える配置で、惑星直列に近い配置ということで話題でした。

「惑星直列」といっても、3つ以上の天体が文字通り一直線上に並ぶ可能性はほぼ皆無。そのため、
太陽を中心として90度の範囲内に水星から海王星までの天体が収まった場合に「直列」とみなされるようです。

惑星が直列した場合、社会や暮らしにどう影響を及ぼすか、それともあまり影響がないのか
正直データ不足ではっきりと分かっていない点も多いのですが、
過去の惑星直列が起こった時期の付近や同じ年に
大規模な災害や動乱が起こっている、ということはなさそう
です。

ちなみに、惑星直列が起こるのは2161年とのことで、私たちが生きている間に体験することは難しそうですね。

話題となっている最近の配置は、太陽を中心としたホロスコープを作成すると、確かに6月末あたりから7天体が山羊座の方向に集中している様子が分かります(伝統的な西洋占星術では地球を中心とした天体の配置で見ていくためホロスコープ上で天体が一か所に集中しているようには見えません)。

今回は水星から海王星までの天体が90度以内に収まってはいないため
惑星直列の定義には当てはまらなさそうですが、
実は2161年に起こる惑星直列よりもかなり天体が一か所に集中している印象です。
これによって印象的なできごとが起こるなら、未来の占星術家たちにとってのケーススタディとなるかもしれませんね。

そして、少し先ですが、21日の朝4時ごろに水星から海王星までの7つの惑星が一望できる配置が起こるということで、かなり話題となっています。これもなかなか見られない配置なので、天候条件などあえば観測するのも良さそうです。

今回の満月月食は、今の環境、仕組みへの不満、不安が出やすい配置

占星術的には、月の交点であるドラゴンヘッド、ドラゴンテイルは
月(個人性)の通り道と太陽(社会性)の通り道が交わる点であり、
人々の集合意識や過去生などを表すポイントとされます。

そのドラゴンヘッド、ドラゴンテイル付近で起こる満月が月食となり、
新月が日食となります。

月食は、通常の満月なら、パーソナルな部分の象徴である月が
社会や権威の象徴である太陽に照らされるところを、
地球が間に入り影を作ることによって、
太陽の光が月まで届かなくなる現象です。
(月食について詳しくしりたいときはこちら

そのため、個人のなるべく隠しておきたい陰の部分の感情が表に出やすいときとされます。
今回は特に、今の社会に対する本音や職場、役割、あるいは家族との関係に対する本心が出てきやすいでしょう。


例えばこれまで既存の仕組みや環境に順応してやってきたものの
「もう我慢できない」「もうここにはいられない」といった心の声が表に出てくるかもしれません。

また、それらの心の声が人々の集合意識となって大きなうねりを見せる可能性もあります。

同時に、これまでに抑圧されてきた怒りや悲しみ、既存の仕組みからはみでることへの不安や恐怖も出てきやすくなります。
それらの感情を丁寧に見つめ、ケアし、手放すのにもよいときです。

月食以降、既存システムの取捨選択が

この月食の日に、日本の首都であり、全人口の1割強の人たちが住む
東京都の知事選が行われるのも興味深い偶然です。

例えば、土星が水瓶座に入ると政治への若者のカジュアルな参加が促進されると3月ごろお伝えしましたが、
実際土星が水瓶座に滞在していた3月22日から7月2日の期間には、
SNSで若い世代を中心に政治への要望をあげる動きが広がりを見せたり、
ネット番組で政治家が出演する番組が連日配信されたりと、
若い世代から政治について主体的に考えるような取り組みが起こり始めました。

その土星が、逆行して7月2日から山羊座へ戻ってきています。
そういったタイミングでの都知事選なので、ここ数か月の流れで
人々の意識がどのぐらい変わったのか、そしてどのぐらい変わっていないのか。
また、今後どのように変えていくべきなのかを考える試金石にもなると感じます。

土星が水瓶座に滞在している間に、今までの社会の変化のスピードからは
考えられないような速さでの変化が起きました。
変化と同時に、社会での様々なずれや歪み、企業組織での不正が明らかになってきています。

様々な歪みや不正が明らかになってきているものの、それらを正してくれる正義の味方の登場を期待していても変化は起きません。
明らかになっている実態について、どこまで受け入れていくのか、それとも正していくのかは
同じ社会に居合わせている私たち一人ひとりの意識の持ち方と具体的な行動の仕方次第。
今回の月食は蟹座ー山羊座のラインで起こります。蟹座と山羊座はいずれも活動宮、自ら動く質を持つサイン。
そこで起こった月食は、社会に起こっている問題について、私たち一人ひとりが主体性をもって取り組むことを促してくれるかもしれません。

土星の逆行期間にすべきこと

これから土星が山羊座に7月2日から9月29日までの逆行している間に、
既存の社会、仕事、暮らしに関するシステムの良いところは残し、
悪いところは改めるような見直し、見極め、取捨選択をする期間となりそうです。

これは、社会的にもそうですが、個人の生活や人生においても、
どんなものに囲まれ、何を大事にして生きたいかを改めて考える期間にあてると良いでしょう。
再度大きな変化が起こったときに、既存の仕組みに縛られて身動きがとりにくいということが起こらないよう、
考えていくときとなりそうです。

食の期間を抜け、またエネルギーの星・火星が牡羊座に移動したことにより、
世の中の流れがスピードアップすることが予測されます。
体感的に、以前より軽快に動けるようになったと感じる人も多いかもしれません。
勢いに乗りつつも、焦りや不安からの判断、
自分の考えを大事にせず周囲に何となく合わせての拙速な判断は避けたいものです。
自分自身のタイミングやペースを大切にしましょう。


占星術のオンラインセッション(鑑定)をしています。


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