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OUTER WILDSと出会って1年ちょっとが過ぎた話(OUTER WILDS ECHOES OF THE EYEまでのネタバレ含む)



クリアしたゲーム、どうしてたかな


ゲームはクリアしたらそこで終わり。続編が出ることを期待するか、別のゲームを始める。
同じクリア済みの人と体験を共有し、満足するもの。
膨大なプレイ時間を思い出に変える短い過程が他人との共有。

けれどこのOUTER WILDSは、共有している時間の方が圧倒的に長い珍しいゲームだった。
この共有はいつ終わっても良いし、いつまでも続いていても良いと個人的に思っている。


創作の起爆剤、置きボムの理想系


作品に影響を受けて背景や内容について模索し研究を重ねた結果、自分も創作をして表現する連鎖が僕は好きだ。今話題の作品に影響を受けることは勿論、過去の作品に触れた人が現代に新しいモノを生み出すことだってある。

最初で最後の追加コンテンツ


OUTER WILDSはECHOES OF THE EYEで終わりらしい。それはクリアした僕も納得できた。
囚人から始まり、Nomaiへと渡りHearthian達に託されたこの宇宙の命運はOUTER WILDS Venturesがちゃんと達成した。
侵入者以外にこれといって大きな謎は残っていない。
新宇宙の誕生の過程を余すところなく描いて終わったのだから、これ以上追加することもない。

でも寂しい。


ぶちまけられた恐怖の中に一握りの優しさ


僕はビックリ耐性が無い。
怖い話やグロテスクなものは平気だが、突然出てくるものが苦手だ。そう、たとえばツノを2本生やし遺物を持っている正体不明の異種属…。

いつからビビっていたかと言われれば、最初からである。起動して出てくる恐怖緩和の説明からお化け屋敷に入ってしまった気分だった。
リリースされたのは午前1時。おいおいやめてくれ…。

学園祭などで教室がお化け屋敷になったり、近所の神社に夜行くと雰囲気が違っていて恐怖を覚えるでしょう?僕はOUTER WILDSに慣れすぎていて、タイトル下にじわじわと浮かびあがったECHOES OF THE EYEがOBAKE YASHIKIにしか見えなかった。怖い。

開始後の鉄塔前、焚き火も怖かった。あそこはPVで囚人の棺が写っていた場所だから、ここから入るんだろうなと思い込んで1時間強かかってしまった。

遺物を置いたら無敵になるだの、ショートカットを正規ルートだと思い込んでいただのと様々な体験をして進めていった。
本編よりもこういう動きを求められる謎解きは得意だった。発想の転換をしなくていいから。

そして辿り着いた封印の解いた棺。僕はあれが封印だとも分かってなかったし、目の前に提示されたリールのヒントに従って探索を進めまくっていたので中に誰かが封印されているともあれが開いて中に入るとも思ってなかった。
だから開いた時、その先の暗闇を見た時にこれは最大級のボスが出ると思っていた。
この時点でこの世界が仮想現実であること、彼らが眼を恨んで永遠の命を得ていたことを知っていたから、もう謎は残っておらず最後に脅かしてくるんだと思っていた。
察しも悪く、一つ空いていたベッドの意味や傷付けられた肖像画にも気付いていなかった。
心臓は拍動を早め、手汗が滲み恐怖を押し殺してエレベーターを降りた。

その状態で対面したのだから、凄くやさしくて放心してしまった。

僕はトロフィーコンプのためにデータを全て消していたので、映像は多分最短のものだった。僕をより一層困惑させた。
でも彼が鳴いた意味は分かったよ。

全世界に向けられたゴールデンレコード

ボイジャーに搭載されたゴールデンレコードには言語が通じなくても伝達できる情報が詰め込まれていた。
のいここ や あるはるは 、 脱字は一旦忘れて、ECHOES OF THE EYEは視覚情報で構成されている。
だから全世界のゾンビ達とも同じ体験が共有できる。
航行記録や遺物の操作文字を除いて全く同じ体験。なかなか珍しいと思う。
興味があることとしては文化の違いで受け取り方が変わる例があったかどうかだ。
囚人くんが最後にしたお辞儀がお辞儀の意味を成さない地域の人たちがいるかもしれない。
気になる事がまだまだあるから、まだこのゲームのことを考えていたいな。


「終」が好き


最後に。僕は終わりを描いた作品が好き。
終わる時って美しいなと感じています。だからこのゲームも好き。

終わったんですよこのゲーム。綺麗に終わったんです。
終わりの後に静かで穏やかな気分にさせてくれたまま終わってくれて、寂しいけど本当に良かったです。
このゲームを作ってくれてありがとう。


おわり

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