方針を掲げる資料に「成果と反省」を書く違和感

私の所属している会社では方針を掲げる資料(年間計画)に先期の成果と反省を書くことが多いようです。ただ、方針を掲げる資料に成果と反省を書くことにすごく違和感を覚えます。というのも自分自身が資料を作るときには成果と反省を書かないからです。で、何で違和感を感じるのかってのを考えてみました。

1.一年単位で評価をしている

違和感を感じる1つ目の理由としては、成果と反省ってどちらも先期の終了時点で取り組んできたことに対して一定の評価を下してしまっているんですよね。成果は良い評価を、反省は悪い評価を下しています。でもそもそもの事業を行う上で1年間で評価を下せるのでしょうか。事業とは継続的に行うものであり、1年間の状況を把握する必要はあるのですが、一旦、評価してしまう意味はないんです。

もちろん1年間を振り返ってみてできていないこととか軌道修正すべき点を抽出し、次の1年の取り組む内容を検討することは必要だと思います。かといって、評価をわざわざ下す必要はないんですよね。成果と反省を書く上では、別に評価を下しているわけではないと思うのですが、案外、人って言葉に引っ張られるもので、実は評価を下しているように思えてならないのです。成果と反省を書いている方針に限って、先期からの流れをあまり汲んでいないこともその要因かと思います。

要は、成果と反省を書いている方針資料は1年でぶつ切りになっているんです。でも事業で将来を見据えたものにする必要があるので1年でぶつ切りしているような取り組みは将来的に全く通用しないものになってしまいます。つまりは、場当たり的な計画になってしまっているんです。

で、それよりは、発生した問題や課題を抽出する方がより意味があるものになります。

2.変化に対応していない

もう1つの違和感の理由としては、状況は常に変化するということ。1年間やってきたことに対して成果と反省をしているのって1年前に計画した過去のものと比較して評価を下しているんですよね。でも大事なのは、これまで取り組んできたことが意味をなしているかどうか。例えば、1年前に必要だと思った取り組み内容が現時点では意味のないものになっているかもしれない。なので必要なのは、取り組んできたことが今、意味を成しているかどうかなんです。そういった視点で成果と反省を書くのならいいのですが、如何せん、大抵が1年前に掲げた計画に対してどうだったかという視点で書かれていることがほとんどです。

あと、1年前の計画に対して成果と反省を書いてそれを次の年の計画に反映するとした場合に、1年前の計画を基本的には次の年も継続するということになるんですよね。前述の通状況がどんどん変化する中で、頭の中でやることが固定されてしまっていること自体が危険だと思うわけです。

こういった理由から成果と反省って違和感があるんですよね。ザクっと言うと成果と反省は過去にとらわれてしまっている、方針を掲げるには今を見つめて将来を見据えることの方が重要なので成果と反省ってのはいらないんじゃないかなって思うわけです。

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