接続性と互換性、相互運用性の違い

「これって接続性テスト?それとも互換性テスト?」と聞かれてちゃんとした違いについて即答できなかったのでこの機会に調べてみました。調べていくうちに「相互運用性」という用語も出てきたので合わせて調べています。
※調べたのは「xxテスト」ではなく「xx性」になります

結論

早速ですが、結論です。これは私が理解しやすいように解釈しているのでこの定義の正確性は保証しませんのであらかじめご了承ください。

接続性:2つ以上のシステムが相互に通信できる度合、もしくはつながっている度合い。connectivity。横の関係性で、相互運用性よりも視野が狭い。人が手をつないでいる場合は手だけを見ている感じ。また、接続できた瞬間だけを見ている。

相互運用性:2つ以上のシステムが接続したり組み合わさったときに正しく動作することの度合。interoperability。横の関係性だが、接続性よりも視野が広い。人が手をつないでいる場合は人全体を見ている感じ。また、接続後も継続してみている。

互換性:置き換えたり交換したりバージョンアップしたりしたときでも変わらず動き続けられる度合。compatibility。接続性や相互運用性に比べるとどちらかというと上下や前後の関係性。大学生から社会人になったときに(バージョンアップしたときに)まだ、その家にずっと住み続けるかどうか。

JSTQBでの用語定義

接続性:なし

相互運用性:二つ以上のコンポーネントやシステムが情報を交換でき、すでに交換された情報を使用できる度合。

互換性:コンポーネントやシステムが他のコンポーネントやシステムと情報を交換できる度合、および/もしくは、同じハードウェアまたはソフトウェア環境を共有しながら、必要な機能を実行できる度合。

e-Wordsでの定義

接続性:通信の分野では、二つの機器が同じ通信路を介して相互に通信できることや、複数の機器が同じネットワークに参加して相互に通信できることをインターオペラビリティというが、これを「接続性」(connectivity/コネクティビティ)という用語で表すこともある。

インターオペラビリティ(相互運用性 / 相互接続性):複数の異なるものを接続したり組み合わせて使用したときに、きちんと全体として正しく動作すること。また、その度合い。

互換性:ある要素を、同種の他の要素で置き換え可能なこと。また、その程度。

参照

・e-Words
 接続性・相互運用性
  ※接続性は「相互運用性/相互接続性」の類語として記載されている
 互換性

・Standard Glossary of Terms used in Software Testing Version 3.2

・Advanced Level シラバス日本語版 テクニカルテストアナリスト Version 2012.J01

 

追記

ISO/IEC 25010における品質特性・副特性においては「互換性」という品質特性の下に「相互運用性」という副特性が存在しています。そういった意味では互換性は広い範囲を指す言葉なのかもしれません。
ただ、ぼくとしてはやっぱり結論に書いているとおり互換性は互換性として独立して考えるほうがしっくりきます


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