正直、「SDGsウザイ。」と思っているアナタへ。
「SDGsってなんか気持ちわるい…」
「SDGs、えすでぃーじーずって、もう耳タコなんですけど。」
「よく意味がわからないし、いいコトばっかり言って正直ウザイ。」
最近よく目にする「SDGs(エスディージーズ)」について、こんな風に感じている人も少なくないのではないでしょうか?
テレビをつければ、SDGsに取り組んでいる番組や企業のCM、インターネットや新聞など、さまざまなメディアでもことあるごとに「SDGs!」「えすでぃーじーず!」と発信している様子が見られます。
地球の環境を守るため、みんなの未来を明るくするため、SDGsは全世界で取り組むべき「素晴らしいコト」のはずなのに、なぜ、なんだか信用できない、うさんくさいと思ってしまうのか!?
今の時点で、それが良いか悪いかはさておき、注目の「SDGs」についてアナタ自身がどう理解し、判断し、これからの生活を送っていくのか。
SDGsが嫌われる理由、反対派の意見の理由にせまりつつ、SDGsをどう理解していけばいいのか、一緒に考えましょう!
< 目 次 >
1.SDGsはウザイもの? そもそも、SDGsってなに?
2. SDGsを信用できないと感じる理由
3.まとめ:じゃあ、SDGsをどう考える?
1.SDGsはウザイもの? そもそも、SDGsってなに?
SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略で、日本語では「持続可能な開発目標」と訳されます。
つまり、「サスティナブル」=「持続可能」という意味になります。人類が今の生活をこれからもずっと同じように続けていくとしたら、地球環境が悪い方向に変化し続け、もう二度と元に戻らなくなってしまう。
それを阻止するために、2015年、国連サミットにおいて採択されました。
全部で17の目標が、このように設定されています。
1. 貧困をなくそう
2.飢餓を0にしよう
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育を全ての人に
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に
7.エネルギーをみんなに。そしてクリーンに
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任 つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさを守ろう
16.平和と公正をすべてのひとに
17.パートナーシップで目標を達成しよう
SDGsは地球に生きる誰一人として取り残さないことを目的としています。それを達成するためには、国や政府、企業だけが取り組むのではなく、世界中の全ての人々が未来の自分のために課題に向き合い、ゴールを目指して取り組むことが大切です。
2. SDGsを信用できないと感じる理由
未来にとって必要な、壮大な目標であり、すばらしい取り組みであるはずの「SDGs」をなぜ「気持ちわるい」「信用できない」「ウザイ」と思ってしまうのでしょうか?
その理由として考えられる背景を、いくつか紹介します。
* 政府や企業の「いいコトしてますアピール」に見える
* 目標自体がうさんくさい
* 利権が絡んでいそう
* メディアの過剰な報道
* 一面的な部分しかとりあげられていない
これらは、SDGsに対して批判的、マイナスイメージを持つ方々の意見をいくつかまとめてみた内容です。
メディアの報道を例にあげてみると、確かにここ数年で「わたしたちの企業は、SDGsに取り組んでいます」「この商品は、地球環境を考えサスティナブルな社会を目指し作られています」と、SDGsに絡めて企業や商品のアピールをする内容や、テレビ番組などでもSDGsに関連した特集や番組が目立つようになりました。
その少し前までは、便利さと手軽さを求めた商品、ファストファッション、化学物質や添加物たっぷりの製品などなど、サスティナブルな社会とはかけはなれた内容の配信で盛り上げていたのが、急に手のひらを返したかのように「SDGs!」と口をそろえて発信する。
その様子に「違和感」「不信感」「気持ちわるさ」を感じるのには納得します。
また、SDGsの17の目標に対して、違和感を持ち、異議を唱えるヒトもいます。
SDGsの目標には、「すべて」や「ゼロに」をはじめとして、表現が極端だと捉えられるところが多くあります。
「貧困や不平等がゼロになるなんて、ありえない!」
「世界中の誰ひとり取り残さないなんてムリにきまっている」
定められている目標が現実的でないと認識されることが、SDGsがきれいごととして捉えらえてしまう原因のひとつと考えられます。
3.まとめ:じゃあ、SDGsをどう考える?
ここまで、SDGsによくある反対意見の理由について考えてきました。
今の時点では、「SDGsは良くないコトでは?」「SDGsは偽善?」と疑問を持つ方も多くいることと思います。
では、SDGsをどう理解し、自身の意見や行動を決めていけば良いのでしょうか?ここからは、企業だけでなく個人がSDGsに取り組む理由について考えてみます。
SDGsによくある反対意見のひとつに「目標が壮大すぎて現実的でない」とあります。
壮大なテーマが掲げられているからこそ、SDGsへの取り組みは政府や企業が主体で個人レベルではやってもやらなくても大差ない、という意見もありますが、それは大きな誤解です。
例えば、二酸化炭素の排出量。
2018年度の日本の部門別二酸化炭素排出量の割合をみると、個人が関連する「家庭部門」が14.6%、「業務その他部門」が17.2%で、これらを合わせると31.8%となり、1位を占める「産業部門」35.0%に次いで、その占める割合が大きいことがわかります。
以上のことから考えられるのは、国や企業の取り組みだけではSDGsを達成することが難しい、という現状です。
私たちが個人や家庭において、二酸化炭素を減らそうと意識し、さまざまな場面で工夫をすることで、SDGsの目標達成に確実に近づきます。
二酸化炭素排出量が減れば、地球温暖化も軽減され、また別の目標達成にもつながっていくことになります。
「SDGsってなんか気持ちわるい…」
「SDGs、えすでぃーじーずって、もう耳タコなんですけど。」
「よく意味がわからないし、いいコトばっかり言って正直ウザイ。」
確かに、そう思わせてしまう背景や理由があることもわかりました。
しかし、日々のニュースや報道を見ていても、着実に地球環境が悪い方向へ進んでいる状況であることもわかります。
「地球温暖化はもう止められず、加速の一途をたどっていきます」
「今日の気温は50°を超えるので、命を守り行動しましょう」
「エネルギー不足のため、18時から早朝5時までは電気を使えません」
近い将来、こんな状況になってしまったら、どうでしょうか?
SDGsが本当に良いものか、発信されていることが全て正しいのか、うのみにせず考えたり、疑問に思ったりすることは大切なことです。
その上で、SDGsの問題点だけを切り取って「ウザイ」「気持ちわるい」と排除するのではなく、SDGsに対して正しい知識を身につけ、否定的な意見も肯定的な意見も、両方あることを認識する。
そして、自分ごととして落とし込んで「SDGs」を考え、自分はどう理解し行動するのか考えてみてはいかがでしょうか。
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