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ワークショップデザイナー振り返り

2018年の9月〜12月に取り組んだWSD講座。卒業から早くも3年間が経ちました。ふりかえってみる良い機会かなと思い、感じていることをまとめてみます。

目次)

1.当初目論んでいたこと

2.WSD前と後で変わったこと(世界観、気持ち、構えなどのあり方)

3.日々の中での効用(具体的なやり方の変化)

4.感じている課題(足りない、ずれてるところ、行く末)

5.今後どうしていきたいか(何を目指したい?いま何したい?)


1.当初目論んでいたこと

正直言えば「WSで参加者に言質をとり、自分ごととして行動させよう」という、とても恥ずかしい理由が当初の目論見でした。

当時は、社外出向でコンサル会社で問題解決手法を学び、問題解決に関わる社内の研修講師やPMOしたりしてました。飽きっぽい性格なので、社内のいろいろな部署の困りごとに首突っ込んで、問題を整理したり、問題の本質を皆で調べるのは刺激的で楽しい経験でした。ただ、「問題解決が自分事になっていない当事者たち(変な日本語ですね)」が超ストレスで、自律的に動かない人、変化を嫌がる人をどうすれば動かせるかをいろいろ試行錯誤してました。以前から取り組んでいたファシリテーションやコーチングの手法を応用してみたり、コンサル経験活かして理詰めでやったり、KAIZENの現地現物や行動観察を実践して実態を突きつけたり・・。まあ、でも動かない人や組織は動かないのです。

そこで「本人の気づきや自律的な行動を促す仕組み」は無いか、と考えていた時に「ワークショップ」手法というのがあり、その「設計・運営」を体系的に学ぶ「ワークショップデザイン@青学」がある、と知ったのが2017年ですかね。これなら「自律的に動かない人、変化を嫌がる人」を揺さぶれるかもと気合して、門を叩いたわけです。今から考えると、フォースのダークサイドに魅入られてました。

2.WSD前と後で変わったこと(世界観、気持ち、構えなどのあり方)

3つありまして①社会構成主義 ②F2L0 ③強為と云為(これは禅宗ですが)

①意見だけでなく、事実の存在や評価も含めて社会的に構成される、という視点は、僕にとって目から鱗でした。東洋的な世界観でもあるからか、割とスッと納得した感じ。「事実」でさえ、関係者の合意がなければ前に進まないならば、「現地現物の事実」や「リクツ」だけでは、そりゃ合意できないよな、と思ったわけです。「事実とリクツをぶつけても理解・行動しようとしないのは相手が悪い」ではなく「事実・解釈・判断を相手と共に構成していこうとする営みが自分には足りない」ということに思い至り、ダークフォースに対して「ちょっと、待った」できたわけです。その先に自分や関係者の幸せってなさそうだと気づけたのは幸運でした。

②F2LOの考え方も結構衝撃的でした。「最後はLとLで自律的に取り組む。それをFは見守り適宜サポート」するために、最初は「Fの歩み寄り」や「OとLの距離を近づける」ような設計重要だなと。研修講師してましたが、いつまでも「Fが介入」してたり、「Oに唐突感やゴールにつながる設計」がなかったり、とダメダメであることに気づけました。

③強為と云為は禅宗由来の言葉で、当時坐禅を学んでいた藤田一照さんに教えていただきました。座禅を形から入る(背筋は真っ直ぐとか)強為は本当の座禅ではない。自ずと心身や呼吸が整う云為になっているのが座禅であるというのが、僕の中では①②と融合して「WSや会議や研修の参加者が自ずと取り組みたくなっちゃう、結論を出したくなっちゃうデザイン大事だな」と思い至った次第です。

上記はWSDや座禅の趣旨とちょっとズレるかもしれませんが、僕の中では今のところは物の見方の軸になってます。

3.日々の中での効用(具体的なやり方の変化)

結果、仕事では会議・研修の仕方が変わりました。特に「ゴールを意識してアジェンダやワークをどう設計していくか」のマッチングと、「そうはいっても当日は想定外も起こり得るよね」のフィット感を使い分けながらやれるようになって、参加者の満足度や到達度が高まったと思います。

また、私生活でも「押し付けがましさ」は減ったような気がします(家族からはイヤイヤ・・・と言われるかもしれませんが)。僕も含めて皆が事実の一端しか知らず、解釈もそれぞれの色メガネである以上は誰かが正解を持っているのではない。なので「一緒に構成していくんでしょ」というスタイルに自ずとなり、ストレスや焦りやそれらに起因する怒りも減った気がします。

4.感じている課題(足りない、ずれてるところ、行く末)

ここまで読まれた方は気づかれているように、僕は割と「手法フェチ」です。ただ「手法そのもの」というよりは「なぜその手法が開発されたのか。その前提となる世界観や価値観は何か」に興味関心があります。

ただそうなると、情報量は大きくなるのですがだんだん読むスピードが落ちてきてるのですよね。原因の1つは「視力の衰え」ですかね。小さい文字や薄暗いところでの読書がやりにくくなってきました。

5.今後どうしていきたいか(何を目指したい?いま何したい?)

なので、ABDの場なども活用して、濃厚な読書体験を設計していきたいなと思ってます。

僕の好きな言葉の1つにこんなのがあります。

Live as if you were to die tomorrow.

Learn as if you were to live forever.

明日死ぬかのように生きよ。

永遠に生きるかのように学べ。(ガンジー)

今日で53歳になりましたが、永遠に生きるかのように学び、実践し続けたいなと思います。





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