見出し画像

【マンガ】~ちばてつや著「アリンコの歌」(3巻)を53年ぶりに再読~

私が夢中になってマンガ(週刊誌やテレビアニメなど)を読んでいたのは、8歳(1966)~14歳(1972)くらいの短い時期で、それ以降は手塚治虫先生の単行本など以外はほとんど読んでいないし、少年誌、青年誌などの雑誌はそれこそ50年くらい1冊も買ったことがない。
中学2年くらいから興味が「映画」「小説」「音楽(特にロックやポップス)」などに移り、漫画はほとんど読まなくなった。

タイトルに書いたちばてつや先生(→お会いしたことはないのだが)。
手塚先生(前に本noteに書いたが1985年に手塚先生の画業40周年展覧会のPRの仕事で3-4回お会いしたことがある。名刺もいただいた)と並んでリアルタイムに読んでから現在まで、最も好きな漫画家である。
正に漫画界のレジェンド。
現在もブログやYouTubeで元気なお姿を見ることができる。

世代(60歳過ぎ)的に、ちば先生の漫画は「ハリスの風」と「明日のジョー」はリアルタイムで読んでいる。もちろんアニメも。
1969年頃の少年マガジンには「巨人の星」と「あしたのジョー」の二大連載があり、この時期は毎週少年マガジンを買っていた。

当時、単行本で読んだ非常に感動したのが、ちば先生が書いたいくつかの少女マンガのうちの一つの「アリンコの歌」だ。
記録によると連載は「少女フレンド」(1965年8月-1966年7月)。

ストーリーは、地方の山奥の炭鉱の村(場所は特定されていない)の分校の先生として東京からやってきた熱血青年教師の城大介(じょう・だいすけ)と村の子供達との交流を、ユーモラスに、時にシリアスに描いたもの。
私は前述の「ハリスの風」「あしたのジョー」ももちろん大好きな作品だが、実はこの「アリンコの歌」がちば作品で一番好きである。

本作の単行本を買いたいと、神保町の本屋などに行くたびに探していたのだが見つからず、もう読めないと思っていたら、私が毎月カードを購入して利用しているU-NEXTのマンガで検索したら、有料ポイントで購入できる作品として「アリンコの歌」が入っていて、ポイントで購入し(1冊=330円×3)、パソコン上で読むことができた。電子書籍のebook(下記URL)でも読める。

月並みのフレーズだが「笑いあり涙あり」。
人間の善意が押し付けがましくなく、ユーモラスに表現されていて、シニア世代になった私が53年ぶりに再読しても、小学生時代に読んだ時と変らない感動を覚えた。東京から兄=大介を頼って村にやって来た妹の小学校6年生の智子も、ちば作品の典型的な少女=おてんば+頭がいい+美少女で可愛い。
ちば先生の描く、行動力のあるたくましい少女は魅力的だ。
そしてこの作品のエンディングがまた素晴らしい。幸福感いっぱいで泣ける!

U-NEXTには、ちば先生の少女マンガシリーズ(それ以外も)があって、初めて「島っ子」(4冊)もポイント購入して読んだ。これも傑作だった。

代表作「あしたのジョー」しか読んだことのない人には、是非ちば先生の初期の少女マンガをオススメしたい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?