占いと心理の話 自己肯定感について

はじめまして、こんにちは。
オンラインを中心に占い師をしています。西堀です。

この仕事をしていると、占いの知識もさることながら、人の心についての知識を学ばないことには、そもそも占いの結果をシーカーの方に有効に使っていただくことも難しいと痛感する事が多々あります。

そうそう、ここでは今最も自分が参考にしている占い師の本にあやかって、俗にいう占い師、つまり私、西堀のことをプラクティショナー、お客様のことをシーカーと呼ぶことにします。
シーカーというのは探索者、つまり占いの結果を積極的に利用して未来を探索していく人たちのことですね。
占いって、どうしてもその結果に対して受け身になってしまうことがあるので、それじゃ勿体ないですよっていう、まあ、暗示みたいなものだと思ってください。

ご相談ケース1 自己肯定感が低いんです。

さて、この仕事をしていると、心についてはどんな形であれ学ばないわけにはいかないとお伝えしましたが、今回、心の健康をテーマにしてくれとさる筋から言われおりますので、こんなご相談の話をしてみようと思います。
そのご相談の内容は、シンプルだけどすごく難しいご相談。つまり……

「わたし、自己肯定感が低いんです」

これなぁ……って、相談されるといっつも頭抱えるんですよね。
と、いうのも、このテーマは本当にもう、深すぎるというか、まだまだ研究されている分野の話ではあるんですが、これ下手すると幼少期の親との関係次第では改善されないかもしれないってレベルの話になっちゃうんですよね。
ただ、自己肯定感とシーカーが言ったときに、多くの場合、その意味が散漫になっているなあと感じることはあるので、そこを、今回整理しておきたいと思います。

自己肯定感って、なんだと思いますか?

今の自分が考えられるのは、2種類です。
①自分に自信が持てて、自分のことを素晴らしい存在だと肯定できる感覚。
②自分が存在していることを単に認めている状態。

これ、いろんな書籍を読んでもそういう前提になっていることがありますし、①の認識を持っている方多いんじゃないでしょうか。
それが間違っているとは言いませんけど、①ってちょっと怖いんですよね。

何故かというと、①の定義だと自己肯定感が低い自分は存在には価値がないっていう逆説が成り立っちゃうんです。自己肯定感が高くないとダメだっていうことになっちゃう。
つまり、①の定義の自己肯定感をたかめようとすればするほど、同じ強さで自己否定・自己卑下につながるんですよね。
ポジティブとネガティブって方向が違うだけで表裏一体なんです。

だから、個人的には、自己肯定感を高めましょうってアドバイス、あんまりよくないんじゃないかなあと思っています。自信を持とうとか、そのくらいなら、程度問題ですけど。
だって、自己肯定感を高めるための行動をして、結果が出なかったら、自己肯定感が低いその人はどうしたらいいんですか? ってね。
自己肯定感が低い自分はダメだって結論になっちゃいません?

自分の存在に「はい」といえるだけでいい。

すごく矛盾した言葉になっちゃうんですけど、自己肯定感を高める難しいけど確実な方法は、自己肯定感の低い、つまり、自信がない自分を認めてしまうことなんです。
自己肯定感が低くてもいいんだって認めたら、自己を肯定できるようになっていく。
禅問答みたいですね。
肯定って言葉には、ポジティブとか高いとか前向きなって言葉のイメージがあるからつい勘違いしちゃうんですけど、自己肯定感の肯定って、単に、「はい」ってことなんじゃないかと僕は思っています。そこに高いとか低いとかなんの価値判断もなくて、ただ、
「私はここにいます」
「そうですね」
っていう、それだけのこと。
それを、認めていること。
自己肯定感というよりは、自己受容ということ。
弱いし惨めだし人付き合いも得意ではないし話すのは疲れるし、占いはまあ当たるみたいだけど、人間として結構不完全な自分を、「それが自分だよね」と抱きしめること、それがね、自己肯定感なんじゃないかなと。
ウェイトスミスのタロットカードで言うならⅧの「力」ってカードがちょうどそんな感じかな。

画像1

こんな感じこんな感じ。
自分の心の中にいる飼い慣らせない何かを、ただ受け入れる。

そういう風に考えると、(ここからは①の意味での)自己肯定感を高めようって無理に考えなくていいんですよ。
っていうか、自己肯定感が低いってことって、何も悪いことじゃない。
単に自分がそういう状態であるっていうだけの話。
実際、自己肯定感が低いほうがうまくいく仕事っていうのも多いんですよね。だって自己肯定感が低いって、程度によっては単に謙虚ってことですし。

今日はここまで

長くなっちゃいました。
そんなわけで、今回は自己肯定感について話してみました。
心の健康って言ったらこのテーマは外せないだろうなあと。
難しいテーマなんですけどね。

これからもちょくちょく占いの事例や占いの知識、それから心の話とかちょっとずつ書いてみようと思います。
それが少しでもシーカーの皆さんのお役に立ったら、いいなあと心の底から思うわけです。
それでは、また。



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