ニスを塗るということ②

今から30年前、シニスは死んだ。
スニスに身体を蝕まれ、気づいた時には手遅れだったのだ。
妻のセニスは夫の後を追うように、ソニスから飛び降りこの世を去った。
シニスの親友タニスは、この死に疑問を感じていたが、どうにもチニスだったので、タニスのツニス映像を何度も見直していた。

映像を確認していく内に、驚くべき事が発覚した。
なんと、ツニス中にテニスをしていたのだ。
すぐさま担当主治医のトニスに詰め寄った。
焦りだすトニス。
その筈だ。本来ツニス中にテニスをする事などありえない。
テニスさえしなければ、ツニスは成功し、ナニスだったかも知れない。
タニスのトニスに対する怒りは頂点に達しており、いつニニスしてもおかしくない状態のトニス。
そういえばこんな言葉がある。

ヌニスに入らずんばネニスノニス。
今の状況そのままではないか。
憎しみが憎しみを喰らい、また新たな憎しみを排泄する。
僕の安住の地は、どこにあるのか。

続く

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