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自分探しの果てにあるもの
何かに没頭したい!と、
大学3年生のとき、初めて一人でフィリピンに行った。数ヶ月間、英語の学校に通った。
と言っても、日本人が多い学校。寮。朝起きてご飯を食べて、日中は個別で英語の授業を受ける。
放課後から就寝までは自由時間。ルームメイトと近くのモールに行ったり、カラオケに行ったり、マッサージに行ったり。もちろん寮内で話すのは英語のみ。それはそれは楽しかった。
英語を学びたいという気持ちももちろんあったけれど、初めての場所で新しい自分を見つけたいという気持ちの方が大きかったかもしれない。
いわゆる、ダサい言い方をすると「自分探し」だ。
自分の嫌いなところが増えてきて。
新しい場所に行くと、今までの自分ではない自分に出会えるかも!なんて期待を胸に、
初めての場所に身を置いてみた。
時間が経っても、日にちが経っても、
新しい自分には出会えなかった。
人の目を気にする、空気を読む、自分の考えや発言に自信がない、、、。
自分の嫌いな癖はなくなるどころか、むしろ強くなっていくのがわかった。新しい発見はないまま、帰国した。
それから時が経った。
新しい自分には出会えなかったのに、自分の性格や行動に悩む時間が減った気がした。
そんな自分の嫌いな癖。日本から3000キロも離れた遠い土地に行っても変わらないのだから。
仕方がない、
といつの間にか割り切っていた。
自分探し とは 自分会議 だと思う。
慣れ、忙しい日常だと、つい自分の気持ちや考えに向き合うことが少なくなる。
自分会議をフィリピンで開いた。
時間がたっぷりある中で、自分の性格や考え方、発する言葉と改めて向き合い、時間をかけて受け入れるようになったとのだろう。
そこらへんの自己啓発本を100冊読んでも、意識を変えることはできるかもしれないけれど、自分の根本を変えることはできない。
そうなったら、それと向き合い、武器にするしかない。
そんな自分を可愛がり、そんな自分だからできることを見つければ、
こんな自分に愛着が湧く。
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