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対話篇という仕方 2023/06/03の日記

今月も例のごとく哲学道場に参加してきた。4月から連続してるけど、今のところ参加者が一番多かった。

今回の発表、途中までは理解できたんだけど中盤から急に数学の話になっててムズかったな。数学、マジで意味わかんないから嫌いだ。まあ小中高大と一貫してサボってた私が悪いんだけども。

しかし、一般教養としての数学でさえ全く分かっていないのは流石にアレかもな。現に日常でも二次方程式とか集合の問題が解けなくて苦労してるし。もしかしたら今後、数学が出来なさすぎて死ぬ可能性もある。

それにしても、今回の発表は非常に面白く拝見した。結論としての「私は私でない」やその途中で導入された集合論といった道筋はともかく、永井均やウィトゲンシュタインが示した〈私〉の線を改めて吟味する、という方向性それ自体はかなり興味深いものがあったし、加えて発表者の方の体系がこの後にどうやって展開していくのかにも期待がある。

今までも永井均の言説にまつわる議論をいくつか見てきたけれど、永井が誰かから反論される際にはこれほど真正面から、しかもこれだけのガッツを持った人間から挑戦されているところは今までもほとんど見たことがないので(普通に私が知識不足だからなのもあるが)、彼のああいう志向にはかなり共感を寄せるものがある。なんというか、応援したくなるんだよな。

ところで、今回の発表は本場中よりも終わった後の食事中の方が議論が活発になっていたな。私は学術発表に対してあまり詳しくないんだけど、こういうのってよくあることなのか?

でも確かに『饗宴』もああいうくだけた場で話していたからこそ出てきた議論とも言えるしな。それに対話型という形も伝統としてかなり多くの人が採用している書き方なんだから、有効なのはもう既に示されている。

過激なことを言えば、そもそも発表という行為によって過剰に形式立ててしまったことが間違いなのかもしれないね。つまり本当に面白い議論は、くだけた場でしか展開する事ができないのだ(とはっきり言うと急にダルいビジネスマンの言説みたいになるので最悪だな)。

それにしても発表って大変そうだよな〜。私はまだやったことはないけど、多分今後も出来ないだろうな。準備する根気もなければ、話す時も緊張ばっかしちゃう性分なので。

ひとまず、発表者の鵜山ユウジさん、お疲れ様でした。


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