見出し画像

ウェイン・ダイアー「自分の中に奇跡を起こす」

1990年代に著者のウェイン・ダイアーの本は全米で大ベストセラーになり、年間売り上げランキングのトップ10にダイアーの著作が何冊もランクインするという事態が起こりました。

アメリカという国はとても不思議な国だと思います。

先進国であり科学が発達した最先端の国であるはずなのに、その反面でピンクフロイドのアルバムが何百万枚も売れたり、アメリカの代表的女優シャーリー・マクレーンが神秘体験を告白した本をリリースしても叩かれるどころかそれも何百万部を売り上げる大ベストセラーになるという、そういう非科学的なものを好む国民性があります。

昨年ついにアメリカ国防省ペンタゴンがUFOの存在を公認しました。しかも未公開映像をたくさん披露する映画まで作るという。一体どこまで本気なのかがよくわからないのですが、案外、ガチなのかも知れません。

ここに紹介したウェイン・ダイアーはもちろん日本でも紹介されましたがアメリカのような大旋風を巻き起こすといったことはありませんでした。

しかし、そこそこ売れたのでしょう。

と言うのも、あくまで私の体験ですが善通寺市に住む90歳を過ぎたご老人に仏教のことを教えてもらおうと弟子入りしたら、その先生が「これを読みなさい」と差し出したのが、まさにダイアーのこの本だったりしたことや、霊感が強くスピリチュアルなものを研究して山に篭っていた20代の女性から「これ読んでください!」と渡されたのがやはりダイアーのこの本だったりしました。

瞑想やスピリチュアルなものを好む人はおおよそ目を通しているであろうベストセラーであり、かくいう私もダイアーの本はすべて集めて読んでいました。

ウェイン・ダイアーは何も音がしない、誰とも通じない一人の時間を持ちなさいということを繰り返し説いています。

そして、瞑想をすすめます。

内なる声に耳を傾けなさい…と言います。

ダイアーのこの本が出版された1990年代はまだインターネットがそれほど普及していませんでした。しかし、あれから25年。私たちの生活は常にネットとつながり開かれた社会が推し進められ、一人の時間を持つのが難しい時代になりました。今、ウェイン・ダイアーの本を読む意味は何かというと、今一度、何も音がしない、誰とも繋がっていない一人の空間を持ち、内面と向き合うことに再度注目して良いのではないか…ということ。

ウェイン・ダイアーの著作、どれもオススメです。そして、この本がアメリカ全土で年間売上にランクインするというのはアメリカ合衆国の知られざる一面をよく表すものだと思うのです。

#koko書房

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?