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私が落ち込んだ時に読む二冊です

今日は少し本の話を。

大人の社会というのは、つまづいたり挫折したりした時に、なかなか悩みを打ち明けたり相談できたりする相手というのがいないものです。失敗や挫折の相談をしてもおおよそ上目目線で話を聞かれ「そりゃ自分が悪いんだから仕方ないよ。」とか「自分で解決するしかないよね。」という結論にしか行き着きません。それが社会の厳しさだと言ってしまえばそれまでですが、しかし相談する方としては本当に心底困ってるわけで、話を聞いてもらったり、サジェスチョンを受けたりしたいものなのです。

不登校の児童がよく保健室に行きますが、それは保健室の先生が悩んでる児童の存在そのものを全て受け入れてくれるからだと思います。本当は授業に行きたくないだけなのにお腹が痛いとかなんとかウソをついて保健室に入ってくる。それを突っぱねるのではなくて、とりあえず受け入れてくれます。なんていうか、ああいう場所が大人の社会にもあればいいなと私は強く思います。そんな場所があってもすぐ満室になって機能不全に陥りそうですが。(苦笑)

かつて私が悩んだとき、相談相手になってくれる生身の人間というのはいませんでした。FXで破産しました、FXで勝てないんです…という悩みは実は切実なものなんですが相談したところで「そんな馬鹿なものに手を出すお前が悪い」それ以上の話はありません。当然といえば当然ですが、人に相談できない状況というのはひどく困ったものです。

そんな私にとって大きな大きな救いになったのは、ノーマン・ヴィンセント・ピールの著作、そしてジョセフ・マーフィーの著作でした。この二冊は今でも自分の大きな支えになってくれる二冊です。「積極的考え方の力」「人生に奇跡を起こす」

この二冊の著者、ピール牧師とマーフィー博士はどちらもキリスト教をバックボーンに持っています。それもかなり強く。この二人の本に大きく感銘を受けた私は、キリスト教の教会にも一時足を運んでいました。しかし、教会でピール牧師とマーフィー博について質問するとひどく否定されてしまいました。聖書の教えの本流からは外れているということでそれらの著作は「読むべきではない」とまで言われてしまいました。教会にも色々流派があるらしく詳しいことはわかりませんが、少なくとも私が通った教会では一蹴されてしまいました。

でも、どんなに否定されたところで、私は、このピール牧師とマーフィー博士の本が気に入ってしまい、今でも自分の拠り所になっています。

日本の風土とは違ったところで生まれた本ではありますが、アメリカ型社会になった今の日本では、それなりにアメリカ型の悩み相談のカタチが必要なのではないかと思います。そういう意味でこの二冊は大変に心地よいですし、本筋のキリスト教会から真っ向否定されたということも私は大変に気に入っています。つまり、ピール牧師とマーフィー博士の本は宗教目的にはまったくふさわしくないというお墨付きを頂いたわけであり、私がこれを推薦・紹介したからといって宗教の勧誘目的は一切含んでいないということがわかっていただけると思います。

私はつまづいたときにはこの二冊に立ち戻ります。私にとっての保健室のような存在です。悩んでる自分が否定されるわけでなく、自己責任だとか、自分で何とかしろ…みたいなことも書かれていません。大変に気持ちが楽になります。気持ちが楽になる。その事実が欲しいのですから、それでイイと思います。


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