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白鶴美術館 阪神間モダニズムの名建築・神戸市東灘区

白鶴美術館は、神戸市東灘区の住吉川 右岸傾斜地の高台南面に位置します。レトロな建物と白砂の砂紋と巨石を配した表玄関や美しく整備された中庭も見事でした。

美術館は、昭和9年(1934年)に嘉納財閥の白嘉納家(白鶴酒造創業家)にあたる嘉納治兵衛(鶴翁・白鶴酒造7代)によって開館。

国宝2件(75点)、重要文化財22件(39点)を含む約1450点以上の価値ある作品が所蔵されています。

所蔵品の中心は中国と日本の古美術品です。
世界的価値のあるコレクションが展示されています。

鶴翁は、酒造業に力に力を注ぎ、そのかたわら茶の湯とともに広く美術 への造詣を深め、 昭和初年頃にはその蒐集品は相当な数に及びました。

鶴翁は美術品が永久に保存されることを願うとともに、 広く人々 の鑑賞や研究に役立つことを望んで、財団法人「白鶴美術館」を設立しました。

本館の南に隣接する「新館」には、中東の絨毯のコレクションなどが展示されています。

昨今「阪神間モダニズム」を象徴するレトロな建物が、耐震基準という安全性の問題で相次いで解体の危機にさらされている中、今後も保存してもらいたいものです。

美術館のある地域は、六甲山麓から短く下る住吉川が急流のため扇状地が形成されています。
住吉川は古くから「灘五郷」における酒造の一端を担っていました。
阪神大水害をはじめ幾度かの水害をももたらしてきましたが、今では市民のランニングのコースにもなっています。

谷崎潤一郎の旧宅「倚松庵」をはじめ両岸には大規模な邸宅が多く、旧住吉村の流れを受け継ぐ阪神間モダニズムの住宅地の一角をなしています。

近くにお越しの際は立ち寄ってみてはいかがでしょうか。


▼白鶴美術館
所在地 神戸市東灘区住吉山手6丁目1-1

▼アクセス
・阪神御影駅、JR住吉駅から市バス38系統渦森台行「白鶴美術館前」下車
・阪急御影駅から北東約1km(徒歩約15分)
・阪神高速道路3号神戸線、大阪方面:魚崎出口から1.5km
・姫路、明石方面:摩耶出口から6km

無料駐車場あり(大型バスも可)

▼電話078-851-6001開館時間

午前10時~午後4時30分(但し、入館は午後4時まで)

▼休館日

毎週月曜日
月曜日が祝日と重なる場合は、翌平日となります。
年末年始

▼料金

大人/800円
65歳以上・大学・高校生/500円
中・小学生/250円
(大人・大学・高・中・小学生団体20名以上は2割引)

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