マガジンのカバー画像

絵空事 -前日譚-

77
自創作『絵空事 -十六夜月と銀の翅-』シリーズの【-irreal-】の前日譚にあたる物語たちです。【蒼ノ章】【白ノ章】【紅ノ章】【玄ノ章】【黄ノ章】に分かれております。
運営しているクリエイター

#玄ノ章

絵空事 -eclipsar- 第1話「祓」

とある一族に伝わりし伝承 されど偽りか真かは、当事者にしか判らぬ噺 *** ――こんな世…

1

絵空事 -eclipsar- 第2話「祓う者」 ~ eclipse negro

とある一族に伝わりし伝承 されど偽りか真かは、当事者にしか判らぬ噺 *** ――こんな世…

絵空事 -eclipsar- 第2話「祓われる者」 ~ eclipse blanca

とある一族に伝わりし伝承 されど偽りか真かは、当事者にしか判らぬ噺 *** ――こんな世…

絵空事 -eclipsar- 第3話「闇のうち」 ~ eclipse negro

暫しの間庭先で待っていると、この時刻であるにも拘らず厳粛な雰囲気を纏い、当主の男が現れた…

絵空事 -eclipsar- 第3話「光のそと」 ~ eclipse blanca

祈るような気持ちで、静かに目を閉じた。 割れた痛みが、幾分か軽くなる。 ――そこにおるだ…

絵空事 -eclipsar- 第4話「足下の陰」 ~ eclipse negro

「貴方は、何という事を…! 此処までする必要はあったのですか…!?」 まるで己のことのよ…

5

絵空事 -eclipsar- 第4話「手許の光」 ~ eclipse blanca

村に近づくにつれ、緋色が強くなる。 …あちこちから、炎が上がっているせいだ。 「…! 十六夜!」 「っ!」 叫ぶのとほぼ同時に、ばつん、と音がした。――村全体に結界が張られている。 「あいつか…!」 十六夜は悔しそうな声色を漏らした。 「…恐らく、本家に居る筈だ――」 炎の熱と渦巻く闇の濃さに、汗とも冷や汗ともつかない雫が伝った。――尤も、生者ならばの話だが。 「…大丈夫か?」 此方の様子を窺い、十六夜が尋ねる。…霊魂とはいえ、様子を察するのは相変わらず得意な様子だっ

絵空事 -eclipsar- 第5話「穢」 ~ eclipse negro

蓮華の居る部屋から、出来るだけ遠くへ。 否、外へ向かおう。その方が―― 「兄上。」 「っ!…

1

絵空事 -eclipsar- 第5話「餌」 ~ eclipse blanca

「…堪忍な。」――そう言いつつも、私の頬は確かに笑んでいた。 目をつけていた通りだった。 …

2

絵空事 -eclipsar- 第6話「月のない夜」

今や無人となったその家に、静かに足を踏み入れた。 辺りに散らばる赤い模様は、きっと、あい…

絵空事 -eclipsar- 第7話「薄紅の華」

「あぁ、そんで、このガキがあんたのじゃないって思った理由は、何なんや?」 ちらりと蓮華を…

1

絵空事 -eclipsar- 第8話「照らす月」

「――遙。お帰りなさい」 「ただいま、蓮華おかあさん」 村で起こった惨禍から逃れた蓮華と…

絵空事 -trozo-

堅牢なそれを前にして、男は悔しそうに、或いは嬉しそうに嗤った。 ――やはり、私ひとりの力…

絵空事 -suerte-

「…なぁ、あんた」 「うん?」 「いっつも何がそんなに面白ぅて笑うてるんや?」 「…どうしたんだい、唐突なことを聞いて。」 突然の十六夜の問いに、銀翅は目を丸くしました。 そんな銀翅とは対照的に、十六夜は目を細め、言葉を続けます。 「うちから見たら、人間なんてもんはしがらみだらけや。…あんたは特にひどいし。――せやのに、何がそんなに面白いん?」 「…へぇ、君でもそんなことを気にするのかい。」 「一応、かみさまなんやけど。…あんたら見てて思った事を言うて、何が悪いの」