■vol.67【4パチタイプ別】2022年を数値で振り返る其之二
昨日の続き。本日は【パチンコタイプ別】に2022年を数字で振り返っていきましょう!(※明日はスロットタイプ別を予定)
―2022年パチンコタイプ別稼働
コロナ禍の2020年から2022年にかけて、4パチ部門を含めて全種別で稼働上昇となっています。順調に業界が回復しているように見えてしまうかも⁉
まずは「タイプ別稼働」から
種別 2020年12月 2021年12月 2022年12月
4パチ部門平均 12,818 13,310 13,058
ハイミドル 14,799 15,201 16,188
ミドル 13,605 14,457 8,748
ライト 9,801 10,490 8,287
甘デジ 8,554 9,105 7,982
ちょいパチ 9,644 10,182 8,227
羽根・特殊 11,925 12,353 12,570
ミドル海 15,598 14,671 14,248
ライト海 11,057 12,887 12,536
甘海 10,365 10,511 10,930
2020年から2022年にかけて、4パチ部門は上下動を繰り返していますが、「ハイミドル」「羽根・特殊」「甘海」が上昇傾向となっていることがわかります。対称的にその他の部門が稼働を落としており、4パチ部門の稼働上下動の要因は”前述の3タイプ以外にある”ということがわかります。
続いて「台売上」
種別 2020年12月 2021年12月 2022年12月
4パチ部門平均 21,453 23,849 24,514
ハイミドル 27,519 30,185 33,483
ミドル 23,460 27,248 16,443
ライト 16,959 18,925 15,926
甘デジ 11,672 13,017 11,697
ちょいパチ 8,582 9,751 8,590
羽根・特殊 16,794 18,550 22,875
ミドル海 22,860 22,220 21,811
ライト海 15,098 18,473 17,647
甘海 11,572 12,123 12,297
そして「玉単価」
種別 2020年12月 2021年12月 2022年12月
4パチ部門平均 1.67 1.79 1.88
ハイミドル 1.86 1.99 2.07
ミドル 1.72 1.89 1.88
ライト 1.73 1.80 1.92
甘デジ 1.36 1.43 1.47
ちょいパチ 0.89 0.96 1.04
羽根・特殊 1.41 1.50 1.82
ミドル海 1.47 1.51 1.53
ライト海 1.37 1.43 1.41
甘海 1.12 1.15 1.13
これは玉単価があがっているから台売上が上がっている、という昨日の構図を因数分解した形ですね。台売上が上がることはホール視点では嬉しいことではありますが、これはお客様の負担も上がっていると考えることができますね。気をつけないとお客様視点では見返りが大きくなる代わりに投資速度の体感も速くなっているということになります。
次は「勝率」と「利益率」の変化をみてみましょう。
「お客様の勝率」
種別 2020年12月 2021年12月 2022年12月
4パチ部門平均 34.1% 34.3% 33.9%
ハイミドル 32.9% 33.0% 33.2%
ミドル 33.9% 35.0% 30.1%
ライト 32.7% 33.1% 31.9%
甘デジ 35.2% 35.7% 35.7%
ちょいパチ 34.5% 33.8% 34.3%
羽根・特殊 29.8% 30.0% 30.3%
ミドル海 37.3% 37.0% 36.7%
ライト海 35.5% 37.8% 37.6%
甘海 37.9% 38.7% 39.3%
「利益率」
種別 2020年12月 2021年12月 2022年12月
4パチ部門平均 15.7% 15.9% 16.1%
ハイミドル 14.7% 15.2% 15.6%
ミドル 16.9% 17.1% 18.7%
ライト 20.8% 18.4% 19.3%
甘デジ 22.4% 21.7% 22.0%
ちょいパチ 23.4% 27.0% 26.3%
羽根・特殊 25.4% 27.0% 20.6%
ミドル海 10.1% 10.9% 11.0%
ライト海 17.1% 15.9% 13.7%
甘海 15.7% 15.6% 15.9%
いかがでしょうか?このようにみると前項でお伝えしていた2020年~2022年の稼働上昇タイプ別「ハイミドル」「甘デジ」「羽根・特殊」「甘海」は【お客様の勝率】が年々良くなっていることがわかります。「甘デジ」「羽根・特殊」「甘海」は利益率も大きく上下動していません。
続いて「台数シェア」と「稼働シェア」です。
「台数シェア」
種別 2020年12月 2021年12月 2022年12月
4パチ部門平均 31.9% 33.8% 34.1%
ハイミドル 22.5% 25.1% 25.4%
ミドル 2.0% 2.8% 2.4%
ライト 6.8% 6.9% 7.7%
甘デジ 7.2% 7.0% 6.4%
ちょいパチ 0.1% 0.0% 0.0%
羽根・特殊 1.1% 1.0% 1.9%
ミドル海 6.1% 5.9% 6.1%
ライト海 1.9% 1.8% 1.4%
甘海 3.1% 2.9% 2.5%
「稼働シェア」
種別 2020年12月 2021年12月 2022年12月
4パチ部門平均 34.2% 36.0% 34.8%
ハイミドル 31.6% 35.0% 36.5%
ミドル 2.6% 3.7% 1.9%
ライト 6.3% 6.6% 5.7%
甘デジ 5.8% 5.9% 4.5%
ちょいパチ 0.1% 0.0% 0.0%
羽根・特殊 1.3% 1.2% 2.1%
ミドル海 9.0% 7.9% 7.7%
ライト海 2.0% 2.1% 1.6%
甘海 3.0% 2.8% 2.4%
これは2021年の4パチハイミドルトレンドでハイミドル部門の増台(他タイプ・スロット減台)を選択するホールも多かったこと、特にコロナ禍で市場客数が激減した”シニア層=主に海層”の台数シェアが大きく減少していることが特徴的です。
最後に「市場台数の推移」をみていきたいと思います。
【市場総台数】
種別 2020年12月 2021年12月 2022年12月
市場総台数 406,215 390,749 380,096
4パチ部門 129,709 132,002 129,721
ハイミドル 57,590 62,081 61,214
ミドル 5,085 6,911 5,823
ライト 17,276 16,991 18,671
甘デジ 18,448 17,320 15,353
ちょいパチ 151 100台未満 50台未満
羽根・特殊 2,867 2,567 4,502
ミドル海 15,625 14,603 14,727
ライト海 4,829 4,383 3,371
甘海 7,838 7,146 6,060
いかがでしょうか?【市場総台数が大きく減少】している要因は4パチ部門では、特に「甘デジ」「ちょいパチ」「海シリーズ」の減少が大きく、これらは”シニア層”また”低単価遊技層”の減少を示していると考えられます。
ここまでの数字を私なりに解釈してまとめてみます。
―2020年~2022年までの推移まとめ
【市場総客数、市場総台数】=コロナの影響により「甘デジ」「海シリーズ」などシニア層と低単価遊技層の減少による店舗数減少、遊技客数の減少。また需要の低下による新台供給の低下もそこに拍車をかけていると思われる(メーカー側も需要がない市場への供給は避けるため)
【勝率、利益率】=勝率が上がると稼働は上がる傾向に。消費者は常に”競合店や競合商品の相対比較で商品や店を選択する”ため。
自店の稼働を上げるために、自店機種/タイプ別の勝率を見直してみてはどうか?競合の勝率を確認することが難しければ、”全国平均勝率を基準”にしてはどうか?理論的には全国平均を上回れば”お客様視点で相対的に勝ちやすい店”と判断されることになるため。
(※明日はスロットタイプ別で振り返る予定です)
P業界の准教授@Pラボラトリー
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