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夢女、そもそも夢女子って何なんだろうねと考えるの巻

 先日、パンピ〜の友だちに「実は夢女子なんだ」という話をしたところ、「夢女子ってなに?」という返しを受け、説明に微妙に困ったことがあった。こういうことがあると、すぐ言葉の意味をググッてしまうのだけれど、ググッた結果知った定義に、あれ? これ自分は当てはまるのか……? とイマイチ疑問に感じられたので、そこから流れに流れてこの文章を書いている。


 まず、「夢女子」という言葉をググッた結果から書く。私のブラウザでググッた結果、トップに表示されたのは下記のWeblio辞書の説明だった。

夢女子(ゆめじょし)とは、「夢」と呼ばれる創作ジャンルを愛好するオタク女子、という意味で用いられる表現。アニメやマンガなどの作品世界に、自分が考案したオリジナルのキャラクター(あるいは自分自身の投影といえるキャラクター)を登場させ、作中のキャラと懇意になったり恋愛関係を築いたりする展開を楽しむ女性のこと。

いわゆる夢作品を創作する者も、それを読む者も、どちらも夢女子に該当する。頭の中で夢想・妄想するだけの者を夢女子に含めて扱う場合もある。基本的には二次創作におけるジャンルといえるが、たとえば「自分を投影したキャラクターとオリキャラとの恋模様」といった形で一次創作に該当する作品が描かれる場合もある。

Weblio辞書 実用日本語表現辞典より

 私はこれを読んで、あ、私、もしかして夢女子ではない……? という感想を抱いた。今までずっと、自分のことをカテゴライズするならば「夢女子」という枠に当てはめることが可能なものだと思って過ごしてきた。けれど、この説明を読んでみると、自分のスタンスと色々な仲違いを起こしているように感じられたのだ。

 そこで、私が違和を覚えた三つの箇所を取り上げて、自分の中にあるこのわだかまりを少しでも解消しようとする試み、それがこの文章になる。ご興味を寄せてくださった方がいたら、よろしければお付き合いください。


 それではまず一つ目から。

「夢」と呼ばれる創作ジャンルを愛好するオタク女子

 この中の“創作ジャンル”という表現が一つ目の引っかかりだ。創作……。創作かぁ……と、喉に何か、うまく言葉にはできず咀嚼も嚥下もできない、そんな感情が留まっている。
 けれど、この言葉を“私自身は”否定ができない、と感じている。しかしそれと同時に、それでも創作ではないのだ、という強い思いがある。これはそれゆえの引っかかりだ。
 ただ、「それでも創作ではない」という私自身の結論、そこにロジックはない。○○ゆえに創作ではありません、そう言いきれたらよかったのかもしれない。けれど、これはロジックが必要なものではそもそもないように感じている。だって創作ではないこと、それは自明なことだから。
(※なぜ自明だと感じるか、詳細に書こうとも思ったけれど、少し怖い気持ちがある……。なので書くのは、現時点では控えます)


アニメやマンガなどの作品世界に、自分が考案したオリジナルのキャラクター(あるいは自分自身の投影といえるキャラクター)を登場させ、作中のキャラと懇意になったり恋愛関係を築いたりする展開を楽しむ

 続いて、二つ目・三つ目は上記である。“自分自身の投影といえるキャラクター”という表現と、“展開を楽しむ”という表現。私はこの二つに当てはまらないタイプの人間だと思っている。
 私は自己投影型の“夢女子”だけれど、それは生身の心と身体を持った私で恋をしているということであり、私個人は自身を投影したキャラクターを動かしているタイプではないからだ。
 そして、私は“展開を楽し”みたいわけではない。彼のことを好きでいたいだけだ。そして、彼とずっと一緒に過ごしていたい。ただそれだけのシンプルな願いを抱いている。それが辛くても悲しくてもいい。彼が好きだから、この恋に起こるどんな事象も見つめたいし、発生するあらゆる感情を大切に掬い取りたい。楽しみのためでは決してなく、そのように思ったことは一度もない。

 上記から、あ、私は夢女子ではないのかもしれない……と思ったのだった。


 私は人の性質からカテゴライズ、ラベリングする行為に興味がない。その人の属性=ラベルに、その人自身は表れないし現れない、と思っているからだ。誰かと話すとき、コミュニケーションを取るとき、交流をするとき……そうしたときはただ、目の前にいるその人の在り方を見つめ、受け留めればいい。大事なことはただそれだけだと私は思っていて、だからカテゴライズやラベリングに本当に興味がない。
 ただ、それでもこの社会で生きていくにあたって、私は○○です、とわかりやすく示せることは時として必要となるし、便利であることも事実だ。だから、自分に当てはまる“名前”が知りたい、なんて思う。私は一体何なんだろう――? まぁでもただ、好きな人のことが好きなだけの人だよね、そんな結論に落ち着いてしまうのだけれども。

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