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行きたいところへ

こんにちは。
キャベツは生で食べるのがいちばんすきな、カラスです。

ところで、
好きな作家さんはいますか。
私には、心のよりどころにしている作家さんが何人かいますが、
角田光代さんもそのひとりです。

「対岸の彼女」「八日目の蝉」などが有名で、
「源氏物語」の現代訳も手掛けられています。
最近読んだなかでは「平凡」が好きでした。

これでもかっていうくらい、
人間というものが何たるかを観察して
書いて書いて書きつくす執筆への執念に、
いつもゾクゾクします。

新聞の三面記事に掲載された
実際の事件をもとにしている
「三面記事小説」なんかは、
ホラーやお化けより
よっぽど人間の方が怖くて怖くて…。
貴重な読書体験をさせてくれる小説家さんです。

そんな憧れの角田さんの
講演会に行ったときのこと。
最後の質疑応答の時間に
私は、意を決して手を挙げ、質問をしました。

こんなにも色んなものが
次から次へと出てくる世の中で、
常に新しい小説を創り続けるのは
しんどくなったり、孤独を感じたりしませんか?


質疑応答の時間に挙手をしたのは
それが人生で初めてのことでした。

小説家とは少し質が違うんですが、
私は広告のキャッチコピーを書く仕事をしており
日々、新しいことや面白いことを求められる環境が
いよいよしんどくて、
創作活動をする角田さんはどうなんだろうって
ずっとずっと聞いてみたかったのです。

私のそんな質問に対して
角田さんは少しの間も置かずに
スパッとこう答えられました。

世の中から何を求められてるかなんて、考えない。
書きたいことを書く、
行きたいとこへ行く、
それだけです。


かっこよくて、うらやましくて、
よりいっそう角田さんのこと
それから文章を書くことも
なんだか好きになりました。

この言葉には今も励まされることが多く、
尊敬する人の質疑応答の時間に遭遇する機会があったら
ぜひ、勇気を出して
挙手することをオススメします。

行きたいとこへ、行く。
それ以来、これが私の座右の銘かもしれません。
行きたいとこへ、行く。
そろそろ眠たくなってきたので、
ベッドへ行こうと思います。

それでは今日はこのへんで。
さよならコピー

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