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着付けを仕事にする

 皆さま着物を着るのって人生の中で幾度かはあるかと思うのですが如何でしょう。
お宮参り、七五三、十三詣り、卒業式、成人式 結婚式
ここら辺はハレの日で着物をきたよって方いらっしゃいませんかね。あと夏祭りで浴衣とか。

着物レンタル

 私は以前着物レンタル店で働いてました。今はお店に属してはいませんが、たまーに着付けのお仕事をさせてもらったりしてます。今はインバウンドと修学旅行生の戻りが多く見られますね。
着付けが仕事だなんていかにも京都だね~って思われるかもしれませんが、浅草とか他の地域でもレンタル店は案外あります。
コロナ以前から着物レンタルの人気は凄かったのですが、一旦コロナ禍で落ち込み閉店店舗が増えました。地域振興のお陰か昨年から京都へお見えになられる方も増えて自宅から徒歩2分程の神社まで歩けばレンタル着物姿の人をお見かけします。
ちなみに着物レンタル店では多くは化繊着物*3を取り扱ってます。帯は半幅帯。勿論正絹、名古屋・袋帯を取り扱ってる着物レンタル店、結婚式プロデュース店もあります。昭和レトロとか人気です。
レンタル店は貸衣装屋とはまた違う位置に存在してます。
貸衣装屋   =衣装を貸すお店
着物レンタル店=着物を貸す・着せる、ヘアセット、草履、カバンまで(希望  により)トータルにレンタル可 注(レンタル店は美容室扱いです

着物と自分

 私にとって着物はかなり身近な存在。
生まれ育った地域は機織りや染色が盛んで、いわゆる職人の地域。
実家の隣は着物の生地の工場でしたし着物に携わるお家は自分の住んでた小さな町内でもあちこちにあり、小学校の同級生も着物関連のお家の方が沢山いました。小学校🏫の入学・卒業式の写真を見直したら殆どの親が留袖もしくは訪問着に羽織着て参列してました。そーゆー世代だったんですね。
祖母は南座とかお出かけする時は着物の人。大正生まれの人ですから洋服よりも着物を着て育った人だし着付けは鏡を見ながらひょいひょいっと簡単にする人でした。母は着物関係の仕事。染めや仮絵羽*1の仕事を家でしたり。叔母も着物関係のお仕事だったなぁ。
と、これだけ周りに着物があった環境だったのに!
私は1人で満足に着物を着られませんでした
節目のハレの日には着付けを依頼しないと着物が満足に着られない‼︎まさしく宝の持ち腐れ、文字通りの箪笥の肥やしになってしまう😱と危機感を抱き、着付けのお教室の門を叩いたのでした。子供のハレの日に着物を着たくて通いその時は1人でなんとか着られる様にはなりました。

着付けレンタル店でお仕事を始めたのは40代。
今は洋装感覚のレース着物、昭和レトロ、漫画・アニメの影響、和装と洋装を合わせた着付けと幅広くて着付けを習ってみたい人やレンタル店でお仕事したい方も増えてるんじゃないかな?なんて思っています。

着付けができたら即レンタル店でお仕事できる?

着付けができたらレンタル店でお仕事できる!って思いますよね?
私がこの思考でした。苦い想い出です。即はムズイ。
お教室で留袖と他装ができるまではこなせたので大丈夫だろう、とどっから持ってきたのかわからない自信を持って面接を合格し、初出勤日。
補正のタオルの巻き方と襦袢の着せ方を教わり、着つけるのが精一杯で終わりました。着物なんて着せられない!伸びきった鼻はポキっと折れてしまいひたすら汗をかきつつ3日間で一通りの必要最低限は理解できたところで研修は終わりました。希望したのは新店舗だったので、皆お店のスタイルでの着付けがなんとかできた人ばかりだったのでお互い練習し合える雰囲気なのは良かったです。
前途多難なスタートでしたが、なんと9ケ月後には新店舗にパートリーダーとして異動になりました。
レンタル店で必要だったスキルは
 着付け 男性・女性共に 名古屋帯と袴 コーディネート力 縫製
 接客  似合う着物を勧めたりリラックスしてもらえるトークスキル
 即決力 その場で動く決める決断力は必要
     臨機応変ができないとスムーズにお店を回せない
コレができたからリーダーができたかもしれません。ただし、新店舗に異動したら立場上他のパートさんと溝ができました。他の店舗にリーダーはおらず悩みを共有できなくて孤独に(苦笑

それぞれのスタイル

レンタル店によって着付けのスタイルは違います。大体1人6~8分程で着付け(半幅帯)をするのが目安だと思います。着せ方はかなり合理的です。無駄省いてる。着付け教室で習った様な着付けとは違いがありますが、他装ができるなら即お仕事に従事はできると思います。(即着付けは難しいです。矛盾に気がつき修正しました)
ただしレンタル店毎の違いに慣れないとしんどいです。割り切る
着付け師が好むスタイルのレンタル店だと良いのですが「このやり方で着付けするの?!」って矛盾がでちゃうと続けにくいです。実際このやり方は好きじゃないと退職された方をお見掛けしましたし、自分もこのやり方か(涙)と思って面接合格しても辞したお店があります。自己流で着付けされる方もです。私は今は割り切ってマス。お稽古をして自分のやり方の修正をします。

目指すのはドコ?

↑で書いた様に殆どのレンタル店が化繊の着物(正絹扱うお店は増えてます)
街着(お洒落着)の着付けです。スキルアップしたいー!からの
 正絹の着物を触りたい
 振袖を着つける様になりたい
 師範取って着付け教室を開きたい
 流れ作業で着せたくない
 社員になりたい
 ヘアセットができる様になりたい 
 洋装の中に和装を取り入れたい
ってなっちゃいますよねー なりましょう♪ できるできる
過去一緒のお店で働いてた方が、独立なさって出張でお着付・ヘアセットをなさっておられます。素敵ー!

 着付けはお稽古へ通って練習中です。
社員になるつもりはない
師範・免状の希望はない
着付けをメインでお仕事に!という熱はない
お稽古は他装を一通り終えたら自装に戻る予定
初心のハレの日に自分で着物を着たい!→(一応)クリア
        ↓  からの
子供の卒業式・成人式の着物を自分の手で着せる→クリア


子供の成人式用振袖のお稽古



母宅前にて卒業式の袴

今後の展望?

 着物文化が廃れることなく継承されるのを望んでいます。
人が集えるハコ(場所)ができたらフリースペース作って着付け教室や占い・アクセサリー製作講座とかできたらいいな♪と思ってます。
「着物警察」*2にはなりたくないんだけど、うーわーナイわそれはアカンわ!と言いたくなる着付けのヒドさや着られてる本人のマナーの悪さを見るとつい声をかけたくなります。がじっと我慢。帯をクルクル回してる男の子や、襦袢があらぬトコロから出てるおねーさんにはたまらず声かけちゃった💦(ら、キツいので直してくださいと言われてえっ?となおしてよく見たら以前勤めてた店舗!でレンタルしてて着付けた着付師までわかってしまった時には京都って狭い!って天を仰いだ。

私は着付け教室→着物レンタル店でのお仕事って流れでしたが、着付け教室ってどんなん?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
着物教室のことも書いてみようかと思います。

*1仮絵羽
寸法通り縫製してある仮縫いのことです。着物はほぼオーダーメードです。
*2着物警察
着物を着て歩いてる人に突然帯や襟をなおしたり文句つけてきたりする人達の総称らしいです。「着物警察」で検索かけたら山盛り出てきます。
*3化繊着物
ポリエステル・レーヨン等でできてる。軽くて扱いやすい。洗濯可
(私は嫌いじゃないです。むしろ好きかも。絽っぽい化繊着物もあります。手入れラクだし軽いから汗かいても洗濯機に突っ込める手軽さはたまりません。)





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