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2020.10.19

8年前の2月15日。
先輩に連れて行ってもらった渋谷のライブハウス。
これからくる若手が集まったライブ。
そのトップバッターだったんじゃないかな。
「色を塗るよ きみの手に このままで、ああ」。
聞いたことのないようなギターの音に衝撃を受けた。
「今日メジャーデビューしました!」という女の子4人のバンド。
調べてみたら自分と同い年または1つ上。
同世代として応援したくなった。

その後も、1stシングルのイベントでメンバーに会いに行ったり、
年明け1発目に地元で開くライブに行ったり、
なんならライブハウスで気づいたらすぐ横にいたり。
すっかりファンになった。
ライブに行くことはそこから全くなくなったけど、
新譜は全て聞いた。
彼女が作る新曲1つ1つに鳥肌が立ち、感動していた。
「こんなにかっこいい曲を作れるなんて天才だな」。

時は過ぎ、彼女たちは変わった。
ボーカルが変わった時、「大丈夫かな」と人並みの心配をしたものの、
そんなものは無用だった。
彼女は、いつも最高潮のものを作っていた。
声が変わろうと、それは変わらなかった。

何があったんだろう、と邪推することだけはしたくない。
それは彼女にしかわからない。
ただ、この8年間に僕が彼女から受けた
影響が大きいということは変わらない。

これからも、
朝の目覚ましで
「猫の背を伸ばして靴底を鳴らして」と背中を押してもらい、
ドライブ中は高速道路で
「あらゆるヘルツの観覧車 回しても回してもラブソング」と一緒に歌い、
何か失敗した時には
「間違いだらけの答えになれ」と鼓舞してもらい、
自分の存在価値に迷う時は
「眩しいぼくらのことがみんな怖いんだ」と思い直す。

世界が浮き足立っても
あなたが泣いてたらしょうがない
こんな時笑えるジョークを
ひとつくらいはひねり出して
呆れて笑うあなたのそばで
ずっと小粋でいたいのだ

あなたのギターが大好きでした。
それはこれからも変わりません。
ありがとう、米咲さん。

でも、一言だけ言わせてほしい。
「時よ止まれ、なんて」。

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