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【🍓】ねぬなはの

ねぬなはの
場所: 河出文庫 源氏物語 1 173ページ(夕顔)

ねぬなはの苦しかるらむ人よりも我ぞ益田の生けるかひなき
(じゅんさいを繰る、苦しいという人よりも私の方がもっと生きる甲斐もない)

拾遺集

根蓴菜 と書いて ねぬなは と読み、意味は じゅんさい。

① 根の長い蓴菜(じゅんさい)を繰(く)って取る意で、「繰る」と同音の「来る」、「苦し」にかかる。

コトバンク

ときおり和食の小鉢の一つとして食べることがあるじゅんさいは、たしか根ではなくて若芽のはずなのだがね。

世界中の熱帯から温帯域に散在的に分布し、水温が一定のきれいな池沼に生育、また栽培されている場合もある。

wiki

1文字で「じゅん」または「しゅん」と読み、じゅんさいという意味。

上の歌で突然出てくる「益田」って誰?または何?と思って調べたら

能宣集(984‐991)に「おもひのみますだのいけのねぬなはのくるしやかかるこひのみだれよ」
という歌があり、三十六歌仙の1人の大中臣能宣による「苦しい恋の定番ソングの益田の池およびねぬなは」と(やっと)判ったのでさらにググる。

益田池(ますだいけ、ますだのいけ)は、大和国高市郡、現・奈良県橿原市にかつて存在したため池であり、現在は堤の一部以外消滅している。橿原ニュータウンがその跡地に建設された。

歴史

平安時代初期、弘仁13年(822年)より、高取川に堤防を築いて水の流れをせき止めて作られた巨大な灌漑用の貯水池であり、天長2年(825年)に完成した。

wiki

拾遺集の歌は、池と生けるがかかってるのね。

ちなみに拾遺集の成立時期と源氏物語の成立時期は、wikiによるとどちらも1005年前後だというので、源氏物語には当時の和歌の最新の動向が詰まっていたといえるのかもしれない。やんごとなきお姫様たちやその女房たちがこぞって読んだという理由が解りかけてきたかも。

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