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なむあみだ仏っ!と蓮台を四年間オタし続けた一檀家の話

本日(7月31日付) 自分の人生を変えたソーシャルゲーム「なむあみだ仏っ!」の後継ゲーム「なむあみだ仏っ!-蓮台-」のサービス終了のお知らせが公式Twitterからあった。

旧作も含めて四年間、楽しいときも、悲しいときも共にあった作品だった。一度サ終を経験しているのと、信仰対象をモチーフにしているセンシティブな作品なので、大人気…というわけにはあらゆる意味でも難しい作品ということも承知していた。だから本当に最後の「サ終」の言葉が出たときの覚悟は常にしていた状態だったけど、やはりいざその時が来ると思いを隠せないので、色んな思い出、学んだこと、長くなるし変な文章になりそうだけど、自分のセラピー的な意味も含めて記録しておこうと思う。

私にとっては、なむあみは本当に人生を変えたゲームだった。なむあみをきっかけに、もちろん筋金入りのオタクなので、同人含むオタクらしい楽しみ方もしてたけど、同時に実際の仏さんだって、人として大切にしたい、讃えたいという気持ちから、各地の無形民俗文化財の見学やほんのちょっとだけど寄付、ご縁でお誘いがあればお手伝いにも着地した。

旧作を含めると4年間、この、仏尊なんだけど喜怒哀楽豊かに生活をする仏さん達を見て、もっと人間の生活に密着した仏さんを知りたい、そこで共に暮らす人を知りたいという気持ちと、この大好きな仏さん達をゲームと、ゲームを超えて讃えるには私はどうすればいいだろう、何を知り、何を学べば良いだろう、何を呟くことが、どんなファンでいることがなむあみの仏さんのためになるだろうという気持ちが常に自分を動かしていたような気がする。

なむあみだ仏っ!は緩急のコントラストが非常に強い作品だった。ぶっとんだギャグ要素と、徐々に歴史や信仰を織り混ぜたシリアスな学びの要素とディープな信仰を匂わす要素を色濃く反映するシナリオも特徴的な作品だった。

私の推しであるお不動さんが「お不動さんて言うな!」がキャッチコピーだったこと・弥勒くんのイベントで「ミルク神」を登場させたことが最大の「何があってもこの作品に最後までついていこう」と思ったきっかけだったけど、その他にもなむあみだ仏っ!の中で、人と仏との間で生まれた信仰文化がとても多彩にゲームの中で生きているのを見ることは、私にとっては学びのきっかけを与えてくれたものだった。

虚空蔵さんのコクウレンジャーカードから五大虚空蔵像菩薩の開帳参拝の思い出…弥勒くんの「牛乳飲んでがんばって背を伸ばすぞ」という矜持の理由と旧作・蓮台通しての沖縄との縁とミルク神…「発足!仏登山部」での報酬SSRのお不動さんの背景にあった鳥の形をした白い雲と、登山奨励が虚空蔵さんだったことから浮かんできた白鷹山福満虚空蔵菩薩…これをきっかけに、以降度々学びの書になる吉川弘文館との出会い。補陀落渡海、十三仏信仰、十三参り。大日さんの「おばけがよくわかんなくて怖い」という設定から知った宗派ごとのお葬儀の仕方、このセリフの意味…修二会…蓮台では組み合わせのミニエピソードで、甲州・大善寺のぶどう薬師や信州の安智羅明神、讃岐のこんぴらさんなど各地域の風土に根付いた仏さんを紹介するなど…

こんな感じでとにかく四年間様々な文化との出会いがあったけど事細かに書くことは抑えることにする。実はこれを書き始めた当初はいくつかピックアップして書いてみたけど、それだけでも長い文章だったのでさすがにバテた。

ただ、こうした歩みの中で、自分は特にもうひとりの推しである大日さんという存在との出会いは衝撃的だった。最初はゆっくりと、お不動さんが大日さんの化身であること、奥の院であることをオタク的に好きだった。人間的な目で、深い絆の二尊であるんだなと。それが、オタク的な好きを超越して決定的に、なんとも文章化できない思いを感じたのは、旧作のシナリオにあった「仏様の社会科見学」というシナリオだった。このシナリオの中で大日さんはコンビニの店員を任されるのだが、お腹減ったなーとコンビニへ来店した人へ「腹が減っているのだろう」とおにぎりを無償で配って店長にドン引きされる…とこう書くとドタバタ劇のようにも思えるが、丁度その時、自分は内藤正敏氏の本で湯殿山大日坊の真如海上人についてを読んでいたと記憶している。真如海上人が入定された時期は天明三年と伝わっていて、この時、私はたまたまなむあみ以前から観測をしていた庚申塔をきっかけに、天明の大飢饉を知る機会があった。いつかどこかの大日さんがその光景を知っていたかもしれないと思うと、大日さんがお腹をすいた人に無償でおにぎりを与える姿はまったく違った視点だった。

この時に、作中いわゆるオレ様キャラで、王様気質で、屈託のない、柿原徹也氏の声帯をもったスーパースターというキャラ設定に包まれた大日さんの中にある優しさや、世間とか、人類の常識とか、そういう枠や人間の思う時間や空間を彼方に取っ払う大日さんや、自然・気象的な概念ではなく、その名の通りのあまねく光明、何か外的要因で左右されたり揺らいだり、陰ったりしない光という大日さんに強く惹かれた気がする。

旧作・蓮台で特に思い入れの強かったシナリオを思い出に残しておく。自分は推しが二尊はっきりしていたため、思い出のシナリオもそれに従うことが多いのでそこはご了承いただきたい。

「大日如来のDo It Yourself大作戦」2016年5月25日〜5月31日 内容というよりは推し二尊初のイベントシナリオなので思い出深くないわけがない。

「仏様達の社会科見学」2016年8月19日〜8月24日 上記参照。自分にとって大日さんの存在が大きくなったイベントだった。阿しゅくちゃんのツインテールメイド喫茶姿のカードもたまらなく可愛かった。

「夏だお盆だ!肝試しをしよう!」2016年8月5日〜8月9日&「夏の夜の送り火」2016年8月10日〜8月18日 お盆を偲べるゲームに出会えた喜びがすごかった。夏シナリオはプールも海も水着も大好きだが、やはりなむあみはお盆に注目してもらいたいという期待をしっかり叶えてもらえた。

「穀霊と名無し大根の逃避行」2017年3月22日〜3月30日 大日さんと弥勒くんが育てた二股大根が動き出してしまうドタバタシナリオだったが、この時に華やかさ、煌びやかさ、自由を好む大日さんのイメージとはまた別の、畑仕事・栽培する・育てるという地に足ついた行為に対するひたむきな熱心さを確立された。これは蓮台になっても継承された。

「梵納寺トリップツアー ならば京都、行こう」2017年5月23日〜5月31日 なむあみの仏さん達が京都を巡る夢のシナリオ。本当にこういう風に、なむあみとファンで参拝することができたらいいねと夢みれるシナリオだった。この二年後に本当になむあみで京都の寺社を巡るスタンプラリーが開催するとは思わなかった…感無量。

「秦広王と死出の田長」2017年11月15日〜11月21日(復刻開催あり)旧作で、自分の思う最高のシナリオはどれですかと問われたら、このシナリオ。推し二尊のシナリオとしても高峰のシナリオだと思う。仏さん達が地獄めぐりをするという内容。前半のポジティブなんだかネガティブなんだかわからない獄卒と亡者のなむあみ流地獄の斬新な(?)ドタバタ劇の様子は笑いを誘い、後半のホトトギスの子供を救い、自らの役割と可能性を大日さんに説かれるお不動さんの二尊のやりとりが彼岸花の咲く三途の川のほとりで展開される様子は筆舌に尽くしがたい美しさだった。当時はシナリオにBGMもボイスもなかったので、シナリオを映像で残すという選択肢が出てこなかったため、全編フルスクショという形で今も残している。 この時の特効VR(登場仏尊フルボイスカード)がお不動さん・SSRがお地蔵さん・報酬SSRが虚空蔵さん・SRが普賢さん。自分史上最も課金してイベントを走り、1位になったシナリオだった。小規模であれ、推しのカードでてっぺんとることができた喜びはひとしおだった。本当に思い出のシナリオ。

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「開運招福・商売繁盛!大酉祭」2017年11月22日〜11月30日 内容自体はみんなで酉の市へ行く話だが推し二尊の関係を語る上で大切だったシナリオ。「化身」という存在である自分に「自分」はあるのかというお不動さんの問いは、なむあみにおいて完全な人間というわけでなく、さりとて本当の神仏のように全てを俯瞰する視点ではないゲーム上のキャラ設定を最大限に活かした神秘的なものであり、そしてそれに対して人そのものは全て同じだが、その中から生まれる自分がある。同じようで同じでなく、しかし同じ存在なんだと丁寧に対応し、お不動さんの存在を全面肯定してゆく大日さんがとても愛おしかった。なんだか自分も救われたような気がした。

「時を越える不動明王〜深き縁に導かれ〜」2018年3月27日〜4月2日 秦広王と双璧をなす個人的良シナリオ。カレーを食べようとステンレススプーンを持ったままタイムスリップしたお不動さんを追いかけ、過去への旅をする話。お不動さんを追いかけることが、まま弘法大師・空海の足跡を辿る旅になった非常に味わい深いシナリオだった。このシナリオは最終的に、ため池の水門修繕で悩んでいた高野聖(こうやひじり)に、ステンレススプーンから「錆びない釘」を作って村に浄土をもたらせとお不動さんが進言。高野聖はステンレスをヒヒイロカネと言いながら、「そなたは一体…」と尋ねたところで大日さんが合流し、自分の目の前に現れた二尊が大日如来と赤不動であることを悟る。そして、もとの時間軸へ戻るお不動さんへ、約束を果たしてみせますぞと決意をするところで終わる。非常に伝説的でかつロマンあふれるシナリオで大好きな一作。

「修二会で天晴れ!万民豊楽祈願」2019年6月17日〜(復刻2020年1月28日〜2月5日) 蓮台のシナリオで思い出深いのはやはりこのシナリオ。なむあみの醍醐味だろう信仰文化の部分を蓮台初全面的に出したシナリオで、自分もシナリオ内で是非修正会か修二会を行えたら…と思っていたので念願のシナリオでもあった。このシナリオ、ラストに大日さんが言った「凶作の兆候の雲があろうがなかろうが自分が豊作祈願をやらない理由にはならない」というセリフがとても印象的だった。つまり「やりたいからする」のであって、そこに外的な理由なんてないという言葉はまさになむあみが、大日さんの質の部分をなむあみらしく最もわかりやすく表現したセリフだと思った。「やりたいからする」ということは、大人になればなるほど、社会に出れば出るほど、常識や忖度や世間体を考えれば考えるほど難しくなっていく。でもこれは人間だから、集団で社会を形成するものだからだ。大日さんにそれは「ない」ものだと思っている。大日さんという存在がいかに何かに左右されるものではないということがわかる。だからこのセリフ、とても輝いていると思うのだ。このシナリオをきっかけにして、福井の若狭にある遠敷の「鵜の瀬」(お水取りに使われる「お香水」の源流地)に続き東大寺二月堂の修二会「お水取り」の初参拝を果たした。

「憤怒尊の秘密の懇談会」2019年8月1日〜8月13日 内容というより推し二尊がキャンプしてたので思い出深くないわけがない。また、これは大日さんの結物語でも感じたが、蓮台になってからの大日さんは「ことあげ」に近い喋り方をするようになったと思い、それがとても神仏的で喜ばしかったことを改めて感じたシナリオでもある。

「仏チャンプルーめんそーれミルク神」2019年10月1日〜10月10日 旧作では為せなかった「シナリオとしてのミルク神の話」が読めたやはり思い出深い一作。内容はミルク神の来訪日に合わせてやってきた弥勒くん・勢至くん・増長さん・多聞さまご一行が遭遇する事件簿。改めて読んでみると、弥勒くんが沖縄入りの予定を立てて出発するまでの十日間に雨が降ったという描写が、ままそれがミルク神であるのを示唆していたことにシナリオの妙があった。

「如来と化身の懐古談」2020年5月15日〜5月23日 推し二尊の個別シナリオ含めた「如来と化身」という関係においての決定版シナリオ。旧作から謎に包まれていたどのように如来の化身になったのかを11話にわたり書いたシナリオはとても満足度が高かった。メインは大日さんとお不動さんではないがもはや個人が想像する余地のない完全な関係性は一点の曇りもなかった。思い出深いと書くには新しすぎるシナリオなので、まだなんだか続いているような気がしている。

こういう思いの経験を起こしたシナリオが四年間散見されるその中で、なむあみはとても思い入れの強い作品になっていった。最終的には形に残るものを多く残してもらえた。

旧作の頃は小さなゲーム&ファンコミュニティだったから、コラボカフェは一度だけの奇跡、コミカライズの奇跡もあったが、ガイドブック的な書籍は出なかった。ボイスドラマのような展開もなかった。グッズは継続して作られることはなく、数種構成の痛バが作れず、空いた部分は自作で埋めた。念願の寺社コラボは三重の津観音さんで、ゲーム側が提供してくれたのはしおりと塗り絵だった。

それでもとても嬉しかった。現実で行えるものは特に記憶に残るので、なむあみでいつまでも忘れない思い出を作りたいという気持ちは強かった。特にコラボカフェと津観音さんとのコラボは全て初のことだったのでとてもいい思い出だった。

コラボカフェが開催されたのは2017年1月18日(水)〜19日(木)場所は阿佐ヶ谷の今はなきアニメコラボカフェSHIROBACOでだった。コラボカフェの記念企画にゲーム内でSHIROBACOにお参り(旧作はお参りというシステムがあった)ができたのと、特定の組み合わせの参拝で特別シナリオが読めたのが嬉しかった。特典でお不動さんのコラボカフェSSRのコードが貰えたのも嬉しかったな。この時どんな限定イベント開催していただろうと思ったら、丁度初日が「雪山部とスノーパラダイス」の最終日だった。コラボカフェの期間はイベントをしていなかったみたいで、コラボカフェのお参りに集中させてもらえてたんだなあ…

カフェで一番嬉しかったことは、店内に掲示されていた非売品の大判ポスターがあったこと。恒常SRやSSRのカード絵で、それまでスマホの、約14㌢×7㌢の枠の中でしか見る事のなかった絵が大判ポスターとして、現実の物として目の前に存在していた時の喜びはさすがに涙が出た。最終日近くはビンゴ大会でもらえる品として推しを何枚か頂いた。これは本当に今でも宝物なので掲示している。

2017年の3月5日(日)にはなむあみの初となる寺社コラボ「津観音×なむあみだ仏っ!」が催された。確か公式Twitterからの通達が二週間もなかったと思う(笑)慌てて休みの調整をとり、新幹線を手配して現地へすっとんだ記憶だ。けれどもそこで初めて等身大POPが存在していたこと、三重県の津の観音さまに参拝できたことや国府阿弥陀三尊の拝観、宝物殿もお勤めの方に案内して頂いたこと、津に詳しくなかったから、昼食をどこで食べたらいいかの質問に快くお店を紹介してくれた方とのやりとりなど何よりの思い出だった。塗り絵は持ち帰って、自分の全力の技術で塗らせて頂いた。なむあみがなければ、津観音さんとの縁はなかったかもしれない。この時期に開催されていた限定イベントは「忍土で忍とか侍とか〜妖怪メガネ狸現る?〜」だった。報酬は観音さま。凄まじいタイトルだが、今思えば、津観音さんや伊賀を持つ三重という土地柄に合わせていたのかもしれないというかたぶん合わせていた。

旧作のリアルイベントも思い出いっぱいだったが、満たされたかと問われればそれは正直嘘になってしまう。もっと寺社に貢献できるコラボができたらいいな、アニメ化してくれたら嬉しいな、動いて、喋ってる姿が見たいな、でも夢のまた夢かな…だった。センシティブかつ小規模な作品だから色々叶わないことの方が圧倒的に多いと分かっていても、どの仏さんも立派な声優さんが声を当てられていて、こんなにも魅力があるのに…と自分の身銭切って投資できる金額も含めて悔しい気持ちを何度噛みしめたかわからなかった。

そんな気持ちもあった中の旧作のサ終だったが、まさかのリニューアル配信の告知、お寺でのリニューアル告知イベント配信、続きグッズ展開情報、書籍情報、コラボカフェ情報、アパレルコラボ情報、再度の三重県津市とのコラボなどがまさかの演じる声優さん本人達のご登壇や配信により告知されていった怒涛の展開はもう何が何だかわからなかった。…そしてまさかまさかのアニメ化情報と津観音さんだけでなく、三重県総合博物館の開館五周年記念の大規模仏像展「三重の仏像」展とコラボ発表があった時はもう本当に感無量で泣いた。

蓮台配信までと配信中にあったイベントの思い出を書き留めておく。

2018年8月8日にニコニコ動画の配信で、声優さんによるリニューアル発表の告知配信があった。本堂の中で、作務衣を着て声優さんがなむあみのことを話してくださる光景は夢でも見ているかと思った。文殊さんと普賢さんの声優さんである木島さんと堀江さんが二人一緒にご登壇される姿があまりにも眩しかった。この後すぐ、蓮台の中心になる帝釈さんと水中さんを思って柴又へ参拝した。

2018年9月22日にはTGSでのイベント告知があった。これはよく覚えていて、なむあみの配信の前がDOAのバカンスゲームのイベントでなんかその辺からもうむちゃくちゃに盛り上がった。TGSのDMMのデカめのステージでなむあみがイベントするなんて思いもしなかったし、大画面で見るPVは素晴らしかった。こんなにきれいなPV作ってもらえたんだと…この時、映像で初めて推しの大日さん役である柿原徹也氏からのメッセージがあった。たぶんこのときも多忙であったと思うが、なむあみのために、大日さんのためにメッセージを寄せて頂けたことに感激せずにはいられなかった。

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2018年11月25日には再度の津観音さんとのコラボが開催された。上記のTGSで初告知され、詳細もわりとすぐ出された記憶。11月までたっぷり期間を設けて頂けたおかげで、この時は前日入りして伊勢朝熊金剛證寺への参拝を果たした。図らずもそれ以前に二見ヶ浦とお伊勢さんを詣でていたので、この日で伊勢参りを人生で満願出来た。嬉しかったなあ。奥の院までの参道に巨大な卒塔婆を建てる「岳参り」も見学することができた。

当日イベントのなむあみのブースでは新旧のプロデューサーや開発スタッフの方が直接ブースを管理してくださり、かつまだまだ開発中だったけどスマホでのテストプレイができた。(この時に即興で「ぽくちん」というプチ音ゲーを持っていきますねと告知されていたが果たせなかったのが無念)津観音周辺のお店と提携してスタンプラリーも開催された。境内には新衣装に身を包んだ観音さまの等身大POPが立ち、なむあみの絵馬も販売された。この時のラリー提携店に「玉吉餅店」さんがあって、以降津観音さんに寄らせていただいた時には欠かさずここの「やじろ」をお相伴に預かっている。

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旧作のことを思えば、なむあみが企画・参加したリアルイベントはいつでも思い出せるものとして、できるだけ簡易でもレポートを記録しておくようにしようとこの時からレポイラストを記録するようになった。

2018年の冬コミではDMM企業ブースに初出グッズが出展された。コミケなんて何年もお世話になっていなかったので、ただ一つの出展の買い物のためにコミケへ行く喜びを感じた。コミケに買い物があるっていいなと思った。この時に無配で現時点で登場する全仏尊の相関図が配布された。

2018年12月20日からは抽選でのβ版テストプレイが開始された。この時当選できたから今こうしてβ版の思い出を書けるこの幸運に感謝したい。スマホの画面にスタート画面が映った時はものすごく緊張した。ゲームのスタートボタンをタップした瞬間の血圧を知りたい。テストプレイ中は積極的に10連を回せ、本編一章と結物語第一話くらいまでは自由にプレイできたと記憶している。このテストプレイの時は本リリース時より浄戦画面の背景の動きが高速で画面酔いする人が続出したのも今となってはいい思い出だ。一番嬉しかったのは、「大広間」の存在だった。「模様替え・着せ替えシステム」というのはソーシャルゲームのシステムの中での醍醐味の一つ(と自分は思っている)、本システムとは別に、自分好みのカスタマイズ空間が構築できる楽しさがある。旧作にはそういうカスタマイズ性がなかった。でもいつか、部屋じゃなくてもいいから、自分はなむあみの世界の中でもこういうセンスのこういう世界観が好きなんだというカスタマイズができる何かの実装の要望をコツコツと出し続けていた。システムの大きな実装はこれだけが悲願だったので大広間を見た時の喜びはひとしおだった。

年は明けて2019年2月2日〜18日まで秋葉原COLLABO CAFE HONPOで、蓮台になって初のコラボカフェが開催された。このコラボカフェは初の東京と大阪二つのコラボカフェで開催された。今までは東京のみでの開催だったので、畿内方面のファンにはとても嬉しいことだったと思う。この時にカフェ利用特典で恒常神通2凸の絵柄のポストカードが配布された。今となっては見慣れた神通絵だけど、当時は見たことないイラストのポストカードが配布されたのが嬉しくてたまらなかった。この時に初めて帝釈さん等蓮台で登場された仏さんのグッズが出た。アクリルスタンドの魅力にも触れた。店内の奥に並ぶ新しい等身大POPや受注アクセサリーの展示、OZZのアパレルコラボのトルソーが展示され、テレビではアニメのPVが流れていた。壁にはゲームの設定資料やレーターさんや関係者の方の寄せ描きが掲示されていた。開催中は声優さんが直に訪問され、見所を紹介する映像も配信された。なむあみでこんなにたくさんの情報を集めたコラボカフェ空間が作れるなんてとワクワクしっぱなしのコラボカフェだった。嬉しくて、少しでも応援のコメントを残したくて通った。

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2019年3月24日にはAnimeJapan2019になむあみがスペシャルステージとして出展をされた。2019年に入ってからの大々的な「なむあみのアニメ」が前面に出てきた出展だった。この辺りでOPを帝釈天役の水中さんが歌うという情報が入り、このスペシャルステージでもご披露してくださった。この時に登壇されたのは帝釈さんとお地蔵さん。お地蔵さん役の八代さんがなむあみのためにご登壇くださった初めてのとても貴重なスペシャルステージだった。

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このステージの一月後には天唄が発売された。Apple musicで検索すると天唄と似ているアルバムとして日本民謡大観東北篇6が出てくるのには笑った。たぶん東北篇6には秋田の梵天唄が収録されていたからだと思う。

2019年4月8日灌仏会の日に本ゲームより先行してアニメが放送開始。自分の場合は家にテレビがなかったため、同じくテレビを持たない仏友とMXの電波が入る場所まで移動して毎週月曜22時30分を心待ちにした。22時30分の時の血圧をやはり知りたい。初放送の時はさすがにやはり泣かずにはいられなかった。夢だった、悲願だったアニメが放送されている、スマホの枠を超えて、ほとけさんが喋って、動いている。本当に嬉しかった。OP導入時の直良さんがイメージイラストで描かれた各ほとけさんの、有名な仏像と同じ姿のアニメーションを見たときはあまりのありがたさに友人と二人して拝みひれ伏した。

最終的にアニメはキャラ性が良くも悪くもだいぶ変わってしまったほとけさんもおられるので肯定できない部分もあったけど、でも、それでもほとけさん達が動いて喋ってる姿は嬉しかった。アニメの大日さんとお不動さんのおかげでロウリュウに目覚めたし、最終回で二尊でバカンスの旅へ行ったことは自分を動かすエンジンの一つだ。

2019年4月18日にはアニメ放送の番宣一環で、水中さんや堀江さんらがトークを配信。堀江さんがクイズで難しい漢字の仏さんの名前を一言一句間違えずに回答したことや、水中さんが阿しゅくちゃん役の小林さんのモノマネをされていた思い出。自分はこの時次の日に行われる福井県糸崎の民俗芸能「仏舞」の見学のために夜行を待ちながら視聴していた。福井まで8時間の長距離はさっさと寝なければならないのに興奮して難しかった。なんというか、とても充実した夜だった。

2019年4月25日ついになむあみだ仏っ!−蓮台−がリリース。最初の大盤振る舞いが後押ししてくれたおかげで初日に推し二尊が揃う奇跡に恵まれた。自分には心に決めた不動の二尊がいるので無茶はできなかったが、蓮台で初めて登場した仏さんもコツコツと結物語の全開放に努めた。結物語の開放は、自分にとって最大のモチベーションだった。また、リリース後、ランキング形式が導入されてからも楽しかったのが「称号」だった。ランキングでもらえる称号も楽しかったが、自分はユーザーレベルが80になってもらえた「伝説の堂守」の称号が最高に大好きだった。レベルが上がっても、伝説の堂守でいた。

この頃からソフマップがなむあみのグッズの棚を作ってくれたり、秋葉原の4号店ではPOPも立たせた特設ブースなどが展開された。まさかソフマップみたいな大型店で特設をくんでもらえると思っても見なかった。この時は同時にとらのあなのガチャポンなどでもグッズ展開がされ始めたので宣伝あればすぐにそこへ出掛けた。おかげで何度も秋葉原や池袋へ行った気がする。オタク楽しいなと思った。

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2019年5月10日には11日のアトラクション・フェスタ(通称アトフェス)のなむあみだ仏っ!参加に先駆けて前夜祭のステージが企画された。声優さんが直に登壇されるイベントはなむあみにとっては本当に貴重なステージだった。この時にご登壇頂けたのが、帝釈さん・増長さん・宮毘羅くん。蓮台ならではの三尊でのステージだった。この時の会場特典で登壇三尊の当番着イラストのアクリルスタンドとアトフェスの一部グッズの先行販売がされた。この時のアクスタはどれも可愛くて蓮台で出たグッズの中でも屈指のお気に入りだ。かわいい絵柄のレーターさんに描いてもらって嬉しかったし、当番着のグッズは貴重だった。

このイベントの時に水中さんが話されていた「キャラクターではあるんですが、帝釈天という、今も厚く愛されている神仏の役を頂くということは、人生にあるかないかの事じゃないか、すごく幸せなことなんじゃないかと思うんです」という話が今も心に残っている。水中さんは東博で東寺の帝釈さんを拝観されたり何度か柴又へ行かれたことをTwitterで呟かれていたので、何か思うものがあったのかもしれない。誠実な方が帝釈さんの役を演じられていたことに、すごく感激した。

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2019年5月11日にはアトフェスになむあみが参加。大好きな作品と遊園地をラリーしながら楽しもう!(そしてグッズを買おう!)という趣旨のイベント。列形成が全ての参加作品と同一だった&一作品一台のレジだったため過酷を極めた。そうまでしてと思うかもしれないが、でもアトフェスのグッズ可愛かったんだよ…。当日は購入できるアクスタと連結チャームの他にラリー特典のブラインド缶バッジがあった。同日に参加した他のファンの方の力も借り、ありがたくも制覇した。

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ちなみに上画像の「ビショウネンダイニチニョライ¥1,389(+税)」はとらのあなが販売した「美少年(熊本)×なむあみだ仏っ!」の日本酒の価格シール。ソフマップで特設が組まれるようになった頃に発売された記憶。とらのあなもDVD&Blu-ray予約の特設をショーウィンドウ掲示などされていた。大型店舗のショーウィンドウを大好きな作品が飾るというのは本当に喜び。日本酒は販売特典に缶バッジもついた。

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2019年6月15日〜30日には蓮台での第二弾コラボカフェ「なむあみだ仏っ!×STELLAMAP CAFE」が開催された。STELLAMAPは秋葉原ソフマップ4号館にある直営のカフェだが、このカフェの開業第一弾コラボがなむあみだった。きっと尽力された方がおられたんだなとしみじみ思ったコラボだった。カフェメニューのコンセプトが「梵天が現世で初めて食べた乳がゆ&ショートケーキ」「不動明王のお気に入り肉抜き甘口カレー」「大日如来を元気付けたロシアンルーレット餃子(中身が白米とあんこの餃子が混じっている)」「帝釈天が初めて食べたアボカドアイスクレープ」「釈迦如来と帝釈天のお気に入り甘味セット」という、アニメで登場したお菓子やごはんだったのが嬉しい演出。実はあんこ餃子が結構イケる味だった。特典はランダムコースター、会場ではガチャポンでアニメのちびキャラ缶バッジが購入できた。

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このコラボカフェとほぼ時を同じく、「なむあみだ仏っ!×京都スタンプラリー」が開始される。旧作のシナリオ「梵納寺トリップツアー」で夢見たことが実現された企画だった。ラリーは 京都タワー(阿修羅王)→東寺(大日さん)→因幡薬師(梵ちゃん)→六角堂(お釈迦さま)→アニメイト京都店(帝釈さん)

各所にスタンプ台と等身大POPが設置された。どの寺社にも感謝しっぱなしで素晴らしかったが、特に東寺が許可をして頂けたのが大変に衝撃だった。どんなに熱心に丁寧に作品を愛して、なむあみで言えば本来の仏さんを大切にしても一般の人にとってはそんなの知らんがな不謹慎で一蹴される話、それでもこの仏さんが好きなんです大切なんです迷惑はかけないよう努めますという気持ちを常に意識してファンをしていたので本当に驚いた。きっとなむあみの中の人が大変に尽力してくれたんだと思い全力で参拝させて頂いた。このラリーが嬉しくてルートには入ってなかったけど、観智院、たこ薬師なども参拝させて頂き、午後は妙心寺東林院の沙羅の花を愛でる会への参加を果たした。この東林院の沙羅の木は立派な双樹なのでいつか見学させて頂きたいと思っていたが季節の期間に行くことが中々叶わなかった。なむあみのおかげでこれを果たせたことは大変に嬉しかった。

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自分が参加したのは2019年6月22日。このちょっと前に東博で東寺展、龍谷ミュージアムで因幡薬師の展示があって主要な仏さん不在の状態があったが、それを回避しての日程だったが、ちょうどこの日がSTELLAMAPでの最終回先行上映会の日だった。上映会へ行けなかったことは残念。

2019年7月1日にはなむあみ史上初となる公式ガイドブックが発行された。書籍として形に残るものを残してもらえる!という喜びがすごかった。しかもカラーのワイド版で、しかも軽い紙かつ見開きやすい書籍で最高だった。この時に初めて仏さんの詳細なディディールと設定資料、身長や好みといったパーソナル情報がまとめられた。お不動さんの甘口カレーは旧作から暗黙の了解的にあったが、大日さんの好物が「パラミツ」と「スターアップル」なのが判明したのはこの本が初。パラミツはシロップ缶やチップスを簡単に通販できるが、スターアップルは国内で通販できるのはかろうじで種か苗。実を食べようと思うと沖縄へ行くか(なお栽培地域は一か所のみ)シンガポールやインドネシア方面の直接現地へ行かないと食べられない果物であることが判明した。

続き新紀元社より「なむあみだ仏っ!−蓮台−で学ぶ神仏の世界」が発行される。なむあみの仏さんと実際の仏さんとを繋ぐ珠玉の一冊。一尊紹介するにも膨大な資料との精査のにらめっこだったことと思う。新紀元社の気合の入った構成に大変感激した。また今までにない紹介情報や旧作ででしか知り得なかった情報が挿入されたことも注目の高い書籍だった。

2019年6月28日〜7月17日には池袋P‘PARCOのLimited Baseでなむあみの期間限定ショップが開設された。なむあみによるなむあみだけの商品が置かれる空間は最高だった。こんな空間が見れる日が来るとはと、感無量だった。この時にアニメ絵の梵納寺背景付きアクリルスタンドが発売されたのだが、これが梵納寺本堂を真正面にとらえた、映像ではない現物静止画として見れる品物として最高に良かった。

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この年の夏コミのDMM企業ブースになむあみが出展。なむあみのグッズとしての決定版と言ってもいい巾着・手拭い・ミニバッグの三点セット「参拝セット」が販売された。なむあみにふさわしい、なむあみだからこそ輝くグッズとして高峰のものだと思う。自分は巾着には御朱印帳を入れ、欠かさずこのセットで参拝させて頂いている。

2019年9月13日にはなむあみ史上初のプライズぬいぐるみが発売。プライズは旧作では缶バッジ(しかも当時フリューが出した缶バッジはその時点でまだ実装していないカード絵の缶バッジがプライズで出るという異例の事態だった。もちろん設置店舗にすっ飛んでプレイした) 蓮台ではスクウェア缶バッジがプライズとしてあったが、ぬいぐるみはなむあみ初。しかも推しがおられたのでやはり設置店舗へすっ飛んでプレイした。初めてのぬいぐるみはすごくかわいくて、推しのぬいぐるみと人生を歩む人の気持ちがわかってしまった。

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正確な日付は失念してしまったが、なむあみは旧作、蓮台でそれぞれ一度ずつAGFに出展をされている。AGFは女性向けゲームの企業がたくさん出展されるので物理的にも精神的にもコミケと変わらない過酷なイベントだが、1ブースまるまるなむあみの世界というのは感慨深く、自分にとっては行く甲斐のあるイベントだった。蓮台になってからたくさんのグッズが展開されたおかげで自作を含むことない複数種で構成された痛バを作ることができた。推しのグッズとして、なむあみのグッズとしての歴史が凝縮された痛バを作れたことがとても嬉しく、一生の宝。(画面のお守りだけは東寺のお守りだが)

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2019年10月1日のイベントからは神通カードにシナリオが付属するようになった。この新システムは結神通全開放に続き、ものすごく高いモチベーションを維持できたシステムだった。おかげさまで読みたかったシナリオは全て読ませて頂いた。イベントの中での話もあればイベント後の後日談的なシナリオもあって色々楽しかった。神通シナリオはどの話もお気に入りだ。

2019年10月5日〜12月1日にはついに三重県総合博物館とのコラボレーションが開催された。悲願の博物館とのコラボ、しかもなむあみでとてもお世話になっている三重県の博物館との、しかも博物館の開館5周年記念の「三重の仏像」という大規模な仏像展とのコラボだった。ついになむあみ、ここまで来たんだ…!と感激せずにはいられなかった。展示室横には等身大パネルが置かれ、別室では一部屋丸ごとなむあみの展示がされていた。この時に個人的に「参拝セット」と双璧をなす、なむあみならではのグッズ「塗香」と「文香」が販売された。なむあみだからこそ作れるグッズを販売して頂ける喜びはものすごい、そして自分にとっては最高の実用性の高い品物だった。この塗香を作られた香道家の今井さんが監修されたカオルちゃんとヌーリーの塗香紹介パネルも本当に素晴らしかった。自分は、文香は民俗芸能見学時の寄付のお金と、御朱印帳に忍ばせて香らせている。塗香は感染拡大防止策でお手水が使えなかった時期の近くの寺社参拝時には大変重宝した。なむあみがいなければ、今井さんとの出会いもなかったと思う。

展示と、もう一つのコラボ企画である津周辺の寺社をめぐるスタンプラリーも開催された。このスタンプラリーの中におなじみの津観音さんがおられたことは本当に嬉しかったことだった。一身田の高田本山にも初参拝をし、高田本山の休憩処「蓮心庵」の方にも大変お世話になった。蓮心庵さんが黒板看板になむあみの阿弥陀さんを描かれておられたのがとても嬉しかった。

博物館コラボは、せっかくだから三重の仏像展に寄せた記念講演にも参加してみよう、民俗芸能見学も視野に入ようと日程を組んだので、二度目の時には10月にもまたいだ。ちょうどこの時期に津は市全体の祭りとして「津まつり」を大々的に行うのだが、その時に二つの無形民俗文化財「しゃご馬」と「唐人おどり」が同時に見れるというので津まつりを目標にしていた。が、この時は台風19号のせいで津まつりそのものがなくなってしまった。これには本当に落ち込んだが、心優しい地元の人がやはりその二つの民俗芸能が見学できる高田本山の「一身田まつり」を紹介してくれた。おかげでしゃご馬も唐人おどりも見学でき、地元のチビっ子とも交流できかつ企画展示も常設も記念講演も聴講する充実した一日となった。これがきっかけで、三重県の念仏踊りの分布にも興味を持った、本当に思い出のコラボになった。

この記念コラボで初めて八供養や十二神将、日光月光も前に出てきたのが嬉しかった。

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2020年1月1日、大晦日から元日に変わるその瞬間にゲーム内の新年ガチャで推し二尊の二尊同時シナリオ付き神通が来た。自分はこの時除夜の鐘をついていた最中であった。自分史上あまりのカオスな精神状態での年越しに、何がなんだかわからなかった。

2020年1月28日にはゲーム内で修二会が復刻。神事・重要仏事は毎年つつがなく行うことも重要の一つなので毎年復刻してもいいと思っていた。この復刻の時に新システム「着せ替え」が導入された。この着せ替えがついた神通カードの初めては大日さんだった。この時の衣装の鬼面が金色の四つ目の鬼面だったことから平安期の宮中追儺(節分)の方相氏、しかも衣装の感じからして吉田系の方相氏であることが予測されたっていうか方相氏だった。胸元のまだら紅白の椿も修二会の象徴である「糊こぼし」の椿で、この衣装はまさになむあみだからこその衣装だったし、とても好みの構成だった。

年は明けて2020年2月1日〜2日、みやこメッセ京都で京仏壇の職人さんたちのイベント「第55回京仏壇・仏具展」とのコラボが開催された。実は2月の2日が千葉県の八千代市民会館大ホールでの、完全なるなむあみの単独イベント「第七兆五億二千万五十九回仏会議」が開催という京都ー東京ー千葉間を移動する驚異の過酷日程だった(笑)まずは京仏壇・仏具展の思い出を綴る。

仏壇・仏具のイベントとのコラボは想像だにしなかったが、とてもなむあみらしいコラボの采配でワクワクしたし、もし自分に何かあって死ぬことになっても、このイベントがあったから、とにかくなんかもう大丈夫みたいな気になった。この時に大日さんのレーターである丸木先生の描き下ろしで、法界定印を結ぶ胎蔵界の大日さんがコラボイベントのイメージ画となった。法界定印を結ぶ大日さんはこの時が初。

当日は数量限定で様々なグッズが販売されたが、中には職人さんの技術を余すところなく使った品物もあってこのコラボイベントのクオリティの高さを思い知った。会場内では実際の仏師が制作された仏像と、各キャラクターのミニパネルが同時に展示され、技術体験・仏壇コーナーの隣には、壁面一面の宇宙柄を背景にした仏さん達のポスターが貼られた。この時に初めて五大尊が一同に介した。仏壇・仏事相談コーナーにおられた現職のお坊さん方が壁面ポスターを見られていたのがとても印象的だった。なむあみをみて、どのように思われただろうか。

このイベントはMiemuのコラボに続き大変にハッスルしたイベントだった。仏壇・仏具職人の方と話す機会なんて滅多にない。仏さんと人を繋ぐために特化された技術に対し、日々何を見て、何に気をつけ、何を感じているのか、どんな思想をお持ちなのかを聞く絶好の機会だった。おかげさまで夢中に手を動かし、職人さんの話を聞き、食べるのも休憩も忘れて閉会時間まで熱中した。最終的に職人さん側からアニメコラボで来た人間がここまで熱中するのは何故と問われてしまった。…仏さんが大好きで、讃えたかったからです!!!

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2月2日、高速バスで東京にトンボ帰りし、そこから千葉県の八千代市民会館ホールへ向かう。ついにホールを借りてのなむあみだ仏っ!単独の、声優さんも登壇するイベントが開催された。単独イベント…なんという感激する響きだろうか。この先、このようなイベントはもう行われることはないかもしれないという覚悟で昼夜両方の部の参加をした。この時に、同じく旧作から追いかけていた友人主催のフラスタ企画に参加さてもらった。参加者みんなで考えて、光り輝く輪光と五智の五色でまとめたフラスタを贈った。

この時ばかりは個人でも登壇される声優さんに小さいけどお花を贈らせて頂いた。贈り物は最終的に荷物になってしまうだろうなと自分は思うので今まで控えてだが、もうこういう機会はないかもしれないと思って、悔いのないようにした。

仏会議はアニメとしてのイベントだったのだが、なんと推し二尊の声優さんがご一緒に登壇をされるという、さすがにいくらなんでもこれは叶わないだろうと思っていた夢が現実になった。なむあみの声優さんはそもそも全員素晴らしく多忙を極める声優さんばかりなので、登壇が極めて困難な人たちだと思っていた。だからこそなむあみでの登壇イベントが貴重だったのだ。もちろん、この日まで自分の推しが登壇することは一切なかった。

なのに二尊が一緒に登壇される…あまりの衝撃と喜びで頭がどうにかなりそうだった。これまでも頭がどうにかなりそうだったが、やはり頭がどうにかなりそうだった。

この時の物販や特典もいろんなグッズが登場した。個人的にはこのイベント専用のラバーブレスレットが最高に滾った。また、当日購入ではないが、先行予約で、購入ナンバーの刻印つき額装ファイングラフ(高精細印刷)を頼んだのもいい思い出になった。高精細印刷でなむあみの仏さんを見たかったし、原画がアニメ円盤のDMM直販購入特典だった、帝釈さん、梵ちゃん、阿修羅王、お釈迦さまに大日さんの冠婚葬祭スーツ姿のイラストだったこともアドバンテージの一つだった。ちなみに購入No.は02。

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この後のリアルイベントとしてアトフェスの八景島シーパラダイス版イベント「アイランドフェス」(通称アイフェス)と奈良博の「毘沙門天ー北方のカミー」展とのコラボがあったのだが、この頃からウイルスの脅威が報道されるようになり、奈良博は自分が組んだ日程時には臨時閉館に踏み切っていた。八景島は臨時閉館等の対処はなかったが、なむあみが参加しているイベントで感染者が出てしまったら、そしてそれが自分であったら、八景島の職員・海洋生物になんらかの影響を及ぼすことになったらと考えると断念せざるを得なかった。ギリギリまで悩んだが、自分の判断がなむあみに迷惑をかける事態になってしまうことは避けたかった。…でも行けなかったの本当に悔しかった。

2020年4月24日には、なむあみ史上初となるドラマCD「仏様の人間界ぶらり旅京都編」が発売された。ドラマCDは女性向けコンテンツの展開としてとてもメジャーな商品だが、なむあみでは叶うか叶わないかわからない展開だったので、情報が公開された時は本当に嬉しかった。話の内容は帝釈さんと梵ちゃんと堂守で京都を巡る話。各店舗の購入特典がそれぞれ別の場所でのサイドストーリーだった。ダミーヘッドマイク仕様は聞くと帝釈さんと梵ちゃんがものすごく左右に振っており堂守がいかにフラフラ歩いてるかがわかる仕様だった。東寺を詣でたので特別協力に「東寺」の名前が輝いていたのが眩しかった。

2020年6月16日にはなむあみの生みの親(株)ビジュアルワークスから直接の受注生産書籍「摩訶梵納寺真書」(通称なむあみ真書)が発行された。史上初の旧作のキャラクター、カードイラスト、煩悩くん、ソルト&ポテト先生の4コママンガ、蓮台含めての全イベント年表が収録された、まさに決定版的な本だった。ソルト&ポテト先生の4コマなどはほぼ女性向けゲーム誌でしか見ることのなかったものなのでとても貴重。今まで旧作の情報は旧作ユーザーの有志がまとめたり、語り部のようにして繋いでいたが、ついに公式の手によってまとめられたことに大変な喜びを感じた。公式の手によって作られるのが一番なのだ。

関東圏の非常事態宣言が明け、2020年6月18日〜6月29日まで通算4度目となるコラボカフェ「梵納寺へようこそ」がSTELLAMAP CAFEで開催された。今度はゲームが主体、和服給仕風衣装のお釈迦さまがメインイメージのコラボだった。今回は食事メニューがとても充実した内容で、和食プレートにお味噌汁つき(しかもうまい)というとてもなむあみそのものの趣旨に沿ったメニューがあったことに感激した。今回は新しく十二天の火天さんが参加し、ドリンクでは熱い地域鉄板のオアシスドリンクであるスイカを使ったジュースという超ナイスな采配だった。お釈迦さまのジュースも同じく熱い地域鉄板の果物であるマンゴーを使用したジュースだったのがとても良かった。このコラボのおかげで今もスイカジュースにハマっている。

特典はランダムコースター、物販はメインイメージのお釈迦さまのアクスタと、臨時休館で会期が著しく短かった毘沙門天展の販売グッズが入荷されていた。記念と言う意味でも、行けなかった悔しさの雪辱という意味でもアクスタ全種を買った。

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開催中は感染拡大防止策として、席を離しての一人一席のソーシャルディスタンス、対面禁止、マスク着用、アルコール除菌徹底、おしゃべり禁止、トレード禁止という中でのカフェだったが、個人的にはあまり周りを気にせず、自分の世界とご飯に没頭できたので逆に快適だった。普段は汚くなるのが嫌で大日さんのぬいぐるみを外へ持っていくことはしなかったが、この時ばかりはドリンク全制覇記念に一緒に撮影をした。とても可愛い。

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…これが現時点でのなむあみが企画した最後のリアルイベントだ。


ここまで四年間のなむあみとの思い出を書いてみたが、とても長くなったことに自分でもびっくりしている。無我夢中で追いかけていたから落ち着いて細かく振り返ることを忘れていたが、四年間の中でこんなにも多くのものをもらい、旧作での夢叶えてもらえてたんだと改めて感じた。

公式からサ終のお知らせが来た時、お疲れ様でした、寂しいけどありがとうと呟いたが、本当は寂しいどころの話ではない。喪失感とショックと力及ばずすみませんという悔しさを総括する言葉が出てこなくて、でも何か冷静に言わなければと思って出た言葉だった。二次元と三次元の境界を曖昧にしたからこそギリギリ首の皮一枚繋がってる精神状況だ。今だってここからどう締めたらいいのかと思っている。

四年間本当に本気でなむあみを追いかけた。その中で楽しかったことも、楽しくなかったことだってたくさんあった。ランキングの上位でキャラdisりながら暴れてた奴に悩まされもしたし、それに病んでやめてく人やローテの厳しさやら何やらでひとり、またひとりやめていく人を見送る辛さもめちゃくちゃに味わった。人生で初めて「古参」という立場も味わった。しんどい時もあったけど、でも、それでもなむあみが、大日さんが、お不動さんが好きで好きでどうしようもなかったから夢中で追いかけた。でかい感情にならないわけがない。寂しいけど楽しかったありがとうなどというきれいな言葉ではちっとも本当は表現なんてできない。

でも、喪失感でいっぱいになるよりもらったものをしっかり思い出して記録しょう、感想を書こう、感謝しようと思って書いた。

今は喪失感と同じくらい、感謝の気持ちでいっぱいだ。なむあみだ仏っ!を運営された方々、四年間、本当にお疲れさまでした。自分の中では本当に、とても大きな存在の作品です。「自分が好きな作品の一つ」ではない、あまりにも大きな存在です。この四年間は思い出ですが、ゲームが終了してもなむあみそのものを過去のものにするつもりは一切ないです。ほとけさんに終わりもクソもあるかと思ってるので自分の中で別れをいう選択肢はありません。あたりまえです。

だからまたなむあみが動くまで、ずっと共に生きようと思いますっていうか生きます。喪失感で空いた穴は、実際の仏さんやそれを支える方達や祭りに貢献することに繋げようと思います。だから、また動くまで自分の中の梵納寺で仏さんを待とうと思います。いつでもすぐに立ち上がって追いかけられるようにしておきます。デカい感情になることを許してください。こんな気持ちになるには十分な四年間でした。檀家と堂守の役目は、生涯賭して勤めます。