Finals優勝 ジャンドかまどガイド

はじめに

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先日行われたThe Finals2019を優勝してきました。
たくさんの応援&お祝いをありがとうございました!
スタンダードは環境末期で需要はあまりなさそうですが、調整の際にまとめていたメモを基に急いで記事をアップします。
ジャンドかまど(以下ジャンド)についての記事ですが、調整する時に意識していることなど、普遍的な部分を厚めに書きたい所存でございます。

デッキ選択の経緯

MC後のスタン上位デッキは大きく分けて4種類。
ジャンド、シミックフラッシュ、ジェスカイ創案、シミックランプ。
これらに追従する形で、BG Adventureや青白コン、各種アグロなどが存在する格好。

各デッキ毎の相性を分析すると、ジャンド以外にはそれぞれ明確に不利なデッキがあり、ゲーム展開次第では技術介入度0で負けてしまう所謂ハメパターンがあることが判明。

シミックフラッシュが不利とされるジャンドだが、ガチョウ+パン屑や、ねこ+複数のかまどなど、カウンターされにくい軽いアクションでのハメパターンが存在する時点で、明確な不利にはならないと結論付けた。

デッキ選択の際に注目しているポイントは、大体以下の3点。

1.安定性
最重要なのはマナベース。
基本的には、殿堂プレイヤーでありマナベース警察の祖であるFrank Karsten氏のマナベース記事に基づいて判断している。

https://www.channelfireball.com/all-strategy/articles/how-many-colored-mana-sources-do-you-need-to-consistently-cast-your-spells-a-guilds-of-ravnica-update/
(リンク先は英語)

どんなに強力なカードを採用していても適正ターンに唱えることができなければ、真価を発揮することができない。
臨むイベントが長期ラウンドであればあるほど、その弱さが顕現化して襲ってくる確率は高まる。
GPを戦うデッキとMOで5-0を目指すデッキでは、安定性を下げるリスクが異なるのだ。

相性が極端に不利な相手がメタゲームに存在するデッキは基本的に使いたくない。自分がどれだけ高い制度のメタ読みを発揮したところで、マッチングする相手の思考はコントロールできない。
環境で最悪と考えられているようなデッキだけが不利なデッキであっても、相手は特別な事情(練習時間や金銭的なものなど)からそのデッキしか選べない可能性もある。
そういった相手にマッチングしてしまうリスクも、大きく見ればデッキの安定性を下げていると考えている。
(GPのメタ読みが難しい理由はきっとここにある)

2.プレッシャーが多角的か
攻めの手段が一辺倒だと対策が容易になってしまうため、直接ダメージやPWマウントなど複数種のプレッシャーを取り入れられるデッキが望ましい。

例えば、アグロデッキを構築する際にはモダン環境のバーンを目指している。このデッキは、序盤のダメージは1マナクリーチャーで稼ぎ、中盤以降は直接火力によって相手を打ち倒すメインプランをとる。アグロデッキにして攻め方が2wayあるため、受ける側も単一の対策手段ではどこかに漏れが生じる。

こうした考えは以下の記事が参考になるかもしれない。
https://article.hareruyamtg.com/article/16685/
(サイの項)

https://kakurinoba.diarynote.jp/201908291118582946/
(ギデオンの項)


3.ブン回りの有無
デッキの最大値はブン回りが定義する。
それが強力であるほど不利デッキにも勝ちうるし、相手の渋回りを咎めやすい。

ブン回りの動きに必要なカードが3種類以上であるときは、大抵夢を見すぎていることに注意したい。
ガチョウからのオーコ、らせんからの再生など、必要パーツが少ないほうが当然ながら再現性は高まる。
毎回初手にエクゾディアが揃えば苦労はしない。

今回のジャンドは上記の項目を全て満たしたデッキであるため、選択に迷いは無かった。

メインデッキ

固定枠から構築開始。
猫4、ガチョウ4、かまど4、パン4、波乱4、コルヴォルド3。
23/60

戦争の犠牲はMC後の環境では強く使えないこと(フラッシュの蔓延やミラーでの差のなさ)が多く、採用するためにはデッキにマナ加速を必要とすることから不採用。
逆に、マナ加速を採用しないことから土地は25以上が確定。
6マナ域を採用しないのであれば26枚目は不要。
48/60

採用検討カードの全てが固定枠のどれよりも必要になることが少なく、固定枠を安定的に引き込むことの方が重要と判断。
特定のカードを中心としたゲームを展開するマッチも多くあることから、孵化+不和を採用。
これに伴い、残りの枠は極力クリーチャーで埋める方向で一致。
50/60

創案にメインから勝てるように、ブロントドンを採用。
アグロのエンバレスを割れたり、メインからの対応力が向上する部分は評価。
それ以外のデッキにはたいした活躍を見せないため、2枚に抑えた。
52/60

クリーチャーカウントで除去の残忍な騎士は積極的に採用したかったが、現環境の除去のターゲットがどれもマナコストの大きいものであり、
フラッシュの存在もあるため、複数枚引き込むことにリスクを感じて2枚の投入。
54/60

ミラーのガチョウや、対ランプの浅瀬を盤面を進めながら対処できる点を評価して狼を採用。
同じ理由から、ヴラスカも追加。
非クリーチャー呪文ではあるが、プラス能力が膠着した盤面では頼もしい。
アグロへの耐性も当然向上。
57/60

虐殺少女は対アドベンチャーへの強さは言わずもがなだが、捲れない盤面を1枚で何とかできる。
複数枚は引き込みたくない上、孵化から探すこともできるので1枚だけの投入。
58/60

席次+石像
波乱の悪魔+席次の接死コンボは言わずもがなだが、実は石像の守備範囲が超優秀。
インスタントであるため、創案でも再生でも相手ターンに割れる上に、ディッチャのように腐ることもない。
Finals本戦では一度も接死で使わなかったのは秘密。
60/60

サイドボーディング

ミラー
+2壮大な破滅
-2ブロントドン

Simic Flash
+2強迫 3害悪な掌握 4恋煩いの野獣 1ドリルビット
-1席次 2孵化 2ブロントドン 2意地悪な狼 1ヴラスカ 1虐殺少女 1コルヴォルド

Jeskai Fires
+2強迫 2壮大な破滅 3恋煩いの野獣 1ドリルビット
-2孵化 2残忍な騎士 2意地悪な狼 1ヴラスカ 1虐殺少女 1コルヴォルド

Simic Ramp
+3害悪な掌握
-1席次 2ブロントドン
後手の場合はさらに+1虐殺 -1席次

BG Adventure
+2壮大な破滅 3害悪な掌握 1虐殺少女
-2孵化 2ブロントドン 1意地悪な狼 1コルヴォルド

Izzet Flash
+2強迫 1壮大な破滅 3恋煩いの野獣 1ドリルビット
-2席次 2孵化 1ブロントドン 1虐殺少女 1コルヴォルド

赤黒騎士
+3恋煩いの野獣 1虐殺少女
-2席次 2コルヴォルド

キープ基準

ガチョウ+パン屑とコルヴォルドによる大量ドローで手札事情は突然に改善するため、キープ基準はキツく設定する。
コンボパーツが片方だけある手札が一番弱いので、2枚揃うまでマリガンするのが基本。

ガチョウがある場合
相方がかまどならマリガン。

猫がある場合
相方がパン屑ならマリガン。

2戦目以降は、相手の動きを想像して、ついて行けそうになければ即座にマリガンしよう。

12/23 追記分

このデッキの共同デザイナーであるjg(@sangokuyou28)氏が、どうしても補足をしたいとのことで、より詳細な解説の記事をアップしてくれた。
こちらも併せて読んでいただけると幸いです。

12/25 追記分

デッキ選択の経緯をリライトしました。

取り急ぎこんなところで
何か質問などあれば、https://twitter.com/1_3drop?s=09 まで。

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