LUNA SEA DUAL ARENA TOUR 2023に行って覚悟を決めた話

タイトルの通り、LUNA SEAが現在行っているツアーの仙台公演2daysに行ってきました。
初日のMOTHER OF LOVE, MOTHER OF HATEと
二日目のUN ENDING STYLE。
両日とても素晴らしいステージを見ることができました。

しかしこのツアー、発表された当初は「すごいことをやっているな」「魅力的だな」と思いつつも、行く予定はしていませんでした。
そもそも、このツアーを発表する直前に行った「THE BEST OF LUNA SEA 2023 A Show for You」
私はこちらの公演のチケットを取得していたにもかかわらず、
行かないという選択をしました。

そんな私がなぜ、今回のツアーに行こうと決意したのか。
そして行った結果どう思ったのか。
気持ちの整理がついたのでテキストで残しておこうと思います。


RYUICHIとの出会い、LUNA SEAとの出会い

小学校低学年の頃、ちょうどソロ活動をしていた時期の河村隆一さんをテレビで見て、お芝居も歌も素敵なその不思議な魅力に恋した私。
そんな彼は、兄貴がよく聴いていたロックバンド「LUNA SEA」のボーカリスト「RYUICHI」と同一人物だった!ということにしばらくは気づきませんでした。
しかしソロ活動を終了し、バンドで「STORM」を発売したあたりで当時の私はL'Arc〜en〜Cielにハマってしまい(ちょうど復活時期が同じでしたね)
LUNA SEAというバンドの存在は知っているけど、特に追いかけてはいない。というくらいの距離感でした。
で、気づけば終幕を迎えていました…
Mステで「LOVE SONG」やってるのを見かけましたが、まさかあれが終幕前ラストの曲だったとは…

そしてそこから数年後。エレキギターやベースを入手し、バンドを始めた私は当時のバンドメンバーから「なんかLUNA SEAが公式サイトで謎のカウントダウンしてるらしいで」という情報を聞き、うわぁ懐かしい!と彼らのことを思い出して、
久々に聴いてみたくなり、中古のCDショップで買ったのが…

STYLEでした。

END OF SORROW、DESIRE、IN SILENCE、1999、G.
どれもこれも懐かしい!
シンコペーション多様、印象的なイントロやサビ、短くともドラムソロが設けられがちなところ、とにかく癖になる曲調などなど、LUNA SEA節全開です。
そしてバンドを始めたから「この人たちめちゃくちゃ難しいことしてるな」ということに気づきました。
当時の私は
・ツインギターの重厚なサウンド
・シンセを多用しない
・ステージセットがシンプル
というところに「真のロックバンドのかっこよさ」を感じて、
そういえばあの曲は?
あれも聴きたいな…と、
気づけばオリジナルアルバムを全て入手しまして。
迎えた2007年12月24日、一夜限りの復活ライブ。
その映像を後から目にして「めちゃくちゃかっこいいやん…!」と完全にハマってしまいました。

しかし実質解散しているバンドなので、次のライブ予定なぞありません。
過去の音源を聴くか、過去のライブ映像を見るしか楽しみ方がなかったんです。
当時ギリギリ10代の私は、働いてはいましたが収入は微々たるもの。それを抜きにしても有給休暇をすんなり取得できる雰囲気の職場でもなかったため、遠征なんて考えられず…その後の2008年ヒデサミが決定しても参戦できず、ネットでセットリストとかレポを見て「うぉぉ…ブルトラ…!LUNATIC TOKYOでやってたやつやん!めっちゃ好きやった!」と興奮しつつ、
後で映像で確認して「やっぱりかっこいい!」となって終わり。

LUNA SEAのライブが見てみたい。
しかし、過去の作品を繰り返し聴いて・見て、とするか、
コピーバンドのイベントで擬似体験をするか、
各メンバーのソロライブに足を運ぶくらいしかできませんでした。
(INORANソロ行ってました)

そして2010年、LUNA SEA REBOOT。
私的にこのREBOOTは、長年のSLAVEの皆さんの強い想いが引き寄せたものだと思っています。SLAVEを継続させていた運営側の皆さんも、SLAVEで居続けていた人たちもすごい。そしてそんな未来を思い描いていたINORANさん…(詳細は調べてください)本当に感謝です!

ワールドツアーを経て、クリスマス近くに東京ドーム2days。
2010年12月23日、私はついに念願叶ってLUNA SEAのライブをこの目で見れることになりました。
夜行バスで移動(今の私にはもう絶対無理な移動手段である)して、ステージから遠い遠い席で、ベル状に伸びた花道のセットを見下ろしながら

暗転して、月光が流れて、
何筋にも伸びたライトが客席をザアッと照らして響く
「LOVE」…LOVELESS!
LUNATIC TOKYOで見まくった演出!本物や…
感動して、感動しすぎて、ぼろぼろ涙が溢れてきました。
ツインギターの音にドラムのフィルが入って、ベースとリズムが入って、RYUICHIが歌い出して、その音を身に受けて鳥肌が立ちました。
あまりにもクオリティが高すぎる。

本当に復活してくれてありがとう。
もう一度その姿をステージの上で見せてくれてありがとう。
きっとあの場所には、私のような人間が何人もいたと思います。
この年はカウントダウンライブも行きました!
その時の同行者はLUNA SEAを見て、聴いていた兄でした。
とても楽しそうにDéjàvuを歌ってました(笑)

再起動したLUNA SEAの勢いは凄まじかった

2011年、セルフカバーアルバム「LUNA SEA」の発売、震災復興のための新曲配信、そしてさいたまスーパーアリーナでの「A Promise to The Brave」
まだ流行り始めのTwitterで繋がったご縁から、ここでSLAVEのお友達がたくさん増えました。
2012年、シングルCDとしての新曲発売、Zeppツアー開催。
1年に1回ライブが見れるだけでも幸せだったところに、嬉しすぎるお知らせがどんどん舞い込んできました。
2013年、初めてのSLAVE限定GIG参戦、新曲プロモでMステ出演、オリジナルアルバム「A WILL」の発売。
ラストの曲、Graceを歌詞カードを見ながら聴いて涙を流しました。
2014年、A WILLのツアー発表。病み上がりで無理して参戦して声が出なくなった日もあったな…そして夏のSLAVE黒服限定GIG。憧れの黒服限定!当時DIR EN GREYのツアーも行ってたのでライブ祭りでした。
今の私が4日連続オールスタンディングライブに参加したら
確実に死にます。

2015年、大阪城ホールでのツアーラスト、そしてLUNATIC FEST開催発表。
X JAPAN、SIAM SHADE、DEAD END、DIR EN GREY、GLAY…そしてLUNACY!などなど超豪華なメンツ!
振り返れば、無敵最強ボーカリストのRYUICHIの声の調子が明らかに悪かったのは、このフェスの初日くらいでした。
2016年、ほぼ毎年恒例となっている年末さいたまスーパーアリーナ公演においてクリスマスソング「HOLY KNIGHT」発売。
物販に間に合わず友達に代理で購入してもらった記憶があります。
2017年、アルバム「LUV」発売、年末にツアー発表。
2018年、LUNATIC FESTを再び開催。しかしこのイベント、私自身の体調がよろしくなく参加を見送ったのです…無念。
この年の周年ライブ武道館公演の「闇火」が凄まじくて、
死ぬまで記憶から消えない自信があります。
そして年末はIMAGEとEDENの再現ライブ!ギリギリでスケジュールの調整がついたのですがチケットがマジで見つからず、かなり焦った記憶があります。それほどまでに「あの時LUNA SEA聴いてたな〜いっちょ見に行ってみるか!」という人が多かったように感じます。

そして2019年、正月早々驚くべきニュースが入りました。
RYUICHIが自身のブログでさらっと…
「入院します」
その数日後に
「肺せん癌の手術をしました」と。

入院することや手術に関しても、病名についても、あまりにも突然すぎて何も反応できなかったことを覚えています。しかし本人は至って明るい…というか、淡々としていて「手術はすんなり終わったし今はお医者さんと相談して次のライブに向けてのトレーニングを始めるよ」という前向きな話ばかりだったのですが、
2018年年末のあのステージに立っていた彼は、病に冒されていた状態だったというわけで…

LUNA SEAのライブは常に「命がけでステージに立っている」というヒリついた空気感が魅力でもあったのですが、
それが本当の意味で「命を削っている」ということがわかって。
私の中で何か意識が変わり始めた出来事でした。

そんなことがあった後ですが、ずっとずっと行きたかった結成30周年武道館公演に初めて参加しました!
RYUICHIの術後ということで、どうなっているか?と心配していたのですが声量が落ちたりすることもなく、何も変わっていなかったことに安心しました。
そしてニューアルバム「CROSS」の発売。
REBOOT以降どんどん研ぎ澄まされていくサウンド、深まっていく世界観に来年のツアーへの期待が高まる中で、年末さいたまスーパーアリーナの公演を終えました。

歪み始めたのは

そして2020年、CROSSのツアーがスタート。
私は大阪、神戸、広島に参戦予定でライブが何度も見れることをとても楽しみにしていました。
ところが全世界がパンデミックに陥り、ほとんどの公演が延期。
ここで中止ではなく延期というところにもまた彼らのすごさを感じました。
エンターテイメント業界の損害は凄まじいものだったと思います。振替公演の会場を抑えるのもとても難しかったはず。
そんな中でLUNA SEAは決まっていた公演のおそらく全てを中止ではなく延期として、ここから約2年かけてツアーを完走させたのです…
誰もが不安になる中、LUNA SEAはやはり前向きで、
配信で新曲を発表してくれたり、
SNSを活用したり、その歩みを止めませんでした。
年末にライブの発表もあったのですが、直前で真矢さんが感染してしまい、再び延期に…
2020年の12月は同じ理由でSnow Manの紅白出場が無くなった年でもあったので、本当に辛いことだらけで
自分自身にも「あなたよく耐えたわね」と言いたい…よく頑張ったよ。

でも本当に、ライブの延期も中止もなんだっていい!
生きてさえいてくれれば、それでいい。
当たり前のことですが、それをより実感した一年でした。

そして、2021年。
延期になっていた公演が3月末に行われました。そしてその後の5月29日のライブ…それぞれ配信で見て、私は違和感を覚えました。

RYUの声がおかしい。

最初は「久しぶりにLUNA SEAで全力で歌ったやろうし、たまたま調子が悪いだけかな?」と思っていたのですが
どうもその症状が継続してるっぽいな…と思い始めました。

ファンの皆さんもざわざわとする中、この年の秋に広島公演を現地で見に行きましたが、その時も明らかに苦しそうに枯れた声で歌うRYUICHIがいました。
ソロでの活動はあったし、歌うことは続けてきたと思うのですが
「LUNA SEAのボーカル」としてライブのステージ上で歌うことが1年間ごっそり無くなってしまったことが原因なのか?はたまた肺せん癌の手術が原因なのか…おそらく、どっちもだと思います。
このまま、同じペースで活動を続けていくのか?と不安な気持ちを抱えていたこの年の年末、
ついに、RUYICHIが声帯の静脈瘤の除去手術を行うということで、活動休止が発表されます。

正直、発表された当初はもう「どうぞどうぞ、お休みになってください!!」という気持ちでいっぱいでした。もちろんLUNA SEAの活動が見れなくなるのはさみしいですが、
手術をしたRYUICHIがこの先気持ちよく歌えるなら、それでいい。

こうして書き出してみるとわかるのですが、
元々幕を下ろしていたバンドとは思えないほどの活動量です。逆にほっとしていました。

そして2022年、
延期、再延期、再再延期となって、約2年越しに大阪公演を見に行きました。気づけば日程調整が何度も入った結果、この日がCROSSツアーのファイナルになっていました。

活動休止前ラストライブ。
私は向こう2年くらいはもう見れないんだろうな…という気持ちで、たまたますごくいい席で見させていただいて、
BELIEVEでお茶目な間違え方をして笑っちゃうRYUICHIと、それを微笑ましく見つめながらも全力で音で支える4人を見て、ボロボロ泣いてました。(今文字打ちながらも思い出して泣きそう)

が、

あまりにも短かった充電期間

2022年、8月。武道館にて復活ライブ2daysをするなんて…

発表を見た時の私の正直な気持ちは「いやいや、早すぎん?!」
ほんまに大丈夫?いや見に行きますけど…と思いながら参戦しまして。
多少不安定なところはあるものの、歌い上げるRYUICHIと、
「おかえり」と支え合う5人を見て、またまた泣きましたね…
そしてこのライブ「かまいガチ」で特集してくださったのも嬉しかった!
この件で賛否両論あったみたいですが、
それについて語ったJさんの「もうみんなを悲しませるようなことはしない」という言葉と、
真矢さんの「でもそれだけ俺たちのことを真剣に考えてくれてるってことだよね。どうでもいい存在ならこうはならない。あぁ、そ?勝手に、好きにしたら?ってなるでしょ」という言葉。
うぅ…なんて懐のでっけぇ人たちなんだ…!
さらにLUNA SEAが大好きになった出来事でした。

そしてこの復活祭、ラストに衝撃の発表が待っていました…

年末、さいたまスーパーアリーナでの黒服限定GIG 2022 LUNACY
発表の演出も、内容も、鳥肌が立ちましたね…

迎えた当日。冬の寒い中、さいたま新都心駅は真っ黒なお洋服の人たちでいっぱい!
ギラついたLUNACY、すごくかっこよかったです。
RYUICHIの声質は再び変化しました。ところどころ同期(事前録音の歌パート)を重ねて使ったりして、
声量はまったく落ちてはいないのですが、おそらく小刻みなメロや長時間歌うことができない体質になっていってるのだな…と、
本人もすごく葛藤しているんだろうなぁ、と。
心の中にぼんやりと、もやもやした気持ちを抱えるライブでもありました。

しかし、どこまでもSLAVEを喜ばせようとするLUNA SEAはどれだけの逆境に立たされても歩みを止めません。
2023年、5月。毎年恒例周年ライブの時期です。
そこで声出しライブを解禁するという発表がありました。
待ちに待った声出しです!
いくらいい音楽を聴けるとはいえ、声援を送れないということはライブ本来の楽しさから考えるとちょっとマイナスポイントではあったので、
それが無くなることを、とても楽しみにしていました。

THE BEST OF LUNA SEAに行かなかった理由

武蔵野の森で行われる2daysのうち、初日はたまたま他のアーティストのライブが入ってしまって二日目だけ参戦するつもりでチケットを入手しました。そうして当日を迎えるまでワクワクして待っていたのですが、
運営側から「政府のガイドラインに従って、マスクの着用は個人の判断に委ねる」という発表があり、
そこでファンの方々の怒りが爆発する…という一件がありました。
あれが悪い、これが悪い、と色々な意見を見かけましたが
私が見る感じ、詰まるところ「コロナウイルスに対する考え方の個人差」で発生している問題だと思いました。ウイルスの感染力や感染症をどれほど脅威に感じているか、というところです。

そして私はそのレベルがとても低いタイプの人間でした。今はどうかわかりませんが、パンデミックの始まりから当時までは圧倒的に少数派だったと思います。
2022年年末の黒服限定GIGで発表された時はもちろんマスクをつけての声出しだと思っていたので、直前の発表があった時の私は「おー、マスクせんでいいんや。ラッキー」くらいに思ってました。
が、ネット上でめちゃくちゃに揉めてる人の表明文がたくさん流れてきて
その中にはかつて一緒に楽しくライブを見ていた人たちもいました。

そこで気づいたのですが、
私の中で、LUNA SEAのライブの楽しめる要素の中には
SLAVEの人たちの楽しそうな姿というのも含まれていたんですよね。
この状況で、このまま運営の提示してる通りに見に行ったら
後ろ指さされながらライブ見ることになるのか…と、思い始めました。
さらに「果たしてRYUICHIの歌はどうなっている?おそらく元にはもう戻らないだろう」ということに気づいているようで、気づかないふりをしていた時期だったので
最強だと思っていた歌声が、
永遠に近いくらい長く続くと思っていた最高に楽しいライブの時間が、
どんどん崩れていく。

コロナ禍で行われていたCROSSのツアー中からずっと抱えていたことが、ここにきて限界を迎えたのです。

よし、もう行くのをやめよう。
そう決めるまで悩む時間はそんなに長くはありませんでした。

ここに関しては今振り返ってみても、本当に行かなくてよかったと思ってます。
後悔はありません。
配信も見てないな…

DUAL ARENA TOURに行こうと思った理由

とはいえLUNA SEAが嫌いになったわけではない。
むしろ彼らの決断はいつだって前向きで、全てが支持できるものばかり。けれども楽しめないことは明確。
今は一旦距離を置こう。それで気持ちが冷めたらそれはその時だな…と思っていました。
そんな中でツアーに合わせてMOTHERとSTYLEの再録が発売されるということになり、
「LOVELESS」と「G.」の先行配信がありました。
私は上記2枚のリマスター音源を持っていないので、音質が割とカッスカスなデータしかなく
再録で音質が格段に向上したものが得られるなら、ということでまずはこの2曲を聴いてみました。

か、かっこいい…

かっこよすぎました。
すごい、LUNA SEAの音楽は、LUNA SEAはやっぱりかっこいい。
これはマジでやばい。
待てよ、他の曲も聴ける?MOTHERとSTYLEの全曲が?
え、早く聴きたい。

そしてそれがライブで見れるなら…ライブにも行きたい。
RYUICHIの歌が不完全であっても、関係ない。
この音を浴びに行きたい。

そもそも不完全だから見るのをやめるって?
突然、RYUICHIのあの歌が聴けなくなるかもしれない。
SUGIZOのノイジーなギターや美しいヴァイオリンの音も、
INORANの凛と響くクリーントーンも、
Jの疾走感溢れるベースも、
真矢の安定感抜群のドラムも。

5人の音をパッケージにできていること、
アリーナツアーを回れていること
これらは全てが、ひとつひとつの奇跡で成り立っている。
幕を下ろすのは明日かもしれない。
1秒後かもしれない。

だったらこれはもう「今」行くしかない。

THE BEST OF LUNA SEAを諦めた時と同じくらいのスピード感でチケットを手にしました。

MOTHERとSTYLE両日参加した感想

そうはいっても「楽しみ:60% 不安:40%」くらいの気持ちでした。
音を聴いて映像を見て想い焦がれて、憧れて、最強と思っていたLUNA SEAは今、一体どんなライブをするのか…

初日のMOTHER OF LOVE, MOTHER OF HATEを見て思ったのは、
やっぱりLUNA SEA最高、好きだな。
ってことと、

RYUICHIが歌ってくれている、ありがとう。
という感謝でした。

声帯にメスを入れた人が、自分ができる限りの歌を我々に届けようとしてくれている。その姿に感動しました。本当にありがたいことです。
自分の中にあったモヤモヤが解消された瞬間でした。

この日は周囲のお客様がおそらく常連ではなく、どの曲が来ても、特効にも、メンバーの動きにもひとつひとつ新鮮に驚いていて。かと思えばミドルナンバーではシンとしていて。そんなとても素直な反応を見ているだけで嬉しくて、
そんな中でROSIERが演奏された時、涙が出てきました。
SLAVEになって初めてのことでした(この曲で泣けます…?)

初めてのライブでも、
節目のライブでも、
精神的に辛い中で見に行ったライブでも、
だいたいいつの日も演奏されていて、
私だけではなく、世界中のたくさんの人に愛されている楽曲なんだということを再認識して、その歴史の壮大さに震えて泣いてしまったんです。

そしてWISH。銀テープが降り注ぐ中で思い出すのはZeppツアーのほぼ最前列で見たRYUICHIの笑顔。
あれから10年が経ち、状況は依然として厳しいけれども彼らは進むことをやめていない。

きっとファンの人たちは彼らに「健康」や「長生き」を願っていると思います。もちろん私もそうです。長く続けるなら大事にしなければいけない最重要事項だと思います。

しかし、彼らはきっと燃え尽きるまで「今しか出せない音」を追求しつづけることに重きを置くんだろうなぁ…と、見てて思いました。
生身と、時には最新の技術も使って、試行錯誤して、LUNA SEAの音を出し続ける。
SUGIZOさんも言ってたのでそのまま書くんですが、
それこそ、死ぬまで走り続けるんだと思います。

それだけの覚悟で、LUNA SEAのライブは行われているんです。

死ぬまでSLAVE

LUNA SEAは多感な20代の私をその生き様で支えてくれました。
そして音楽の素晴らしさを教えてくれました。
いろんな出会いがあり、楽しい思い出も生まれました。

大人になってもなお新鮮に感動することができているのは、LUNA SEAが私の感性を磨いてくれたからです。
(あとシンプルにLUNA SEAのライブが毎回すごいっていうのもある)
たくさんの感謝とリスペクトがあります。

もうここまできたら永遠が途切れるその瞬間まで見届けてやろうじゃないか、と決意を新たにできた。
腹を括ることができた!
そんなライブでした。

MOTHERとSTYLE

90年代、小学生の頃。LUNA SEAという存在を認識したアルバム。
00年代、バンドを始めた頃。LUNA SEAの凄さを実感し、SLAVEの道を辿るきっかけとなったアルバム。

そして今、20年代。
LUNA SEAから離れそうになった心を繋ぎ止めてくれたアルバム。

この2枚に、時を越えて何度も惹きつけられている。
これはものすごい体験だと思いませんか!

RYUICHIのファンではない人たちへ

そんなLUNA SEA、明日12月6日(水)にFNS歌謡祭に出演します!

こういう大型番組に出演したら楽曲はフル尺披露ではないし、生演奏ではない確率が高いし、
まぁ「こんな楽曲を持ってるこんな見た目の人たちです!」というのを披露する場だと思っているのですが、
だからこそ音楽ではなく、ビジュアルに関して思ったままの意見が溢れかえることが多いです。
何度も見てきました。「老けたな」とかそういった類のものですね。
おそらくこの「老けたな」というコメントが出る人は、90年代全盛期のLUNA SEAを見ていた人たちだと思うのですが、

今は2023年、
I for youをリリースしたのは1998年です。

25年前です。
そりゃあ見た目も変わります。

それを言うあなたも、当時の写真を手に持って鏡を見てごらんなさい?と思いますね。
何も変わってないなら怖いですよ。


最後に、
「LUNA SEAや河村隆一のファンじゃないけどたまたまこのブログを見つけた人」に知っていてほしいことがあります。

RYUICHIは冗談抜きで命を削って歌っている人です。
歌のために薬を服用して体をコントロールすることもあります。たとえ副作用が出ようとも、歌うことに重きを置く人なのです。
こういう背景があるということを、知っていてください。

とはいえ、私はもうネット上でRYUICHIの見た目に関して何をどう言われようとも「好きにすれば〜」と思ってます。

「俺の歌を聴きたい人が聴いてくれればいい」というRAYLAさんの名言もありますが…(笑)

彼の歌の素晴らしさを知っている人がちゃんといるし、
何か心に響いた人だけが彼の素晴らしさをまっすぐに受け止められたら、それでいい。

けれどもどうか、できるだけ多くの人に、LUNA SEAというバンドの音楽の素晴らしさが、
RYUICHIの命懸けの歌から伝わりますように。

そう願いながら、私はLUNA SEAの素晴らしさをこれからも発信していきます。


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