爆剣 東京転生死合編 前編

昨日3月3日に携帯にてニコ生リアルタイム鑑賞。
帰宅途中&子どもたち帰宅のため前編を飛び飛びで観ている。

今作で際立っていたのは転生組の性格の変化である。
前作ではキャラクターの真っ直ぐさも作品の魅力の一つになりうるほど爽快な性格のキャラクターが多く、ファンタジーの時代物として楽しむ事ができた。
今作では、現代に飛んできた幕府組、900年生き続けたヤツメ以外は転生している。
この転生によって善鬼だったオノは、かなりの内向的な性格になり生活に追われ、前世の記憶どころの生活ではなくなっている。また、卜伝だったツカハラは前世の記憶を取り戻した時に不死の体になり、警察官としての正義感よりも人殺しの快楽に染まりつつある。源内だったヒラガも源内が持っていた知的好奇心よりもヒエラルキーの上位の強者として退屈するようになる。コンドウはホームレスであり、シロはキャバ嬢。絶妙に現代の30代40代が抱える社会情勢を反映している。正直一歩間違えれば誰しもそうなるし、実際その状況にいるという観客も少なくはないと思う。
そして、大量に出てくるオダ。
誰の顔でもない、ただ過ぎ去っていくような悪事を働いて何人も何人も殺されていく。
それを演じる鵜飼主水という俳優もオダのようにどんな役にもなれる俳優だ。
マルチ俳優という事は分かってはいたがここまで名前のない役もなりきれるとは思っていなかった。オダの中には名前もなくただ絡み、殴られたり、斬られたりして死ぬ役も多い。キャラクターが前世の記憶を取り戻すためにただ斬られるオダもいる。それも鵜飼主水は着実にこなし、きちんとオダとしての役割を果たす。決して目立つことも居るとアピールすることもない。斬られ役のプロであるかのように名前のないオダを演じる。
 かといって、鵜飼主水がただの斬られ役なのかと言ったら、否、鵜飼主水は織田信長でありラスボスなのだ。アニメでも映画でもない生身の人間が舞台の上でリアルタイムで七変化していく様を目の当たりにする。これ以上の贅沢があるだろうか。そして、こんなことができる俳優を今後目にすることができるだろうか。スゲェ。しか言葉が出ない。怪物か北島マヤのどちらかだろう。全米デビューも映像作品に出ないのも不思議で仕方がない。もっともっと可能性を秘めている役者であることを実感させ、楽しみにさせてくれる。

今回仕事や家庭の事情もあり、前編しか見れていない。
後編はニコ生の不具合修正もあるとのことで月曜以降に鑑賞になりそうだ。
ちなみに、今回こんなに偉そうに書いているがただの演劇好きのオカンがブルートゥースキーボードを手に入れたから試しにこれを打っている。
いつはノートに手書きだ。
久しぶりのパソコン打ちはやはり楽だった。

次回の観劇を楽しみにしている。

オカン!さとやん

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