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ミスチル歌詞から紐解く アルバム全曲解説 18thオリジナルアルバム「REFLECTION」{Naked}⑦ [ROLLIN'S ROLLING ~ 一見は百聞に如かず]

ミスチル18thオリジナルアルバム「REFLECTION」に収録されている7番目の曲です。歌詞全文引用させていただきます。

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いいかい そこの御主人
耳をかっ穿って よく聞いてってくれ
いいかい そこのお嬢さん
足を止めて聞いてくれる あんたは有能

とある町に
たいそう真面目でたいそう働きもんの家族思い
いわゆる優男がいたらしいぜ
そいつは 朝から晩までわきめ目も振らずよく働いたんだ

でも
親友に寝取られ 女房に出ていかれ
そして今じゃ通院しているそうだ

いいかい そこの御両人
良くある話さ まぁ聞いてってくれ
いいかい そこの若ぇの
一見は百聞に如かず なぁ聞いてってくれっつうの

とある町に
「神童」の名を欲しいままにした
綺麗な声で歌う少年がいたらしいぜ
聞いた人は皆 感動の涙と喝采をその子に送ってたんだ

でも
13になる前の日 変声期にぶつかり
そして 今じゃ普通の人だそうだ

いいかい そこの御両人
人生の不条理っていうのを良く知ってるね?
いいかい そこの御婦人
一見は百聞に如かず さぁ聞いてってくれ

酸いも甘いも知り尽くしてきたつもりだけれど
かくもほろ苦く
人生はなぜ 私たちに試練を与えてくださるのか?
神の御心は計り知れない・・・

いいかい そこの若ぇの
援護射撃するぞ さぁ駆け抜けろ
そうだ ROLLIN' ROLLING !!
栄光を手にしよう さぁ駆け抜けろ
いいかい そこの若ぇの
百聞は一見に如かず お前の目で見ろ!!

<出典>ROLLIN' ROLLING !!>/Mr.Children 作詞:桜井和寿

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桜井さんの解説の引用します。

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イメージはブラスがとにかくカッコ良く聴こえる曲。前からローリングストーンズ「ドゥー・ドゥー・ドゥー・ドゥー(ハートブレイカー)」のぶらすにあこがれがあり、あの感じをやってみたいなと思って、さらに今まで出会ったことのない新しい方とのレコーディングを経験してみたいなというのもありタブゾンビ(tp)さんにお願いしました。
<出典>Sound&Recording
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ローリングストーンズ「ドゥー・ドゥー・ドゥー・ドゥー(ハートブレイカー)」聴いてみましたが、確かにブラスがかっくいーって感じです。これをやりたかったといっている通り、ブラスのスペシャリストのタブゾンビさんに依頼したのでしょう。

歌詞については強烈なメタファでしょう。「百聞は一見に如かず」の意味は百回も聞くより一回見た方がわかるという意味。この副題、歌詞で「一見は百聞に如かず」と逆の表現をしています。つまり、一回見るより百回聞いた方が良くわかるという意味で捉えられます。
まぁ普通に考えると、昨今の情報過多の時代を皮肉っているのでしょう。露天商みたいな胡散臭いやつが口上してますね。胡散臭いっていう印象はサウンドの歪みで感じますね。この露天商チックな奴は、情報を平気できりとったり、自分たちに都合の良い情報しか流さない、さながらマスコミといったところでしょうか。マスコミは同じ情報を何度も何度もいろんなチャンネルで流し続けますね。ワイドショーなんか典型的です。どのチャンネルも一緒。誰かの不倫とか。まじでどうでもいい。まぁ体のいい洗脳ですね。一回見ただけじゃわからんでしょ?さらには、スマホ一台で見る、SNSやyoutubeをみただけで解った気になるなという強烈なメッセージ。「百聞は一見に如かず」が出来た時代背景は、本物の情報を見ることが非常に貴重な時代。現代は見ることで得られる情報は簡単に無限大。だから、一度でいいからスマホを離れて、本物に話を聞きに行けってメッセージでしょう。桜井さんが、若もんに気合を入れろと。結局は百聞は一見に如かずなんだと。自分で経験したものが全てなんだと。ストレートなメッセージだと思います。

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