【徒然日記2020 07】論理への誤謬と大局観
①ファクト、②数字、③ロジックの意思決定における三種の神器は、極めて大事。だけど、ロジックが通っている=正しい意思決定というわけではなく、あくまで意思決定における最低限必要な確認の一つであるということに過ぎない(必要条件ではあるが十分条件ではない)
意見を通したい方は、完璧なロジックを準備すれば説得できると思うのは甘いし、逆にレビューする方はロジックだけチェックして、それが正しければokと思い込んでしまうのは甘い。
ロジックというのは、ある意味、どうとでも組み立てることが可能で、同じファクトや数字からでも、YES/NOどちらの結論もそれっぽく導くことができてしまう。
ロジックを組み立てる際には、イシューをベースに、スコープ、フレームワーク、前提条件などを整理し、ファクトや数字群の中から、結論を導くのに必要な①ファクトと②数字をピックアップし、演繹的に結論を導いていく。
ただし、ここで気をつけなきゃいけないのは、選ぶファクトや数字、理想より現実より、上位下位概念のレイヤー、具体と抽象のレベル、時間軸、演繹のルールを導く帰納の部分など、見えにくい前提を上手くチューニングすることで、どうとでも結論を導けてしまうこと。
だからこそ、単にロジックをチェックするだけではなく、見えにくい前提の出来るかぎり可視化し共有すること、大局観を持つことが肝要となる。
ロジックは、論理を通すための論理ではなく、あくまで方向性を出したりイシューを解くための論理を考えるべきで(自分を論理的で賢いと思っているほどこの罠にかかりやすい)、それを大きく外さないよう、ロジックチェックの際には、必ず①目的とイシューを押さえ続けること、②大局観を持つこと、③ロジックには必ず見えない前提が含まれていることを軽視しないこと、を合わせて意識しておく必要がある。