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どんな所で眠りたいですか?


この記事はhibiyaの公式ページに掲載しているブログ「ガイドブックジャーニー」を加筆、編集したものです。

エンディングノートによくある項目を、自身の経験と独自の視点を混えながら、エンディングノート認定講師のレナ蔵が深堀りしていく記録です。
エンディングノートを書く前や書く時の「アンテナを立てておく」お役に立てると嬉しいです。

日々家~hibiya~





お墓について思うこと


▶私が自分のお墓について考え始めた時のこと


私には、たった一度しか会ったことがないのに、忘れられない方がいる。

みなさんにもそんな出会いはあるだろうか?


当時私は10代後半 
その方は92歳だった。


ようこそ来てくださいました、と微笑みながら、その方は私と祖父の為に美しい所作でお茶を淹れてくださっていた。

小さな身体で数センチずつ前に進む歩き方が可愛らしく、それにも私はウットリと見とれていた。

そこにお年寄りの痛々しい感じなどはなく、小さく進む、と決めているかのような確かな歩みだった。



「この方はお茶の先生だよ、おじいちゃんに良くしてくれる人だよ」と 祖父が言った。


ん?良くしてくれる人とは??(笑)


祖父の紹介に若干、どういう意味だ🤔?! と思ったものの、、、

ほどなくして、「こんな風に自分も歳を重ねたいなぁ」と 、彼女は私に思わせてくれた。


そしてその後もずっと、この方を忘れられず今に至る。

私がお茶や着物の世界への憧れを持ったのも、この時からだったと思う。


それから何年かして、お亡くなりになり奈良の慈光院というお寺で彼女が眠っておられると、祖父から聞いていた。


慈光院とは、千利休の長男の流れを汲む茶の湯を継承した「片桐石州」という人によって建てられた、お寺。
境内全体が一つの茶席として造られている。

奈良 慈光院 公式サイトより


慈光院、、、私の大好きな場所の一つ。

麗しい庭園を眺めながらお抹茶をいただけたりもする。

ただ座っているだけで、心の背筋がピンっとする、エモーショナルな場所。


この流れで、私はこんな場所で眠りたい、と二十代の頃から自分の眠る場所を探すようになる。

(慈光院は残念ながら私のような一般の人のお墓はない?らしい)



▶憧れと現実のはざまで


しかし、現在私には、入ってもいいよというお墓が二つある。

一つは私が五歳で養女になった時に、継いでほしいと頼まれた母方祖父のお墓(母のお骨もここにある)。

もう一つは夫が生まれた時、夫の祖母が、次男である夫の為に用意してくれていたという墓地。

◇◇◇

いつかの歌にあったように、故人はお墓の中にはいないと考える人もいるだろう。

家族仲によっては、家族のお墓に一緒に入りたくないなと思っている人も少なからずいると思う。

私のようにただただ素敵なお寺の一角で眠りたい、という想いがある人もいるのかな。


そして、残された宿題のような三つの選択肢の中に私はいる。



▶淡い密かな想いの中に


私の眠りたい場所候補のナンバーワンは、京都の建仁寺塔頭「両足院」の樹木葬。

今年、私はこの両足院に足を運び、樹木葬についてもお話を伺ってきた。

順番通りにお見送りをした後、私は長年の夢を叶えられるのか、今の私には分からない。


けれど、生き方も住まうところも多様化してきた現代において、お墓をどのようにするのが、次の世代にとって生きやすいのかも考えたい。

墓じまいを含めて、自分の代で出来る事、多方面から学び、時間をかけて進めていきたいと思っている。



先日知人とお墓の話になった時、

「自分はどこに骨を埋めてもらっても、その場所に居続けるつもりはないから、どこでもいいかな」と言っていた。

シンプリストならではの意見に、軽やかだな、と思った。


みんながそう考えれば、誰と一緒に入るとか、どこで眠るとか、考えなくてもいいんだよな、とも思う。

他の誰かの死生観を聞くことは、いい気付きになる。


私のお墓については、まだまだ道半ば。


みなさんはお墓についての想い、ありますか?



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日々家




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