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レクトミー手術体験記

こんばんは。いつもお疲れ様です。

ここ数か月、諸事対応に追われていてすっかり投稿頻度が落ちてしまいました(汗。
今月、最初で最後の投稿になります。

そんな中、前回お伝えしたように、眼科の手術を受けました。

レクトミー手術を体験する人ってそんなに居ないかと思いますので、ここに記録しておきますね。
詳しく言うと、日本でレクトミー手術を経験した人の数は、これまで宝くじで10億円以上当選した人よりは多いかも知れませんが、当選金を1,000万円まで下げると、おそらくそちらよりは少ない規模だと思います。

1.手術の概要

昨年2月と3月に受けた最初の緑内障の手術の結果が、残念ながら芳しく
なかったため、別の手術をしましょう、ということに昨年10月に主治医の
N医師から言われました。

そのことは既に投稿でお知らせしておりましたが、読み返すとたいしたことは書いてないので、改めて読んで頂く必要はございません。

N先生は早ければ年内にも、とおっしゃっていたのですが、私のお財布の
諸事情(笑)で、翌1月にしてもらいました。

手術代、入院費は10万円ちょっとでしたが、JR東日本のビューカードというクレジットカードで支払ったので、後日Webからボーナス払いに変更し、
支払いは8月に延期できました。

今回は、手術した日から、安静にするためにそのまま入院して、2日後に退院、二泊三日の手術入院というのを、初めて経験しました。

安静にしているだけなら、手術後タクシーで帰宅すればいいのにと思ったのですが、前回の日帰り手術と異なり、今回は術後に最低1日1回、医師による診察をしないといけないので、近場に居る必要がありました。
後述するような「事態」も発生したので、入院していてよかったと思います。

以下に、その内容を記しておきます。

2.レクトミーの手術って何?

冒頭にも記載した通り、この手術を受けた人が少ないので、Wikipediaにも
登録されておりません。
ユーザー登録して、貢献しちゃおうかな(笑)。

つか、英語の本家Wikipediaには、ちゃんと掲載されてるじゃん。

レクトミーは、上記の英語版Wikipediaの通り、(フルに綴らないと正しい
単語にならないという意味で)正しくは「トラベクレクトミー」と言って、
別名「線維柱帯切除術」とも言われています。
私達の眼球には、「線維柱帯」なんてものがあるんですね。
ちなみに、この部位も、日本語版Wikipediaには登録されておりません。
暇な時間ができたら、日本語版で追いついてない医療用語をまとめて
翻訳してあげようかな...。
つか、医療業界はもう少し、そうした点にリソースを割いて、国民が
正しい健康知識をもつための方策を進めた方がいいと思います。

で、トラベクレクトミーは、線維柱帯を切除することによって、房水の
循環を復活させて、眼圧を下げるという試みです。
試み、と書いたのは、それでも必ず眼圧が下がる訳ではなく、下がらない
ケースもあるからなんです。

どんな手術をするの?ってのは、下記のサイトの説明図が判り易いかと。

ここに記載がある通り、手術後、眼圧が下がり過ぎると、今度は逆に眼球が潰れてしまう動きを始めるので、その場合は抜糸して調整する必要がある、とN先生も言ってました。

N先生も、私のために絵を描きながら説明してくれましたが、これ、
アニメーションにしないと判りにくいです。
私だったら、マイクロソフトのパワーポイントでスライド作って説明しますけどね。
そうしないと、伝わりませんて。

で、別のサイトを見てみると、緑内障手術には、トラベクレクトミー以外にも、10年位前に国内で承認された、より新しい手術手法もあるようです。


まぁ、最新の技術でなくても、古い手法の方が確立されている、ということもあり安心かも知れませんので、患者の立場としては、健康に暮らせれば
それでいいです。

今回の手術でもまだいい結果が出ない場合は、そうした新しい治療方法も
検討の対象に、もちろんなります。

いずれにせよ、病院との付き合いはまだまだ続くなと認識して、手術に
臨みました。

3.事前のPCR検査と、ちょっとしたハプニング

昨年1月と2月に手術を受けた時は日帰りだったせいか検査がなかったのですが、今回は(最低)二泊三日の入院が伴うので、コロナに感染してないか、
事前にPCR検査が義務付けられていたので、入院の3日前に同じ病院に設け
られた検査コーナーに行ってきました。

安倍政権も菅政権もPCR検査体制をしっかり敷く前に退陣してしまいましたので、私にとっては初めての検査でした。
ここで手術を受けなければ、国民の大多数と同じく、PCR検査未経験で
過ごすことになる訳です。

鼻腔に綿棒を突っ込んで、奥から体液を接種するだけですので、一瞬で
終わりました。
超あっけなかったです。

「陽性だったときだけ電話しますね」と告げられていたのですが、なんと
手術の前日、病院から電話がかかってきてしまいました!!!

硬直しながら電話口に出ると、「先生の都合で、2時間早く手術することになったのですけど、来院できますか?」という内容でした。

「ドキドキしちゃいましたよ~」と電話口で大笑い。

病院の事務の人も、電話口で笑ってました。

はいはい、明日は全休で有休とってますから大丈夫ですよー、とは思い
ましたが、用件を先に言って欲しいものですね。
最初に「PCR検査の結果の連絡ではなくて、来院時間の変更の相談です」とかね。

4.手術

手術の当日、東京西部は冬のすっきり青空が広がってますた。
朝、最寄り駅で知り合いにバッタリ遭遇してから、大学病院に到着。

入院受付窓口に同意書を提出して、その場でPCR検査は陰性だった旨
告げられ(笑)、次いで眼科に向かい、そこから病棟に連れて行って
もらいました。

差額費用のかからない、一番安い6人部屋です。
後から気付いたのですが、当然ながら残りの5人は全員男性で、かつ全員
私よりも年齢の高い方ばかりのようでした。

着替えは1日400円程度でレンタルすることにしましたので、早速着替えて
待機です。
手術中の服装は特に指定されなかったのですが、万一、自分の血しぶきとかが飛んで服に付いたらいけないと思って(笑)。

そして、順番が来たので、看護士さんと一緒に手術室までスタスタ歩いて
行きました。
前回の日帰り手術のときは、病室からは車椅子に乗せられていたのですけど、こちらの方が気楽です。

「中央手術室」と看板が出てる部屋の中に入り、そこで車椅子に座ります。
そこから、奥の手術室まで運ばれて、手術台に座り直します。

執刀するN先生の他、もう一名の医師の方と、アシスタントの看護婦さんの
3人体制で手術が始められます。

麻酔は点眼薬でしたので、痛くなくて嬉しかったです。

むろん、局所麻酔で、手術中に、「右下見てくださ~い」とか言われる
ので、必死に右下を向いてないといけないので、緊張しました。

あまり力を入れ過ぎて、ブルブル震えてもいけないので、力の入れ具合に
激しく悩みます。

幸い、手術中にメスやらレーザーガンは視界に入らず、ライトがまぶしくて
最初はこんな光景で、その後は中心部の黒が広がって何も見えない状況
でした。

先生方は、他の先生の手術のやり方なんか情報共有しながら手術を進めて
います。

途中で、「岡山県は、数十年後には首都機能移転されるそうですよ」なんて
話題も出てました。
それ、雑談じゃん、とか思いつつ、「いや、岡山県は治水工事の余地があり過ぎで、数年前の台風でも甚大な土砂崩れや家屋・田畑の被害が出ていますので、膨大な人口増には莫大費用がかかり過ぎますから、無理でしょう」とか会話に加わろうとか思いましたが、そんな余裕もありませんでした(笑)。

「無事に終わりましたよ~」とN先生に告げられ、眼帯をして手術台から
ゆっくり起き上がります。
先程は視野が真っ黒でしたが、この時点で、眼帯の隅から視界が正常に
戻っているのが見てとれました。

手術は、手術室に入ってから出るまで、ちょうど1時間15分かかりました。

無事に終わりましたが、どっと疲れたので、病室に戻されてからちょっと
良く言えば仮眠、普通に言えば昼寝をしました。

入院すると体力が落ちるので、病室で腹筋1日150回やろう、と意気込んで
おりましたが、簡単に断念しました(笑)。
安静にしてなきゃいけませんしね。

30分位で眼を覚ましたら、昼食が運ばれてきました。
10か月ぶりの病院食でする。

「米飯170g」って印字されてますけど、ご飯じゃなくてパスタだし(笑)。

右上がミートソースで、パスタに絡めて頂きます。

手前の梅ソースは、サラダにドレッシングとして使いました。

その横は、ヨーグルトの中にカットフルーツが沈んでます。

ミートソーススパゲティにお茶が添えられているのは、なんともシュールで
ございました。

まぁ、運動を存分にできないけど、おかげで太らずに済みます。

今日から1週間、洗髪禁止になるので、帰宅後家内に嫌がられました(笑)。

自宅から持ち込んだノートパソコン広げて、普段できないメールの整理とかしてたら、あっという間に晩御飯。

ブリの胡麻つけ焼きで、ちょっと手が込んでました。(拍手)

食事したりパソコンやスマホに向かう合間に、手術した右目は消毒薬2種類を1日4回ずつ、手術しなかった左目は従来の眼圧を下げる点眼薬を1日合計3回点眼しました。

左目の方は、実は「アイラミド配合懸濁性点眼液」が入院の前日に使い
切ってしまったので、院内処方してください、とお願いしてたのですが、
この日は処方してもらえませんでした。
まぁ、眼圧が上がったりしなければいいので、気楽に構えるのが吉ですね。

右目はチクチクと時折少し痛みますが、気にしなければ気にならないレベル
でした。

午後9時に消灯で、それまでに歯磨きと点眼を済ませておきました。
私、新しい環境ではなかなか寝付けないのですが、心が疲れていたせいか、
夜中に2回目が覚めた程度で済みました(笑)。

5.翌日の診察で発覚したこと

朝食の後、一般診療が始まる前に、病棟から車椅子で眼科外来に運ばれ、
診察を受けました。

運ばれる途中、冬の朝日を浴びたら、右目が痛かったです。

そして、N先生から「糸が緩んでる箇所がある」と言われ、緊急処置をすることになりました!

何か起こることは想定内ですが、やっぱ怖い~

手術室には戻らず、そのまま外来の診療スペースの隅っこのベッドに
寝かされ、また点眼の麻酔をされて、その場で縫ってくれる訳です。

緊急処置の後も、また少しチクチクと痛みましたが、昼までには収まり
ました。

あぁ、よかった。

つか、自分の目は縫ってあって糸が入っているのか、と、ここで初めて強く認識した次第です。

上記以外は、経過順調なので眼帯を外しました。
まだ焦点がうまく定まらないのと陽光が目に入ると痛いのですが、今日1日安静にしてたら明日退院になるとN先生から告げられました。

一番重要な点が、最後になってしまいました。

気になる術後の眼圧ですが、手術した右目が10、手術してない左目は8
だったそうです。
両目とも、退院の日とそれ以降はもう少し高くなるのですが、右目が10
というのはまずまずの結果です。

手術してない左目が、点眼薬一種類さしてないのに8まで下がっている、というのは、N先生もクビをひねっておりました。
ひょっとして、私の眼圧が高いのは精神的なものなのか!?
漫画「天才バカボン」に登場する日本一拳銃を打ちまくる警察官のように、私の両目はつながっているのか(笑)!?

6.手術の翌日

話が前後しましたが、朝食は和食。

朝食にご飯を食べるのは数年ぶり。
つか、この病院では毎食米飯170gと機械的に提供している様です。

昼食も、まぁまぁ。

午後、シャワーを浴びる許可が出て、40時間ぶりに体を清めました。
首から下だけですけどね。

病院食のアップばかり続いて恐縮ですが、退院前最後の夕食。

う~ん、数年前に入院した公立の地域病院の方が、食事に関してはこの私立の大学病院のよりもレベルが高かったのは、なんとも皮肉な話です。

7.退院の日

下の画像は、退院の日に廊下の窓から見た夜明け前の風景。
まもなく日の出というタイミングで、明けの明星が見えたのですが、スマホを取りに行ってる間に見えなくなってしまいました。

引き続き、不安な日々が続きますが、希望をもって取り組んでいきます。

最後の朝食。

納豆が付いたのは嬉しい限りですが、おまけに刻みネギまで添えられてたのですが、タレとカラシではなく醤油だったのが東京の人として悲しい(ToT。

おまけに、しょうゆ口のまま、牛乳を飲むのは抵抗があります。
退院当日でなければ、とっておいて時間をあけて牛乳だけ飲めばいいのですが、諸手続きに追われていてその暇もなく。

入院初日に院内処方をお願いしていた左目用の点眼薬は、時間がかかりましたが病院に在庫がないことが判明し、院外処方を出してもらって、帰宅する
途中で薬局に立ち寄り、処方してもらいました。

退院日が土曜日だったので、時間的制約がなく、のんびり対応できました。

8.退院後

退院後も、3日おきに通院して、現在も診察を受けております。

そしたら、またまた、今度はN先生が体調不良で休んでしまい、代替の先生に診察してもらっています。
N先生は当分復帰しないそうで、でも保健所から自宅待機しろ、という電話もかかってこないところを見ると、幸いコロナに感染した訳でもないよう
です。

で、代替の先生が丁寧なので教えてもらったのですが、3日毎の診察で眼圧を測るだけでなく、医師によるマッサージで、眼圧が多少低くなる効果が
得られるのだそうです。

なんだ、それなら3日おきと言わず、毎日マッサージして欲しい(笑)。

最後に診察した日も、右目は14で左目は10でした。
14は以前の18とかに比べればだいぶ下がっておりますし、左目の10は健常者並みです。

以前の18とかに、戻らないことを祈る日々です。

なお、眼圧の単位は、mmHgです。

以上になります。

6,000文字近い長文にお付き合い頂き、ありがとうございました。

では、また。



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