東京都新型コロナウィルス感染者数の真実・・・はこうなんじゃないかという話

こんにちは。今日は日曜なので朝から買い出しに走り回っておりますが、休憩時間を使って重たい記事に取り組みます。

結論から言うと、東京都が毎日発表する新型コロナウィルスの感染者数は、どう見てもでっち上げの出鱈目だろう、という話です。

先週、一番気になったネット記事

先週、一番気になったネット記事のご紹介です。

Yahoo!ニュースに転載されたJB Pressの伊東乾という方の記事です。

伊東乾さんは東京大学大学院情報学環準教授だったこともある、ベルリン・ラオムムジーク・コレギウム芸術監督です。

その記事はこちら。

伊東さんご自身は、「でっち上げ」とも「出鱈目」とも言ってません。
検査の数次第で、見つかる感染者数は増やしたり減らしたりできる、という趣旨の発言をしています。

「いっぱい測れば、いっぱい陽性」というマッチポンプのような構造が見えているのに、メディアも電波に登場する芸人諸氏もシナリオ通りに発言するのを、この国の多くの人は、どう思って聞いているのか・・・。
数字は検査数次第で増減自在、「100人超え」も何も、真のウイルス蔓延とは無関係にコントロール可能なものに過ぎません。

これは、都知事選挙で労せずして再選を目指す小池百合子都知事の指示か忖度によるものではないかと伊藤さんは言外に触れています。
まぁ、都知事は都職員の方たちからの評判は極めて悪いそうですので、忖度はないのかも知れませんが。

で、私がでっち上げと主張する根拠は、感染者数は毎日激しく上下するのに、重症患者数はずっと傾向が同じだからです。

東京都知事選直前の7月2日から、突然急増する「東京都の感染者数」。それがピークを迎えた翌日、東京都知事選挙の投票が行われ、現職が再選されたわけでしたが・・・。
 選挙事務所も設けず、街頭演説もせず、実に費用をかけない「クリーン」(?)な選挙は、どこかの1億5000万円からすれば、見習うべき点があるの「かも」しれません。
 しかし7月2、3、4日のマスメディアはいったい何だったのか?
 どうしたわけかお昼の時間帯には「本日も感染者は100人超え」の報道が出る。
 一般の感染であれば10日から2週間遅れて変化が出るはずなのに、この時期の東京では即日感染者が出る「珍コロナ」が蔓延していたようで、投票日直前になるにつれ敏感に反応してしっかり増えて特定候補をサポート。
 その結果、午後のワイドショーから話は「東京都のコロナ激増」に集中し、社会の注目が集まり切った夕方に記者会見。
 ゴールデンアワーのニュースから深夜の報道番組まで、労せずして電波ジャックが行われたように見えるのは、私一人の目の錯覚でしょうか?

これだけですと私なんかがよくやってしまう感想文で終わってしまいますが、伊藤さんはまず、東京都が発表してきた感染者数をグラフ化して提示しています。

画像2

さらに、この後で具体的な解説を展開しています。
伊東さんが問題視したのは、選挙直後のリニアな減少です。

画像3

幾度も同じことを繰り返しますが、ウイルスの感染は人と人との接触によって拡大も縮小もする現象で「再生産率」という言葉が示すように変化は「比率」で効いてきます。
 1人の感染者あたり何人に伝染するかが問題で、突然急増し、それから「直線状に減少」などというのはあり得ない。
 こういう現象は、人気商品の店頭在庫が不足し、納品が追いつかなくなったりする際、倉庫に残っている商品の数などにみられる変化でしかありません。
 こういうデータの数値そのものが示す挙動に対して、定量科学のサイエンティストは鋭敏に反応します。
 私がかつて学んだ物性物理の世界では、例えば「電子比熱」の立ち上がりが直線か、対数か、といったことが物理現象の本質的メカニズムに照らして最もシビアに問われましたので、嫌でもそういうものは反射的に見えてしまうよう教育されました。
 東京都の確定感染者数グラフは「有限の在庫数」が品切れになっていく挙動を示していると、普通に数理を理解する人なら誰でも直ちに判断するでしょう。
 では何の在庫数か?
 みっともないフタコブラクダの「正体見たり、枯れ尾花」というデータもまた、幸か不幸か役所の仕事ですから、しっかりデータが公開されています。
 ただ、目立たないところにあること、マスコミが総じてリテラシーゼロというよりマイナスの惚けた状態にあるので、誰も指摘しない。
 もしもガバナーにいささかでも数理の理解と、疫学情報の正確さに対する責任感、あるいは羞恥心があるなら、ここまでの「下手うち」はしないだろうとしか言いようがありません。
 ドイツであれば物理屋のアンゲラ・メルケル首相がひと目見て「こんなのあり得ない」と突き返すレベルですが、残念ながら日本のある種の椅子は、そういう判断力のある人が座っていない様子です。

大変手厳しいご指摘ですが、間違ってないと思います。
おまけに、PCR検査を実施している検査機関の状況例まで紹介されてます。

画像4

都知事選終了直後の7月6日月曜日、何を思ったか突然「患者数大増産」、東京都健康安全研究センターはフル稼働して感染者を量産、7月8日にも追加納品して、これでしばらくは品不足を回避できると思ったのか、その後ガクンと「製造ペース」が落ちてしまった。
工場から追加納品が来なければ、店頭は品薄になって当然ですから、感染者確認数は直線状に下がって行くデータ・・・というか「馬脚」が見えている。
 これらの統計は、追って「医療機関等」が行った結果が追記されると修正され、上方に推移して行くので、こういうあからさまな「品不足」が見えているのは直近に限られるかとも思いますが、実際見えてしまっている。
「検査するの、するのよー」と言ったか言わないか分かりませんが、どこかで行政判断があったのでしょう。現場はフル稼働を命じられたと思われます。
 経営の中身を知らないペーパー社長が、いくら金切り声を上げても、車は急に止まれませんし、検査だって、新型コロナウイルス感染者数だって瞬間大量増産には限界があります。
 露骨に見える直線減少・・・「拙劣の極み」が、ウソのつけない数字、データの形で見えているとしか言いようがありません。お粗末です。

そして、この記事が出た後の感染者数は、あたかも「絶対に300を超えさせない」という強い意志が働いたかの如く、3日続けて290人台、という数字が続きました。

新型コロナウィルスの他の統計数値

さて、一方、新型コロナウィルス罹患に関する他の数値はどうなっているでしょうか。

気になるのは、重症患者数の変化です。

これについては、早坂義弘都議会議員の事務所で作成したグラフを、議員本人がFacebookに投稿してくれていました。
そちらが大変参考になります。
投稿は公開設定になっていますので、Facebookに登録されている方はどなたでもご覧になれます。

ご本人の許可を得ていませんが、上記の議論を確認するには最適の、見易いグラフだと思いますので、アップしました。後でご本人から要望等が出たら削除するかも知れませんので、今のうちですよw

画像1

早坂議員は自他共に認める「ミスター防災」で、日頃から参考になる投稿が多いのですが、こういう情報を発信している都議会議員を、他に見ません。

都議会議員が、皆このような活動を大なり小なりそれぞれに展開してくれたら、知事が小池さんであっても東京は大丈夫なんですが。

画像自体は、Facebookがこちらのサイトに置いたようですので、直接確認頂けます。
こちらを開いて、ブラウザを全画面モードに切り替えて頂くと、一番判り易いかと存じます。

必要なデータは、発症者数あるいは入院患者数

で、新型コロナウィルス対策を考える上で実は必要なデータは、発症者数あるいは入院患者数の推移です。
感染したと言っても、症状が出ないまま陰性になってしまう人も居るからです。
特に若者とか。

このため、発症者数あるいは入院患者数と、重症患者数を時系列で比較する必要があります。

そのデータがないので、ここではやむを得ませんが、重症患者数について見てみましょう。

重症患者数の推移と、感染者数推移との比較から言えること

このグラフで明らかな通り、重症患者数は、4月中旬から現在までの3か月間、一貫して緩やかに減少しています。

この傾向と、東京都の連日の感染者数の関係は、どうなっているのでしょうか?

感染者数が急激に増えても、その中で重症に至る人は発症しても現在の医療技術と東京都内の医療体制で救える人は完璧に救っているので、重症になる人の割合は感染者数に関係ないし増えることがない、また感染者数が急激に減っても、現在の医療技術と東京都内の医療体制で救えない人は「どうやっても救えてない」ので、感染者数が重症患者数を下回るまで感染が終息しない限り、この傾向は変わらない、としか説明がつきません。

救える人が完璧に救えている状況とは、言い換えれば治療方法が既に確立している、ということを意味します。
もし確立しているのなら、それは世界に向けて一刻も早く発表すべきです。
世界では、感染者数は累計で1,300万人を突破し、585,727人の死亡者が出ているのですから(いずれも7月18日現在、LINE調べ)。

画像5

まだ治療薬も特効薬も開発・治験を続けている段階で、そんな訳あるわけないじゃないですか。

つまり感染者数と重症患者数のいずれかあるいは両方が正しくない、ということでしか説明はつきません。

また、上記の伊東さんの説明でも判る通り、感染者数については恣意的に作られたものであるとの印象は拭えません。

もし恣意的でないと言うのなら、その根拠となるデータの詳細、つまり報告団体や報告経路も含めて発表してもらいたいと思います。

それなしに、「都のデータなのだから、正しい」なんて、誰も思わないですよね。

「トランプ大統領だってここまでやらないのに、東京は大変ですね」って海外の有識者から同情されてしまうのは、避けたかったところです。

こうした事態を防ぐために、監視役として都議会議員をわれわれの代表として投票して選出しているのですから、都議会議員はちゃんと仕事してください。
早坂議員の爪の垢でも煎じて飲んでみてはいかがでしょうか。

では、また明日。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?