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映画のはなし 【メリーポピンズ】

さて、いざnoteを書こうと思った時に何から書き始めればいいのか。

ここはやはり、自分の人格を形成してきた映画の話が一番なのではないだろうか?

というわけで記事としての初めは「私と映画の出会い」にしようと思う。

私と『メリーポピンズ』


「Supercalifragilisticexpialidocious」


3歳になった私に母が一生懸命覚えさせた言葉だ。どうやら母は私にこの世界で一番難しい英単語を私に最初に覚えさせたらしい。

物心がついた娘に母が最初に見せた映画は『Mary Poppins』(1964年・ロバート・スティーブンソン監督)である。今考えればなんて素敵なチョイスをしてくれたのだろう。私と母はよく「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス!」をどちらが先に早口で言い終わるか勝負をしていた。これは私の幼少期の素敵な思い出のひとつ。

幼少期に観た映画は妙に頭に残るものだ

私は年に数回、思い出したようにメリーポピンズを観ることがある。

「どんな大きなものでも入る鞄」

「指パッチンで片付く部屋」

「甘くて美味しくなる薬」

「家族みんなであげる凧」

幼い私の心を掴んだ世界は今も私の琴線に触れる。

あの完璧なCGではない少々ちゃちさの残る魔法のシーンや、少し古ぼけた映像。素敵な笑顔で華麗なステップを踏むディックヴァンダイクとそして何よりも素敵なメリーポピンズの劇中歌とそれを歌うジュリーアンドリュース。(ジュリーアンドリュースは私の大好きな女優さん、いつか別のnoteで彼女について書けたらと思う)

Chim Chim Cherry」「Feed the Bird

などの劇中歌は高校を卒業した私にとっての子守唄だ。

「思い出す」という作業がなくともどこか「あぁ懐かしい」と感じる何か。

そういうものがあるという幸せ。

私にとってそれは『メリーポピンズ』だった。
ただそれだけ。

もしかしたらある人にとってそれは全く有名ではない絵本かもしれないし、また違う人にとっては初めて食べた卵ボーロの味かもしれない。

何か辛い事があった時、それを思い出すことができる人は寝づらい夜も少しはよく眠ることができるかもしれない。