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欧州旅行記 パリ編その2

オペラ座の怪人オタク、ガルニエ宮へ行く。ディズニーの空気も吸ってきました。

前回の記事はこちら。

~今回の旅行の楽しい仲間たち~
友人A:海外経験あり。英語が話せる。行動力の化身。
友人B:海外経験あり。行動力の化身。ディズニーが好き。
友人C:パリ旅行歴戦の強者。英語が話せる。
私:海外は初めて。英語が話せない。ミュージカル「オペラ座の怪人」のオタク。

パリ3日目のはじまり

いよいよ観光できる日も今日が最後。旅のラストパリディズニーでございます。ちなみに私は東京のディズニーに生まれてこの方行ったことがないので、パリが人生初ディズニーですね! 
ディズニー好きの友人に「パリでディズニーデビューってすごいね!?」と言われましたが、私からするとロンドンで初観劇飾ったのもすごいと思うよ!?

というわけで朝食を食べたあと駅に向かいます。今回も例によってオペラ駅まで出ます。オペラ駅に着いたあとは徒歩でオーベール駅に行き、そこからRERに乗ってディズニーの最寄り駅へ。

パリ編その1でも書いたように、パリの地下鉄は降りる時に改札がありません。ドアがあるだけのパターンが多いのですが、オペラ駅も例に漏れずそうでした。しかしこの扉がめちゃくちゃ重い。ちょっと通るの億劫だなーと思っていたら、なんと私の先を歩いていた男性が扉を開けて待っててくだったんです! Merci!と言いながら通らせてもらいました。友人Bと「トキメキが止まらないな!?」と盛り上がりました。いやフランス人紳士マジでメルシー。

そしてオペラ駅から出てきたところ、まさかの目の前にガルニエ宮がありました。

今日は午後開いてるんだよな~!!! 行きたかったな~!!! でもディズニー満喫して帰ってきたら確実に見学時間終わってるんだよな~!!! と思いつつ、せっかくだしディズニーを楽しんでみよう! と気持ちを切り替えてその場を離れました。数時間後にまたここに戻ってくるとはつゆ知らず……。


パリディズニーへ

わあ! 噂の夢の国だ! 駅から出てすぐに荷物検査の待機列ができていたので並びます。
しかしこの日はえらく寒い。ダウンコートを着てマフラーもぐるぐる巻いてヒートテックも着てブーツまで履いての重装備だというのに、容赦なく吹き付ける風が体温を奪っていきます。

荷物検査をようやくパスしてさあ中へ、というところである友人が「あ!! 検査所にスマホ忘れた!!」と声を上げました。数分後無事に「あった~!」と戻ってきました。よかった。「この旅行で今一番ぞっとしたわ」とは別の友人の言。

ちなみにそのあとすぐにミッキーマウスと男性の銅像を見かけて「あの人誰?」と聞いたら「ウォルト・ディズニーだぞ!!?」とみんなに怒られました。お名前はかねがね……。顔と一致しなかっただけなんだ許してくれ。

園内は様々なアトラクションが所狭しと並び、世界観の作りこみがすごいなと思いました。その辺の遊園地とは大違いだ(それはそう)。

全員で早めの昼食を食べたあと、友人Bがお目当ての絶叫系アトラクションに向かっていきました。残りの絶叫系苦手な3人でお土産品を見るなどしていたのですが、そこでモチーフになったディズニー作品の解説を受ける私。ネズミがレストラン経営するんだ、すごいな。顧客層どうなってるんだろう。

そのあと友人Aもアトラクションに乗りに行くというので、友人Cと一緒に屋内で待つことに。屋外で待つにはあまりにも寒かった。

「ガルニエ宮って今日は午後からだったけど、もうこの時間だと開いてるよね、行きたかったなあ」と思わずこぼす私。あまりに未練がありすぎる。
「ガルニエ宮ねー、昔1回行ったけどとっても綺麗だったよ。せっかくロンドンでオペラ座の怪人観たし、ガルニエ宮見せてあげたいなあ」と友人C。
「私、姿現し使えるから」と彼女は続けました。もし、かの魔法魔術学校の人間みたいに瞬間移動できたらどんなにいいか。
「我々はマグルだぞ? ガルニエ宮は確かに本当に行きたいけどさ」と私は返しました。しかし、結論から言うと、

友人Cは姿現しを使いました。

彼女が姿現しした結果、友人Cと私はオーベール駅に着きました。友人AとBはまだまだディズニーを楽しむようです。

姿現しってどういうことだ。私も何書いてるかよくわかりませんが、そういうことです。そういえば結局私ディズニーでなんのアトラクションにも乗らずに帰ってきちゃったな。

オーベール駅まで来たらガルニエ宮まであと一息です。なんてったってガルニエ宮の最寄りであるオペラ駅はオーベール駅から徒歩圏内なのです。
「Palais Garnier」の出口標識もあり、それを頼りに地上に出ます。

いやここどこだろう。

来た時と全然違う場所に出ました。どこだろう。ひとまず歩いてみることに。

「あれガルニエ宮だったりしない?」と友人Cが指す建物はなんだか見覚えがありません。ガルニエ宮、あんなに横幅狭かったっけ?
「うーん、ガルニエ宮だったら私のオペラ座レーダーが反応する気がする」と私。
そうこうして歩いているうちにどんどん知らない街の景色が広がっていきます。しかしガルニエ宮は見つからず、恐る恐るスマホで地図を開くことに。
地図を開いても土地勘ゼロの私は何がどこの建物かすらも把握できません。「ああ、あれがマドレーヌ寺院だね」と友人C。あのギリシャ神殿みたいな建物か。そういえばオペラ座の怪人原作小説でエリックがクリスティーヌにここで結婚の誓いを立てようとか言ってたっけ。
「だから今はこっちを向いていて……ガルニエ宮はあっちだね」
彼女がそう言って指したのは今まで歩いてきた方向でした。
戻っていくと友人Cがさっき「あれそうじゃない?」って言っていたのがガルニエ宮でした。どうやら建物の裏の方に出てきていたようです。

私へ。オペラ座レーダーなんてものはお前に存在しない。私より。


ガルニエ宮見学

正面の方に回り込んでみると、向かって左手の方に見学列と思わしきものが。どうやら荷物検査をしているようです。チケット買ってないけどここに並んでいいんだろうか……? と並んだのですが、正解でした。荷物検査のあとに見学チケットの券売機がありました。
券売機でチケットを買おうとすると、スタッフらしき方がやってきて「2人ですか?」と尋ねてきました。ここで私たちの脳裏に過る前日のオペラ駅ぼったくられかけ事件。「あ、ごめんなさい、大丈夫です!」と答えて自分たちで券売機を操作し購入。
そのあとどっちに進めば見学に行けるのかわからずに右往左往しましたが、先ほどのスタッフさんが「あっちですよ!」と教えてくれました。普通にいい人だった。疑ってごめんなさい。

というわけで! ガルニエ宮の見学です!

まずパンフレットを貰おうと置き場を覗くも、なぜか日本語は切らしているらしく、中国語が置いてありました。残念ながら私と友人Cは中国語選択ではなかったので、英語版を貰いました。

中に入ると

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すごい。階段の裏側にまで彫刻が。

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マスカレード! と口ずさみたくなる大階段。さすがに人が多かったので、マスカレードポーズでの写真撮影は断念しました。オペラ座の怪人25周年記念公演のマスカレードの場面で背景にこの階段らしきものが写っていた覚えがあります。
燭台を持っているのは銅像たち。

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いやしかし手の込みようがすっごいですね。

そして客席に入ると!

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シャンデリア!! 19世紀ごろ、実際に落下事故があったそうですが、こんなの落ちてきたらひとたまりもないでしょうね……。

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2階の右から3番目のスペースが5番ボックス席です。ただ、「『オペラ座の怪人』の年代では、現在の3番ボックス席にあたる場所がファントムご指定の5番ボックス席だった」という話があるそうで、そうなると右から2番目がそれに該当するかな、という感じです。

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反対側からもパシャリ。左右一箇所ずつボックス席が解放されていて、そこから中に入って写真が撮れました。1階の客席に入れるのは団体見学ツアーに申し込んだ人だけのようです。
客席内の装飾がオペラ座の怪人の舞台美術を彷彿とさせます。
ガルニエ宮の客席内のつくりというか雰囲気がハーマジェスティーズシアターになんとなく(限界オタクの贔屓目かもしれない)似ている気がしたのでひっそり感動しました。

シャンデリアの写真を大量に撮りすぎてほぼ同じ構図のものがあと50枚ほどあります。このオタク、はしゃぎすぎである。

そして! 5番ボックス席の扉ともお写真をパシャリ。カメラマンは友人Cです。本当に何から何までお世話になりすぎである。ありがとう!!

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これはやや引きで撮った扉。「オペラ座の怪人のボックス席」と書かれたプレートが付いています。ガルニエ宮公認だ!!

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そしてこれはホワイエ。壁、天井、そしてろうそくの明かりが反射しあって黄金に輝いています。あまりにも幻想的で「たぶん楽園が建築物の形を取るなら間違いなくガルニエ宮の姿をしているんだろうな」と思いました。

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太陽光が入るともう少し落ち着いた色味になります。どちらも素敵です。

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こっちにもシャンデリアがある。ガルニエ宮はシャンデリアの群生地ですね。

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廊下。落ち着いた雰囲気です。

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ここはSalon de soleilですね。太陽の間といったところでしょうか。黒と金のコントラストが美しいです。

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これは氷の間。シャンデリアがとにかく全部大きい。火力が高そうです。

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「たぶんこういうところにファントムいるから」などと供述して撮影した躍動感あふれる写真。階段ですかね。

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奥の方に見えるのはボックス席の扉です。

こうしてガルニエ宮を無事に大満喫いたしました。姿現しを使えた友人Cに大感謝です。

その後は隣にあるお土産品ショップへ。バレエのDVDなどに混ざってさまざまなオペラ座の怪人映像作品のDVDも売っていました。1990年のドラマ、1925年の映画、ALW版25周年記念公演は見かけた覚えがあります。
25周年記念公演はCDの視聴が流れていて、「あっこれ2幕の支配人のオフィスでファントムからの手紙読み上げてるところだ! 『ミス・ダーエはベストを尽くすだろう』って!」と言ったら友人Cには「お前の反応速度、Siriかよ」と突っ込まれました。

そして5番ボックス席キーホルダーをお買い上げ。私が買ったときは9.95ユーロでした。だいたい1200円いかないくらいでしょうか。

こうして私たちはホテルに帰還。このあと友人Cを一方的に巻き込んで、ロンドンで購入したパンフレットやらプログラムを広げながらオペラ座の怪人についての個人的解釈ぶちまけ大会を行ったのでした。いや返す返すも友人Cごめんありがとう。ロンドンとパリの二大聖地を制覇できて最高でした。

そしてこの日も自室のぶっ壊れシャワーには勝てず、友人Cの方の部屋のシャワーを借りるなどして眠りにつきました。夕食に食べた日本のインスタントうどん、美味しかった。

ちなみに友人AとBの行動力マシマシかつディズニー満喫コンビは閉園まで遊んだあと、レストランで食事をして帰ってきたようです(私はすでに爆睡してしまっていましたが)。彼女たちは合計何時間ディズニーにいたんでしょう……。体力がすごい。

というわけで観光パートはここまで。次回は帰国編です。
お付き合いいただきありがとうございました!

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